モデルガンの定義と安全対策

モデルガンの定義と安全対策

ハイパー道楽のカスタムガン コンテストにおけるモデルガンの定義を解説します。
コンテスト用の規定ですので、必ずしも業界メーカー団体等の基準と同一ではありません。
また、本稿は必要に応じて追記、改編していく予定です。

モデルガンとは?

モデルガンとは、弾の発射できない銃の玩具、模型のことを指します。

火薬を使用した発火タイプ、ダミーカートを使用したモデル、外観だけを再現したモデルなどがあります。

また、赤外線等を利用した物理的な弾を発射しない光線銃もモデルガンに含めます。

上記のタイプと弾を発射する機構を組み合わせたもの、例えば火薬による発火と、BB弾を発射する機能を合わせ持ったトイガンはエアガンとして分類します。
例) コクサイ スーパーウエポンマルシン シューティングデバイスマルイ ファイアースポーツ銃、クラウン スパークリングエアガン等はエアガンに分類

銃身とシリンダーの安全対策

モデルガンは長物・拳銃に関わらず、以下のように必ず銃身を閉鎖してください。

1.金属モデルは1974年製造以降のもので、銃身が完全に閉塞されていて内閣府令準拠のインサートが埋め込まれていること、プラスチック製モデルは金属製インサートが入り、容易に外れないこと。

2.上記銃身の閉塞あるいはインサートが、銃口からみえること。
 その奥行きは銃の口径以内にあること。.38口径の銃ならば銃口から約9mm以内にインサートが見える。
 バレルを延長した場合でもインサートに加えて銃口にピン等で閉鎖していることを示すこと。

3.撃発機構がある場合、リボルバー式銃においてはシリンダーもインサートがあること。金属モデルの場合はそれに加え、隔壁にスリットがあること。

撃発機構

ハンマー、ストライカー、遊底等により、チャンバー内のカートリッジを打撃する、あるいは発火させる構造を撃発機構と呼びます。
撃発機構があること、設けること自体は問題ありません。
ただし、その場合、口径や発火方式にかかわらず、前述のように銃身やシリンダーの安全策を講じ、弾が発射されない構造にしてください。
撃発機構の有無はコメントに必ず明記してください。

古式銃(パーカッションロック、フリントロック、マッチロック等、美術・工芸品としての所持が認められているもの)は、素材や発火方式に関わらずコンテストに参加できません。コレクションとして所持する場合は、発火がチャンバーや銃身に伝わらない構造で、かつ銃身は閉塞あるいはインサートを設けてください。

互換性がないこと

バレルやシリンダー、チャンバーが、実銃やエアガンと組み換えできないようにしてください。
撃発機構のないエアソフトガンをモデルガンにカスタムする場合でも銃身の閉塞あるいはインサート設置は必須です。
撃発機構が無い場合は、リボルバーのシリンダーインサートは必須ではありませんが、モデルガンとの互換性がない構造にしてください。

モデルガンの素材と色

金属製、樹脂製、木製などいずれもエントリー可能ですが、拳銃タイプの金属製モデルガンは主要部体(フレーム、バレル、スライド)を黄色(金色)また白色に着色してください。

光線銃の規制

光線銃の出力はJISに準拠してください。出力1mW以上のレーザーの組み込みや搭載は不可となります。
また、Bluetoothモジュールや無線通信機能を持たせる場合は日本の電波法(技適・Bluetooth認証 / 電波出力)に準拠したものにしてください。

発光ユニットが外装式の場合は銃身、シリンダー等の安全対策基準は取り付けるモデルガン、あるいはエアガンに準拠、銃身内に発光ユニットが内蔵されている場合は撃発機構は設けないでください。

拳銃と長物の境界線

全長30cm以下でストック等が無いものが拳銃。ストックがあっても簡単に取り外せたり、伸縮して全長が30cm以下にできるものを拳銃と定義します。
当コンテストでは、イングラムM11/M10は拳銃に分類しますが、Vz.61スコーピオンやWZ63は長物に分類します。
また全長30cm以上でもストックが無く、基本的に片手で扱えるロングバレルの銃は拳銃に分類します。

手榴弾型モデルガン/エアガンについて

発火、撃発機能がある手榴弾型モデルはエントリー不可。
発火、撃発機能がない外観だけを模した文鎮モデルはエントリー可能です。
スプリング、リキッドチャージ式ガスによるBB弾発射モデルはOK。
CO2パワーソース、破片や破裂するものは不可。

監修:小林太三(タニオ・コバ)

参考資料

[外部リンク] 銃砲刀剣類所持等取締法
[外部リンク] 内閣府令
  第二条(弾丸の運動エネルギーの値の測定の方法)、
  第九十九条(人を傷害し得る弾丸の運動エネルギーの値)、
  第百二条(模造拳銃)、
  第百三条(模擬銃器に該当しない物)
[外部リンク] 警視庁-拳銃と認定された玩具銃や遺品拳銃等について

2024/08/31


■関連レビュー

ハンドガンのカスタムパーツ、アルミスライドの現状 ハンドガンのカスタムパーツ、アルミスライドの現状

CO2ガスガン、CO2パワーソースの現状 CO2ガスガン、CO2パワーソースの現状

CO2ガスガンの可能性 CO2ガスガンの可能性

ヒゲKOBA 回顧録 ヒゲKOBA 回顧録