東京マルイ 電動ガン コルトM16A2 【エアガン レビュー】
当時としては斬新なプラスチックを多用して米軍偵察部隊が使用したAR-15がベースとなり、1962年には米空軍にM16として採用、さらに改良を加えられ1967年に合衆国全軍に採用されたM16A1。M16A2はそのA1をさらにNATO新弾薬SS109に対応するためにライフルピッチを1回転7インチのヘビーバレルに変更、ハンドガードを上下二分割タイプに、リアサイトのフルアジャスタブル化、エジェクションポート後ろのケースディフレクター装備、強化された樹脂ストックを20mm延長、バードゲージフラッシュハイダー下方は射撃時に土埃が立たないようにハーフタイプに、グリップにフィンガーチャンネルが付くなどの改良が加えられ1982年に制式化された。
東京マルイ 電動ガン コルトM16A2 スペック & 初速データ(中古) |
全長 |
999mm |
重量 |
3,100g(バッテリー含) |
銃身長 |
510mm(インナーバレル長) |
装弾数 |
6mmBB弾 68発 |
定価 |
29,800円(税別) |
発売日 |
1997年12月17日 |
メカBOX |
Ver.2mod / EG1000 |
バッテリー |
ラージ |
|
最高 |
81.42m/s |
平均 |
79.31m/s |
最低 |
77.14m/s |
ジュール |
0.629J |
※SIIS グリーンマキシマスBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、10発での測定、気温18.7度、湿度42.0%
パーツリスト |
東京マルイの電動ガン、M16A2は1997年12月に発売された。
それまでのM16A1系を踏襲しながらもメカボックスの改良により、テイクダウンアクションが可能になったほか、EG1000ハイトルクモーターを初搭載したことも大きな特徴のひとつといえる。
また、今となっては当たり前のような機能であるチャージングハンドルを引くと連動してエジェクションポートカバーがオープンし、ボルトが後退、ホップアップ調節ダイアルにアクセスできるようになったのも、このM16A2からだ。
また、ピボットピン前側の曲線状に加工されたフレームラインや、ストック基部側の補強用の盛り上がりなど、当時他のトイガンではなかなか再現されていなかったA2フレームの特徴もリアルに再現している。
レシーバー左側面。
刻印はもちろんM16A2。
本来であれば3点バーストモードだが、東京マルイはあえてサバイバルゲームでの使用を考えてフルオートポジションとしている。
A2発売当初、電子制御可変バースト回路のオプションが予定されていたが結局発売はされなかった。
レシーバーはグレーの艶消し塗装仕上げ。
ベトナムバージョンよりもやや暗めの色合いだ。
レシーバー右側面。
A2で新しく採用されたエジェクションポート後のケースディフレクターが特徴。実銃ではこの三角のコブで、勢いよく飛び出してくる空薬莢を弾く。
また、M16A1からの変更点として、ブッシュに引っかかりやすいとされていたボルトフォアードアシストノブの形状がL字型から丸型に変更された。
右側面のセレクターインジケーターはダミー。
リアサイトもM16A1から変更された。
左右、上下の調節がダイアルで操作できるフルアジャスタブルタイプになった。
射撃距離に応じてリアサイトのピープを二種類で変更できるL型タイプ。
必要に応じてキャリングハンドル上に別売のマウントベースを取り付けて、各種ドットサイトやスコープを取り付けることも可能だ。
レシーバー後方のチャージングハンドルを引くと、連動してエジェクションポートカバーが開き、ボルトが2cmほど後退、可変ホップアップの調節ダイアルにアクセスできるようになったのもこのM16A2からだ。
フレーム後方のテイクダウンピンを抜くとアッパーレシーバーを上方に跳ね上げることが出来るテイクダウンアクションが可能になったのもM16A2から。
アッパーレシーバーとの干渉を避けるためにメカボックスの後部に切り欠きを設けたバージョン2改メカボックスを採用している。
テイクダウンが可能になったことで、バレルのメンテナンスや交換作業が格段にしやすくなった。
チャンバーは従来のT字型のものから、上下に分離したタイプへと変更された。
http://www.hyperdouraku.com/airgun/m4pmc/index.html
M16A1の三角断面左右分割式ハンドガードから、M16A2では丸断面の上下分割式ハンドガードに変更された。
デルタリングを引いてハンドガードを取り外すと、スチールパイプ製のアウターバレルが現れる。ガスチューブはハンドガード上の中に再現されている。アウターバレルはちょっと細身だが、強度は十分にある。ただ、チャンバーブロックがプラフレームに保持されていて、バレルが長く、亜鉛ダイキャスト製の重いフロントサイトとフロントアウターバレルにより、首周りはやや弱く感じる。
1回転7インチの太いヘビーバレルに変更されたのもM16A2の特徴。フロントアウターバレルは亜鉛ダイキャスト製で、上面には使用弾薬とライフリングを表す刻印がある。
フラッシュハイダーはバードケージタイプだが、射撃時に土煙を上げにくいように下面には穴が開いていないハーフタイプ。
ハイダー下面のイモネジを緩めればハイダーを取り外すことができる。M14逆ネジ仕様なので各種サイレンサーを取り付け可能。
フロントサイトピンはM16A1の丸断面から炎天下でも見やすい角断面タイプに変更された。
付属のアジャストツールで上下に調整可能。
グリップはフィンガーチャンネル付のものになり、M16A2で始めて採用されたEG1000ハイトルクモーターを内蔵する。
ストックはM16A1から20mmほど長くなった。
実銃では素材も強化され、A1と比べて10倍以上に耐久性が向上した。
バットストック部は亜鉛ダイキャスト製で、コンパートメントキットの蓋を開けてバッテリーを挿入する。
コンパートメントキットの蓋は指先で簡単にオープンでき、ラージバッテリーを収納することができる。
M16ベトナムバージョンとのストック長比較。
マガジンは6mmBB弾を68発装填可能。
M16系のスタンダード電動ガン用マガジンは共有できるので、純正オプションでゼンマイ給弾式の300連多弾数マガジン、190連多弾数ショートマガジン、スプリング給弾式の80連ショートマガジンが使用できる。
マガジン底部には
ADVENTURE LINE MFG. CO. INC
PARSONS. KS. USA
と刻印されている。
イーグルフォースのRC1500SCTニッカドラージバッテリーを装着しての総重量は3,095g。
射撃性能は、東京マルイの電動ガンということもあり、もはや文句の付けようがないほどの安定性を見せる。510mmの長いバレルから適正ホップでスーッと伸びていく弾道はみていて気持ちがいい。中古品だったので測定した弾速はやや弱かったが、新品ノーマルでは90m/s近くの初速が出ると思われる。
総論としてスタンダード電動ガンM16シリーズの最もベーシックなフルサイズライフルではあるが、剛性についてはやはり首周りの弱さが気になるところ。ただ、ロングレンジでの実射性能は飛び切り良いので実用上は特に問題はなさそうだ。
ストックが延長されたことにより大柄な構えになってしまうので、女性ユーザーやインドアゲームには不向きだろう。
M4A1カービンをはじめ、さまざまなショートバリエーションがある今となっては全長1mのライフルをゲームで振り回す意味合いは薄れてしまったが、80年代のウッドランド装備でPASGTヘルメットやボディアーマーなどを着こなして雰囲気を重視するならば必須アイテムとなる。
2008/11/23
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