東京マルイ ガスガン FNX-45 タクティカル
2019年6月7日、東京マルイからガスブローバックガン、FNX-45 タクティカルが発売されたのでレビュー。
実銃のFNX-45 タクティカルは、ベルギーに本社を置くFNH社によって開発された.45口径のポリマーフレームオート。米特殊部隊の使用するソーコムピストル後継機のトライアル、Joint Combat Pistol Programに提出すべく、現地法人のFNH USA(現FNアメリカ)が中心となって2005年にFNP-45が設計された。
2006年にトライアルはサスペンドとなってしまったが、その後民間向けモデルのFNX-45として北米市場で販売される。FNX-45 Tacticalはスライドに直接マイクロドットサイトを搭載でき、サプレッサー対応のスレッデッドバレルを装備したモデルだ。
写真はSHOT SHOW 2019に展示されていたFNX-45 Tactical。排莢不良を低減するためにエジェクションポート形状が変更されたマイナーアップデートバージョン。
ラスベガスのデザートシューティングでFNX-45を射撃した動画がこちら。.45口径の迫力が伝わるだろうか。
さて、それでは東京マルイのガスブローバックガン、FNX-45 タクティカルを見ていこう。
今回もフライングスクワッドで購入した市販品でレビューする。
スペック & 初速データ | |||||||||||||||||||||||
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※東京マルイ ベアリングバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、気温25.3度、湿度53.0%、10発、X3200 Mk3にて測定。 |
パッケージ。サイズがいつものガスブロに比べて大きい。パッケージサイズは横35cm x 縦26cm x 厚7cm。
パッケージ内容はFNX-45 タクティカル本体、マガジン、バックストラップ(チェッカータイプS/M、リブタイプS/M)、保護キャップ、2mm六角レンチ、取付ネジ×2、取説、補足説明書、クリーニングロッド、0.2g BB弾 100発。
タンカラーのスライドとコヨーテカラーのフレームのコントラストがカッコいい。
セーフティレバー、スライドストップ、マグリリースボタンは全て左右から操作できるアンビ仕様となっている。
手にしてみるとまずその重量感とゴツさに驚く。グリップのチェッカリングが手に食い込みいかにも.45口径の自動拳銃といった迫力がある。スライドのマークの刻印はFNではなくTMをアレンジしたマルイオリジナル刻印なのが残念。ライセンスを取得してでもFN刻印にしてもらいたかったが、大人の事情で叶わなかった。
スライドから突き出たサプレッサー対応のスレッデッドバレル、その先端にはローレットの刻まれたマズルプロテクターが装着され、これらも迫力の演出に一役買っていると言えよう。
マズルプロテクターを外すと16mm正ネジ仕様となっている。
ホールドオープン。アウターバレルがティルトし、ショートリコイルを再現している。
ピカティニー規格のアンダーマウントレールを備える。
ワイドなスライドトップには背の高いアイアンサイトとダイレクト・オプティクス・マウントのカバーが見える。トリガープルはシングルアクションで1.1kg、ダブルアクションで2.4kg程度だった。
フロントサイトは樹脂製で、ドットサイトを装着したときでもサイトが隠れないように背の高い仕様になっている。ドットは蓄光タイプとなっている。
リアサイトも樹脂製。こちらも蓄光のドットが入る。ハンマーを起こすとダミーのファイアリングピン見えて再現度が高い。
参考までに実銃のリアサイト周り。マルイのFNX-45 タクティカルは実銃を取材しているので、かなりリアルに作られている印象を受ける。
ハンマーがコックされている状態からセフティレバーを押し下げるとハンマーを安全にデコックできる。デコックするとハンマーはハーフポジションになる。グッと押し込んでレバーが戻った時にハンマーがデコックする。
またセフティはハンマーがどのポジションでもオンにすることができる。セフティをオンにするとトリガーとハンマーのコネクトが外れ空引きとなる。セフティレバーは少しザラついた質感に仕上げられている。
付属の六角レンチでスライドカバーの2本のネジを外すと、マイクロプロサイトを取り付けられるマウントが現れる。カバーとドットサイトでネジの長さが異なるので注意。それぞれ4mm/6mmのネジが付属する。
別売オプションのマイクロプロサイトをピッタリと搭載できる。これは気持ちいい。ただ、ネジの長さがカバーとドットサイトで異なったり、マルイの他の対応ガスブロなどでもネジの長さが異なるので面倒くさい。これは対応モデルが増えるごとにネジが増えて、いずれわからなくなったり、無くしたりしそう。
FNX-45と同時発売となった、純正オプションパーツのタクティカルサイレンサー。カラーはブラックとFDE。今回はFNX-45に合わせてFDEを購入した。
アルミ製で、サイレンサーの重量は59gと軽量。内部にはスポンジの吸音材が入っている。
サイレンサーとマイクロプロサイトを搭載すると俄然カッコよくなる!!
