ショットショー2020 in ラスベガス パート3
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ショットショーは米国で毎年開催されている世界最大規模の銃器見本市。
今年もネバダ州のラスベガスにて開催されたショットショー2020に行ってきたのでご紹介。
NRA
筆者がSHOT SHOWで楽しみにしているブースのひとつがNRA(全米ライフル協会)だ。毎年、バージニア州フェアファックスのNRA国立銃器博物館からコレクションを持ってきて展示しているからだ。
今年も「コンシールドキャリー(銃器を隠し持つこと)の歴史」をテーマとして、ロマンあふれる多数のアンティーク銃器が展示されていたので、それらを紹介していこう。
13世紀頃にガンパウダーとして黒色火薬が使用されはじめ、現在の銃器に至るまで様々な試行錯誤が繰り返され、想像もつかないようなアイデアが形にされてきた銃器。
LE NOVO。1900年製。.25口径センターファイア。ハンマーレス、フォールディングトリガー、ダブルアクションリボルバー。
グリップとトリガーが折り畳むことができ、隠し持つのに便利。
SAUER BAR PISTOL。1899-1914年。.25ACP。回転式のチャンバーに4発の弾薬を装填でき、2発撃ったらチャンバーを回転させる。スリムなシェイプで紳士が隠し持つのに使用されたそう。
ALL RIGHTS FIREARMS CO. LITTLE ALL RIGHT PALM PISTOL。1876年製、.22口径リムファイア。
手のひらに包み込むようにホールドして撃つ5連発のリボルバー・パームピストル。ダブルアクションのトリガーは普段は銃口を覆うように折り畳まれていて、発射の際には銃身上部へ引き起こして人差し指で引く。
PALM PISTOL。.22口径。シガレットレースを模したパームピストル。カートリッジ式のチャンバーには12発の弾薬がセットできる。
GAULOIS NO.1 PALM PISTOL。1890-1911年、8mm口径。スクゥイーズトリガーのパームピストル。装弾数は4-1発。
BRITISH
FOUR-BARREL FLINTLOCK PISTOL。1800年、口径9mm。4本銃身のフリントロックピストル。銃身を回転させるタイプもあるが、これはシングルコック・シングルトリガーのバレル固定式で、4発を同時発射させる。
CHICAGO FIREARMS CO. PROTECTOR PALM PISTOL。1890年代、.32口径リムファイア。
7連発のロータリーマガジンを装備したダブルアクションピストルで、13,000丁近くがセルフディフェンス用として製造された。本銃はド変態銃図鑑でも解説している。
TRABUZIO RING
SQUEEZER PALM PISTOL。1890年イタリア製、.32口径センターファイア。
リングに指を入れて手の中で握りこむことで発射するパームピストル。装弾数3+1発。
TRIPLE THREAT APACHE COMBINATION DOUBLE-ACTION REVOLVER。1900年、.25口径センターファイア。"トリプル・スレット(三拍子そろった)"という愛称で、その名の通り、銃とダガーとブラスナックルがセットになった武器。刃とグリップ、トリガーは折りたためる。
ド変態銃図鑑でも解説している
CEMETERY GUN。18世紀の終わりから19世紀初めにかけてイングランドでは医学解剖用に死体の需要が供給を上回り、闇市場で新鮮な死体の売買が行われていた。遺体が腐敗するまで墓荒しから守るために、本体下部にあるトリガーロッドにトラップワイヤーを結び、墓場に張り巡らし罠として使用されたのがこのセメタリーガン。なお、現在ではトラップワイヤーを使用した人が操作しない銃は違法となる。
DERINGER'S DERRINGER HENRY DERINGER BABY / PEANUT SINGLE SHOT PISTOL。
1850年代、.41口径。西海岸のゴールドラッシュで使用された有名なセルフディフェンスピストル。グリップ内に予備の弾とパーカッションキャップを入れるコンパートメントが付いているものもある。
FRENCH FLINTLOCK PISTOL。18世紀、.40口径。
大砲型の2インチバレルを装備したシングルショットのフリントロックピストルで、ベストやパンツのポケットに容易に隠すことができる。
BICYCLE GUN S&W SAFETY HUMMERLESS DOUBLE-ACTION REVOLVER。
1894-1902年製、.32口径センターファイア。2インチバレルを装備した、自転車で旅をする際のセルフディフェンス用に作られた銃。
REMINGTON DOUBLE DERRINGER。1866-1935年製造、.41リムファイア。
日本でもおなじみの形状のデリンジャー。69年間で15万丁以上が製造された。この銃の提供者は空軍のパイロットで、朝鮮戦争での飛行任務の際にバックアップ用として携帯していたもの。
WHEELLOCK THE FIRST CONCEALABLE GUN。西暦1500年頃に初めて携帯用の機械式ロックのハンドガンが作られた。そのいくつかの機構はレオナルド・ダビンチによって考案されている。
その結果、銃を携帯し、人を殺してしまうことが容易になり、その結果、許可なく銃を持ち歩いてはいけないという、初めての銃の携帯禁止令がイタリアのフィレーレ市で1523年に制定された。
弾を撃ったらこん棒として使用するためにグリップはBall Butt Dagと呼ばれる形状。なお本銃は1630年頃にドイツで作られたものだそう。
SWORD & KNIFE GUNS。剣と銃を組み合わせたもの。
剣の鍔部分に銃が仕込まれている。これはピンファイア式のリボルバーとなっている。
こちらは刀身の両側に銃身が付いている。パーカッション式。
ナイフのグリップ上に付けられた銃身。
CANE GUNS。杖に銃を仕込んだ、仕込み杖(ケーンガン)。
ビクトリア王朝時代、杖はセレブな紳士たちにとって一般的なファッションアイテムだったので、必然的にセルフディフェンス用の銃を仕込んだこれら仕込み杖も人気だった。
これなら座頭市にも対抗できそう?
コンシールドキャリーの歴史が掲示されていた。1249年にヨーロッパで最初のガンパウダーのレシピが残っているそう。1400年代初めにマッチロック方式が紹介される。1500年代初めにホイールロック方式が紹介される。1526年には現存する最古の銃器メーカー、イタリアのベレッタ社が作られた。1600年代初めにフリントロック方式が紹介される。1807年にはパーカッション発火のシステムが紹介される。1836年にはサミュエル・コルトがリボルバー方式のパテントを取得し今日の携帯銃器の形式を確立。1871年にNRAが形成。
ショットショー2020 パート4へ続く
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