東京マルイ ガスガン XDM-40
実銃のXDMは米国
スプリングフィールドアーモリー社(=SFA社)が販売する最新のポリマーフレーム・オートピストルだ。
XDMはもともとクロアチアのI.M.Metal社(現
HS Produkt社)が開発したHS2000がベースで、これをSFA社が米国でXDシリーズとして発売した。
そしてXDMは2009年に発売された最新モデルシリーズで、各部が見直されてカスタムされている。
XDからXDMシリーズへの主な変更点は、スライド側面のセレーションやグリップトレッドが見直され、よりアグレッシブな外観になった。またアンダーマウントレールの横溝が2本から3本へ増え、オプション装着時により細かい調整がきく様になった。リアサイトがノバック形状に変更。装弾数が標準9mmモデルで16発から19発に増加しライバルのグロックに対するアドバンテージを獲得。グリップ背面のバックストラップが交換可能になった、等が挙げられる。
XDMの口径は9mm×19、.40S&W、.45ACPの弾薬バリエーションがある。またバレル・レンングスは4.5インチの標準モデル、3.8インチのコンパクトモデル、5.25インチのコンペティションモデルがある。
左から.45ACP、.40S&W、9mmルガー弾。
今回、東京マルイがモデルアップした.40口径弾は、コルトガバメントに使用される.45口径とベレッタ92Fなどに使用される9mm口径の中間的なサイズの弾薬。
弾頭先端に凹みがあるのはホローポイント弾で、着弾時に弾頭がつぶれやすくしたもの。
東京マルイはホビーショーなどでポリマーフレームオートのガスブローバック新商品をいくつか発表しているが、
グロック17、
FN 5-7、
Px4に続き、今回待望のXDM-40が発売となった。
東京マルイ XDM-40 ガスガン スペック & 弾速データ |
全長 |
203mm |
重量 |
746g |
銃身長 |
99mm(インナーバレル長) |
装弾数 |
6mmBB弾
26+1発 |
定価 |
16,800円(税別) |
発売日 |
2012年1月13日 |
|
最高 |
70.67m/s |
平均 |
69.91m/s |
最低 |
68.96m/s |
ジュール |
0.489J |
※G&G Natural 90% バイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、10発での測定、気温24.0度、湿度38.0%
パーツリスト |
パッケージは黒と赤の精悍な雰囲気。
左下にはブラックスライド&ブラックフレームモデルとあることから、今後実銃にもあるシルバースライドや、ODフレームのカラーバリエーションが発売される計画がありそう。
パッケージサイズは31.5cm(幅)×19cm(縦)×5.5cm(深さ)と言ったところ。
パッケージ内容は本体、マガジン、交換用バックストラップのLとS(Mは本体装着済み)、バックストラップ交換ツールのピンポンチ、フォロアストッパー×2、保護キャップ、クリーニングロッド、取扱説明書・パーツ注文書とBB弾少々。
XDではちょっと野暮ったい印象があったが、XDMになってずいぶんと洗練されたデザインになった。
東京マルイのXDM-40は実銃から採寸、型取りされておりディティール、サイズ、シボの荒さなど実銃を忠実に再現している。
XDM特有の角張ったスライドはフレームとは異なる塗装仕上げで、金属感あふれる艶消しのガンメタルカラー。
一方フレームは実銃同様の梨地加工されたポリマーフレーム。
グロック等現代ピストルに見られるトリガーセフティと、グリップセフティももちろんライブ。
マガジンキャッチは両側から押して操作できるアンビタイプ。
フロントサイトはドブテイルの金属製。
凹みにホワイトドットが入り、視認性が良い。
スライド上面には残念ながらSFAの丸い刻印が無いがショップなどでは刻印入れサービスを行っているところもある様だ。
チャンバーには.40SWの刻印がある。チャンバー後ろのローディングインジケーターはダミーながら金属製でブリーチ側の別パーツとなっている。
