WA ガスガン SAIハイキャパシティ ドットサイトモデル
SAI(Salient Arms International)は、最近日本でもその知名度を急速に高めつつある注目のアメリカのカスタムガンメーカーだ。主にグロック、1911系のハンドガンをはじめ、ベネリやレミントンのショットガンのカスタム、また最近ではARのカスタムライフルなどを手掛け、2016年のショットショーではPRIME Manufacturingグループ傘下として出展したことでも話題となっている。実銃の1911のSAIカスタムガン。ゴールドのバレルと肉抜きされたカスタムスライドがカッコいい。またスライド上部にマイクロドットサイトを直接搭載するのも最近の流行。
こちらはハイキャパシティモデルのカスタムガン。グリップのシリコンカーバイド加工はとくにここ1,2年で多く見られるようになった。
さて、そんなSAIのカスタム1911をWAがマグナブローバックのガスブロとしてモデルアップ!!
ガバのガスブロとしては定評のあるWAだけに期待も高まる。今回はサンプル品をWAよりお貸出しいただいたのでレビューしよう。
スペック & 弾速データ | |||||||||||||||||||||
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ヘビーウェイト樹脂製のスライドには前後にセレーションが入り、マシン加工されたスライド側面にはSALIENTの刻印とロゴマークが入る。
このドットサイトモデルにはトリジコンのRMRタイプのマイクロドットサイトが搭載される。最近のWAはこういった光学照準器を標準搭載したモデルを多くリリースしており、ユーザーにとっては嬉しい限りだ。また、通常のアイアンサイトモデルも同時発売となっている。
ゴールドに輝くコーンドバレルはアルミ製。
シャーシは亜鉛ダイキャスト製で、アンダーマウントレールを備える。
サムセフティは左右から操作できるアンビタイプ。シャーシにはSTIの2011シリーズを模した刻印がある。
チャンバーにはSAIの刻印および、使用弾薬である45ACPの刻印が入る。
フロントサイトはドブテイル式の金属製別パーツ。このパーツ、撃っていたら緩んで落ちてしまった。これについてメーカーへ確認したところ、量産品では緩まないようにしっかり固定されているということだった。
なおアイアンサイトモデルはファイバーオプティックサイトとなる。
ハンマーはスケルトンタイプ。
銀色のファイアリングピンやエキストラクターロッドのモールドの深さなど実銃を見たことがある人ならば納得の造形。
トリガーは金属製でストレートロングタイプを採用する。トリガーのタッチや切れに硬質感があり、気持ちいい。また、トリガーガード下部は削り込まれており、よりハイグリップが可能となっている。
また、”インターチェンジャブルトリガー”を採用し、写真のフラットタイプに加え、ミディアム/ショート/トップカーブドの3種のトリガーシューが付属するので自分のグリップに合わせて交換することも可能だ。
一丁づつ手作業となるグリップのステッピング加工。ハイキャパシティモデルだけあり、グリップは太めなのだが、グリップ効果が高いので安心感がある。
グリップフレームはカーボンファイバー樹脂製とのことなので、強く握ってもしなるようなこともなく、剛性は高い。また大型のマグウェルも取り付けられていて、素早いマガジン交換をサポートしてくれる。
Trijicon RMRタイプのマイクロドットサイトがスライドに載っている。スライド後部を切削加工し、スチール製の平らなマウントに搭載されており、強度も問題なさそう。
ドットの輝度は左右側面の(+)(-)ボタンで4段階で調節可能。マイナスボタンを数回押して最少輝度以下になると消灯する。上下左右のドット調節も可能。ただ、ちょっとしたことでドット位置が狂いやすいので、撃つ前にはゼロイン調整を行ったほうが良いだろう。
レンズは上側がやや青みが強くなるが、ドットは輝度が高く、屋外でも見やすく感じた。
ゴム製のドットサイトカバーが付属。
通常分解。アウターバレルはバレル部がアルミ製、チャンバー部が亜鉛ダイキャスト製の2ピース構造。
マガジンはシルバー塗装の亜鉛ダイキャスト製で装弾数は33発と多弾数。リップ部は樹脂製で弾力があり、弾こぼれ等のトラブルは一切なかった。WAのガスガンマガジンのお作法として、ガスが無くなった際の再充填時にはマガジン背面にあるプレート状のバルブロックを下げる必要がある。
インナーバレルは真鍮製で内径6.03mmの精密バレル。固定ホップアップとなっている。
スライドストップの切り欠きは削れ防止用に金属チップが埋め込まれている。
実測重量は本体+空マガジンで1,090g、マガジン単体では368gだった。
30mでの実射テスト
30m先のマンターゲットに0.2gバイオBB弾でレストして射撃したところ、ややホップが強めにかかるものの、少し下を狙って上半身にヒットできる命中精度を見せた。0.25g弾であればもう少しホップアップが抑えられ、命中精度も高まるだろう。
初速は平均で77.7m/sとハンドガンとしては高く、33発の装弾数の多さもあって、サバゲーでの使用も効果的だろう。
気になったところとしては、ハイキャパシティマガジンにしては連射時の圧力低下が早く感じたこと。ダブルタップしていると25度の外気温でも急速にリコイルが弱まってくるのが感じられた。
これはHWスライドにドットサイトが搭載されるということもあり、その重さゆえなのかもしれない。そういう意味ではアイアンサイトモデルも捨てがたいものがある。
ただいずれにせよ、ドシッとした重みのある反動と共にスピード感も意外に損なわれることもなく、実に心地の良いブローバックリコイルを味わうことができる。その動的質感という点では他社の追随を許さないだろう。このマグナのトリガーフィーリングやブローバックリコイルを好み、レースガンのカスタムベースとして選ぶシューターもいる。
実際のところ、SAIには本モデルと全く外観が一致するモデルはリリースされていないが、いかにもSAIによってカスタムされたかのようなパーツがふんだんに盛り込まれており、スライドの加工、ゴールドに輝くバレルも美しい。またドットサイトにより、素早いエイミングが可能で、最新の1911タクティカルカスタムをハンドリングしているという気分を盛り上げてくれる。
さすがに58,000円(税別)という価格はドットサイト含めて考えたとしても高価ではあるが、それ相応の外観の作り込み、マグナブローバックの重みのあるリコイルは他社製品では味わえないものがあるのも確かだ。
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