ガスブロなので作動音のほうが大きく、あまり消音効果はないが、発射音が少し鈍くなり、雰囲気は高まる。トレーサーユニットなどを内蔵するなどカスタムしても良いだろう。
ちなみにこのタクティカルサイレンサーのスポンジを2つ取り出せば、そのスペースにACETECHのLIGHTER Sが無加工で入る。M14逆ネジ、M11正ネジタイプどちらでも実射もできた。どちらかというとM11正ネジのほうがオスネジ部分がタクティカルサイレンサーのキャップ内側にハマって芯が出やすい。これでいきなりナイトゲーム&インドア仕様のFNX-45が完成!!
※メーカー保証対象外のカスタムなので自己責任でどうぞ。
アイアンサイトはドットに干渉することなく照準できる。蓄光ドットの上にレッドドットが浮く感じだ。
実銃では.45ACP弾を15発装填するマガジンを使用するだけあってグリップは太め。チェッカリングも実銃並に食い込んでくる。グリップ中央はFNに似せたマルイオリジナルのマークだ。マガジンボトムにもこのオリジナルマークが入っている。
バックストラップは交換式。少しグリップが大きいなと思ったら、付属のバックストラップに交換してみよう。交換するにはマガジンを外して下側から引っぺがす感じで取り外せる。
4種のバックストラップが同梱される。材質は堅めのゴムといった感じ。もともと本体に装着されるのはMサイズのチェッカー、それ以外にMサイズのリブタイプ、Sサイズのチェッカーとリブタイプがある。
MとSサイズの比較。Sサイズでずいぶん薄くなるが、グリップ自体が角ばっていて大きいので女性など手の小さい人は握りにくく感じるかも。
マガジンの装弾数は29発。背面には15発のインジケーターモールドも入っている。
スライドを分解するには、まずマガジンを抜き、スライドを後退させ、テイクダウンレバーをスライドの円弧状の切り欠きに合わせて90度回転させれば、スライドを前方へ引き抜くことができる。
組み付けはその逆手順だが、レバーが引っかかって回らない場合は、アウターバレルを少し押し込みながら回してみよう。
フレーム側の内部構造。インナーフレームが先端まで入っていて、剛性の高さや重量感アップに貢献している。
スライド側のユニット。チャンバー下のダイヤルで可変ホップアップの調整ができる。またスライドストップの切り欠きには金属パーツで補強されている。新設計オーバルピストンを採用しているのも特徴だ。
アウターバレルを取り外す際にはマズルカバーを取り外しておく。アウターバレルはチャンバーの前方からアルミ製になる2ピース構造で、サイレンサーを取り付けても撓みにくい。
本体と空のマガジンで実測重量は837gと、実銃の944gに迫る重さ。
マガジンの重量は298g。
実射テスト
いつものビレッジ2のシューティングレンジにて実射テストを行った。
距離は20mで、A3サイズ+直径18cmのスチールプレート、30mではマンターゲットを撃った。
ホップアップが最弱でもややホップ強めの弾道だったが、20mでA3中心部、30mでマンターゲット上半身を確実に狙っていける安定した弾道性能があった。
ブローバックはどちらかというとビシッと鋭い感じ。重さはあまり感じられなかった。ドットサイトを搭載するため、薄型になったオーバルピストンとのトレードオフなのだろうか。それでも十分なリコイルだとは思う。初速は平均で71m/sほどで割と高め。
タクティカルサイレンサーは装着すると発射音が少し低くなって、いかにも特殊作戦を遂行している雰囲気に浸れる。
スライド上部にダイレクトマウントしたドットサイトの効果は高く、ピンポイントで素早いエイミングが可能となる。
マガジン容量も大きいので、連射しても冷えに強く、作動性も抜群。装弾数も29発と多いのでハンドガン戦ではもちろん、ゲームでのメインウエポンとしても使えるだろう。
タフな特殊部隊になり切って、ドットサイトやサイレンサー、ウエポンライトをカチャリと取り付け、ターゲットにバシバシと撃ちながらルームクリアする、そんなワクワクが止まらないFNX-45、おススメだ。
撮影協力:ビレッジ2
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