リアサイトはXDMならではのノバックタイプ。こちらもホワイトドットが入り、フロントと重ねて3ドットで照準する。サイトピクチャーはすこぶる良い。
またグリップ後ろにはコルトガバメントなどに見られるグリップセフティがあり、握り込むことでトリガーを引いたときにシアが落ちる様になっている。
フライド後端にはコッキングインジケーターを備える。スライドの内蔵ハンマーが起きていると矢印のインジケーターが飛び出す仕組み。
ターゲットから目を離さずに、あるいは暗闇で、親指だけでコックされているか判断できる。
ホールドオープン。スライドストップは金属製で、スライド側のノッチ部分も金属製なので耐久性は高い。
15mm口径の大口径ピストンカップを採用し、迫力のブローバックリコイルが味わえる。
グリップは滑り止めのトレッドが深く刻まれており素手で握ると食いつく感じ。
.40口径が16発も装填できるダブルカラムマガジンが入っているとは思えないほどにスリムだが、前面がちょっと角張っている。
バックストラップはシューターの手の大きさに合わせて交換できる様になっている。
付属のピンポンチで固定しているピンを抜き、S/M/Lサイズに交換可能。
バックストラップのサイズ比較。
L、M、Sはそれぞれ高さが異なる。
僅かな差だが、握ったとき、撃ったときの感覚に大きく影響する部分。
もはや現代ピストルに必須となったアンダーマウントレールは横溝が3本になり、ウエポンライトなどの装着対応幅が広がった。
その後ろにある銀色のシリアルナンバープレートは後方にスライドさせるとトリガーがロックされるエアガン独自のセフティ機構となっている。
アンダーマウントレールに
シュアファイアのX300ウエポンライトを装着。ガタつくことも無くぴったり取り付け。
BLACKHAWK!の
CQCシェルパホルスター(XD用)にもシャコンと収まる。
フィールドストリッピング(通常分解)。ホップアップの調節ダイヤルはお決まりのチャンバー側面にある。
マガジンは6mmBB弾を26発装填可能。
素材は熱効率に優れた亜鉛ダイキャスト製で、実銃のステンレスマガジンを模したピカピカのシルバーメッキが施されている。
ダブルカラムマガジンだけあって、ガスの充填容量も多い。
ただ、マガジンフォルアーがちょっと奥まっていて、BB弾を装填しにくく感じた。
実測重量は746gとメーカー公称値どおり。
重くもなく軽くもなく、ちょうど良い重量感。
実際にフィールドで使用してみた感想を。
この日は気温8度と真冬の寒さだったので、さすがに連射は無理だが、気温があと10度高ければ、つまり18度くらいであればかなりガツンガツンとリコイルが味わえる。
20度以上の室内であればその大口径ピストンの真価を味わえるだろう。
弾道もマルイならではの実に素直なもの。
最初の使い始めではスライドの作動が渋く、とくにコッキングインジケーターを起こす際のスライドの引きが重く感じられたが、ある程度撃って慣らしたら動きはスムーズになった。
また、最初スライドを引いてもシリンダーが後退せずに次弾を装填できないというトラブルがあったが、これも矢印のローディングガイド部分にオイルを少し塗って、しばらく使用し続けたら解消された。
この面をより滑らかに磨いてやればさらにスムーズになりそう。
とにかくXDM-40の魅力はその強力なリコイルによる撃ち味。ブローバックスピードが速く、ガツンとくるリコイルはマルイの中でも1、2位を争う強力さ。初速は平凡ではあるが、むしろ作動に主眼を置いたセッティングとなっている。
気温20度の室内において、同条件下でハイキャパ5.1と撃ち比べたが、XDMのブローバックスピードがハイキャパ5.1を上回る。リコイルもXDMのほうが強く、連射しても息切れしにくかった。これは凄い。
ディティールの再現性、仕上げも良し、作動性良し、弾道性能も良し、東京マルイのガスブローバックハンドガンの中でもトップクラスの高性能を誇るXDM-40。ゴツいデザイン、撃っていて楽しく、これはオススメ。もう確実にサバイバルゲームのサイドアームに決定!!
2012/01/15
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