SYSTEMA PTW INFINITY用 新型ホップアジャスターキット
SYSTEMAよりPTW INFINITY専用の新型ホップアジャスターが1月下旬に発売される。
システマ社によると、従来型より命中精度が向上するとのことだ。今回、
そのテスターサンプルが届いたので、どのようなものか紹介しよう。
こちらがシステマ社より届いたサンプル品。これはすでにインナーバレルとチャンバーが組み立てられたセットだ。もちろん単体パーツのみのキットと、新型パーツが組み込まれたINFINITYバリューキットも発売される。
価格は
NEW HOPアジャスターキット 製品番号 BMGB-ACC-004 定価 6,650円(税別)
Infinityインナーバレルアセンブリー(NEWアジャスター付き) 製品番号 ASS-BR-04-L150-NHA 定価 14,620円(税別)
HOPアジャスターキットの内容は、
1.メインOリング (ピストンヘッドのOリング)
2.NEWホップアジャスター (ローラーパッキン入り)
3.KIT専用アジャスタークッション (2個セット)
4.バレルキー
5.バレルキー用ビス (2本セット)
となる。
また、本製品はINFINITY専用とのことで、従来型との混用は避けるようメーカーからアナウンスがある。
テスターサンプルでは、組み立て済みのインナーバレル&チャンバーアッシーと、ピストンOリング、バレルキーとバレルキー取り出し用のネジ2本が付属していた。これですぐに組み込みできる。
チャンバーの外観形状は現行型INFINITYと同じなので、そのまま流用できる。
インナーバレルも外径10mm、150mm長で段付きバレルとINFINITY付属のものと同じ。
新型ホップアジャスターの形状
それでは新型ホップアジャスターの形状をを確認してみよう。
PTWのチャンバーはこのようになっている。中央部の丸いリングはチャンバーパッキン。一般的な電動ガンではこのパッキンとホップパッキンが一体になっているが、PTWでは別パーツとなっており、ノズルが前進してチャンバーパッキンに接した状態でもホップパッキンへの変形の影響がないのが特徴だ。
PTWのチャンバー構造イメージ図。チャンバー下側のホップ調節スクリューでホップアジャスターを上下させる。
PTWチャンバーのカッタウェイモデル。
このグレーのリングが「ホップアジャスター」と呼ばれるパーツ。このホップアジャスターを上下させることでホップの強弱が変わる。下側の黒いチューブは弾力でアジャスターを保持するクッションだ。ゴム硬度が従来より高くなり、速射時の追従性が向上した。
追記:今回送られてきたテスターサンプルのチャンバーアッシーはホップアジャスタークッションが横向きに2本入っていたが、メーカーから連絡があり「ホップアジャスタークッションは縦入れを推奨」とのことだった。
従来型のホップアジャスターとの形状比較。
左が従来型。C字型のホップアジャスターに金属製シャフトがあり、そこにローラーパッキン(ホップパッキン)が取り付けられていたが、新型ではホップアジャスターがO字型となり、剛性がより高まったとともに、ローラーパッキンのシャフトが無いので、より弾力でBB弾にホップ回転を掛けられるようになっている。
新型ホップアジャスターはローラーパッキンを包み込むような形状だ。また外観もより滑らかになっており、パーティングラインも無くパーツ精度が向上している。なお、ローラーパッキンの太さは新旧で同じとのことだ。
新型ホップアジャスターにローラーパッキンが貫通している。
組み込み手順
本キットの組み込み手順を確認しよう。
このキットを組み込むにはシリンダーを分解して、付属の専用Oリングに交換する必要がある。
特殊な工具や技術が必要なので、自信が無い場合は専門ディーラーへ依頼するのが良いだろう。
シリンダーボトムとヘッドを取り外して、ピストンを取り出す。
ピストンヘッドのOリングを付属のものと交換。
キットに付属するOリングは従来よりも少し径が小さくなっている。その分シリンダー内での抵抗が減り、ピストンスピードがアップし、結果初速が4~5m/sほどアップする。
参考までに、PTWのノズルはシリンダーヘッドに組み込まれており、ノズル後部の丸い部分がピストンヘッドの中央の穴にはまり、それをピストン後退時に引っ張ることでノズルが後退する仕組み。一定距離が引かれると結合が解けてノズルが前進する。シンプルながらよく考えられた構造だ。
シリンダー内にピストンガイドがはまっている。
Oリングを交換したら逆の手順でシリンダーアッシーを組み立てる。
PTWはあらゆるパーツが省スペース化が図られており、この設計思想がリアルサイズレシーバーを実現していると言ってよいだろう。
チャンバー上部のバレルキーにキット付属のネジを差し込み、プライヤーなどで引き抜く。
一度使ったバレルキーは変形しているので、組み立ての際にはキット付属の新しいバレルキーを使用する。
バレルキーを抜けばチャンバーを分解できる。
ホップアジャスターを取り外したインナーバレルの形状。
組み立て後の作動
キットを組み込んだシリンダーとチャンバーアッシーを本体にセットしたら、バッテリーを接続してオートプリコック調整を行う。トリガーを引きながらバッテリーを接続すればビープ音が鳴り、タッタッタッと自動的に作動し適正なプリコック調整をしてくれる。
今回は組み込みだけで、室内12m程度の試射のみ行った。室内での射撃だと、初速が上がったこともあり、ホップがより強くかかるように感じられた。集弾性能や弾道はこの距離では何とも言えないが、ホップアジャスターの剛性が上がったことと、ローラーパッキンの弾力をより多く使ってホップを掛ける方式になったことで、左右ブレの改善やホップ回転の安定化が期待できる。結果的に集弾性能がアップすると予想できる。
後日ロングレンジでの射撃をおこなってその結果をお伝えしよう。
ロングレンジでの試射と感想
その後屋外のシューティングレンジにて弾道確認のための試射を行った。新型アジャスター組み込みと、ノーマルINFINITYの比較も行った。トータル1500発以上を撃ってみて、新型ホップアジャスターの剛性アップにより左右の集弾性能が向上しているように感じられた。もちろん屋外レンジなので風の影響はあるものの、この日は穏やかでほとんど風は吹いていなかったので、その効果が感じられた。弾道も0.25gで驚くほど低進し、弾抜けの良い気持ちの良い弾道だ。
従来でも十分な弾道性能でゲームでも何ら問題ないと思っていたが、新型ホップアジャスターでさらに精度アップを追求できるようになったと言える。
ただ、ゲームなどで通常使用している分には気付かない程度ではあるが、従来モデルからあるホップ回転のバラツキによる上下の着弾差については変わらず発生した。これはチャンバー内での弾の保持位置によるものと考えられ、新型ホップアジャスターの効果とは異なる部分だが、システマ社にはすでにフィードバック済みなので今後の展開に期待したいところだ。
協力:SYSTEMA、東京サバゲパーク
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