VFC ガスガン コルト M16A2
1982年に米軍制式となったアサルトライフル、COLT M16A2をVFCがガスブローバックでモデルアップ。A2の特徴である3バースト射撃も再現。VFC ガスガン、コルト M16A2をレビュー。
M16A2はベトナム戦争での教訓を活かしてM16A1から改修された点が多く、そのひとつが5.56mm×45弾の威力不足による強化だ。ベルギーFN社が開発したSS109弾、米軍採用名称M855は、鋼製の弾芯を入れて弾頭が少し重たくなり、有効射程や貫通力が増した。そのため、ライフルピッチも最適化されており、その刻印がバレル上面に刻印されている。
フラッシュハイダーはA1同様のバードケージだが、地面の泥や土を巻き上げないように下側3個は塞がれたいわゆるA2タイプとなった。またフロントサイトピンが丸型断面から角型断面になったのもA2からだ。
ハンドガードはA1が三角断面の左右分割式だったのに対して、A2ではカービンモデルなどに採用されていた丸型断面の上下分割式となった。
ハンドガード内部には遮熱版も再現されている。
バレル根元に可変ホップアップのダイヤルがある。ただ、デルタリングのウェルドスプリングが実銃並みに固く、容易にハンドガードが分解できないのが難点。
レシーバーは上下ともにアルミ製。表面は細かいシボ加工となっており、ブラックに近いグレー。
当初のM16A2はパーカーグレーだったので、若干仕上げが異なる。
セレクターはセーフ、セミ、バーストの3ポジション。フルオートのない生粋のA2を再現している。
ベトナム戦争では、新兵が敵と遭遇したときに恐怖のあまりフルオートで弾を一気に撃ち尽くしてしまうということから、3発射撃したら自動停止する3バーストモードがフルオートに代わり採用された。これはフルオートで長く撃たないガスブローバックガンという特性からも、最適な仕様なのではと思う。
マガジンハウジングやメーカー刻印もコルト社ライセンスによるA2モデルを再現している。
三角の大きいケースディフレクターが特徴。ボルトフォアードアシストノブはA1のL型から丸型になって装備に引っ掛かりにくくなった。ガスブロなのでセレクターインジケーターも動き、ハンマーダウンではセーフポジションには入らない仕様だ。
A2タイプのリアサイト。上下左右の調整とピープ切り替え可能。
フィンガーチャンネルのあるA2タイプのグリップ。
A2タイプのストック。M16A1より少し長くなり、バットプレートは樹脂製。コンパートメントスペースもあり。と、A2になって標準装備となったパーツは多く、それらは現在でもA2タイプ○○といった呼び方をされている。
実射
距離20mで屋外実射したところ、意外(?)にも弾道は真っ直ぐ飛びマンターゲットのセンターサークル付近に着弾。3バーストでもマンターゲットを外さない精度があった。0.25g弾ならさらに弾道が低進し、力強く飛んでいく。
3点バースト射撃は小気味よく、リコイルもガスブローバックならではのパワフルさとAR独特のバッファースプリングの余韻がリアルな撃ち味だ。
取り回しや弾道性能という面では、カービンモデルの電動ガンに及ばないが、リアルなアクションや操作感はむしろM16A2というモデルにこそふさわしく感じる。
1990年代の米軍装備に合わせたり、あるいはゴルゴ13仕様にドレスアップしてみるというのもありかもしれない。
スペック
全長 | 1008mm |
重量 | 2,860g (空マガジン含む) / 364g (マガジン単体) |
トリガープル | 2519g |
銃身長 | -mm(インナーバレル長) |
装弾数 | 6mmBB弾 30発 |
定価 | 82,800円(税別) |
発売日 | 2024年8月 |
初速 | 平均初速:72.18m/s = 0.521J ※東京マルイバイオBB弾 0.2g、ホップアップ適正、室内5発での測定、気温25.1度、湿度84%、ACETECH AC6000 MKIII BTにて測定。 |
撮影協力:成福、東京サバゲパーク
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