
東京マルイ マイクロプロサイト
東京マルイのマイクロプロサイトが2017年11月21日に発売されたのでレビュー。
マイクロプロサイトのパッケージ。
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内容物は本体と本体に取り付けられたマウントベース、プラ製の保護用カバー、M1.3/2/2.5の六角レンチ、電池交換用+ドライバー、検査用電池(本体にセット済み)、クリーニングクロスと、取説。
取説はこちらから

ボディはABS樹脂製でシボ加工が施されていている。本体全幅は27.2mm、全長は48mm。右側面に電源スイッチ兼ドットの明るさ切り替えスイッチがある。スイッチ中央で消灯。Hが屋外等で使用するHIGH、Lが暗所や屋内で使用するLOWモードとなる。
またドットの上下左右調整も可能で、右面には左右を調整するネジがある。
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ちなみに写真はノーベルアームズのアルミ製ハイマウント-ショートを使用している。
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マルイからは長物などで使いやすいミドルマウントとハイマウントが後日発売予定。いずれも樹脂製で軽量とのこと。こちらは付属のマウントベースを介さずにダイレクトマウントできるそうなので、より軽量に搭載可能だろう。
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レンズはやや青みがかっているものの、この価格帯のマイクロドットとしてはズバ抜けてクリア。レンズにはルビーコートが施される。このクラスのドットサイトにありがちな、上下方向の色ムラもなく、レンズだけで言えばクラスを超えた透明感がある。レンズの歪みもわずか。しかもBB弾の直撃でも割れにくいポリカーボネイト製レンズを採用している。

ドットを点灯してみる。写真はLOWで点灯。ドットはかなり大きく、正確には公表されていないが、8MOAくらいはありそう。ドット自体は光量も十分で、滲みや変形も少ない。レールからドットまでの高さは23mm。
精密射撃には向かないだろうが、ハンドガン戦やCQBなど素早いエイミングを求められる状況ではこれくらいでもよいのかも。

本体上面の2本のネジを外せば、本体とマウントベースを分解できる。マウントベースはピカティニー規格のレールに対応。

マウントベースと本体は凸凹で噛み合うようになっており、前後の向きを間違えないようになっている。
ネジの間隔はおよそ14mmほど。

ちなみに、手持ちのマイクロドットサイトレプリカ3種とネジ間距離や規格を比較してみた。
デルタポイントタイプ、RMRタイプはネジ間ピッチが異なり、ドクタータイプとはネジ間ピッチが一緒。ただし、マルイのネジは少し細いので、ドクター側のネジを使用し、ネジ穴を広げる加工が必要。あくまで実銃用のドットサイトではなくレプリカの話なので参考まで。
また、ノーベルアームズのMRSとはネジのピッチ、ネジ太さ共に同じ。ただし、MRS用のマウントには位置固定用のピンが四隅にあるのでポン付けはできない。

レンズサイズの比較。マルイのマイクロプロサイトはレンズの高さがあって、長方形に近い形状なので覗きやすい。レンズサイズは高さ17mm、幅22.2mmほど。レンズの透明度もこの中では一番青みが薄く、色ムラもほぼない。
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本体底部の蓋を付属の精密+ドライバーで開けると電池を交換できる。電池はCR2032を1個使用する。
ネジが非常に小さいので、交換はとてもデリケート。パーツを紛失しないよう注意しよう。

マウント含めて重量は30gと非常に軽量。本体だけならばわずか16gという軽さ。
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ガスブロのグロックシリーズに取り付けできるマウントベースが同時発売。なお、グロック18Cと電動ハンドガンには装着不可。
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内容物はA/B二つのマウントベース、取り付けネジ2本、保護シールと取説。取説の詳細はこちら。
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ネジ取り付け部分は亜鉛ダイキャスト製の別パーツとなっていて、一旦取り外して付属の保護シールを樹脂製のマウントベースに貼る。これで銃本体への傷付防止になるそうだ。
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保護シールを貼ってみた。こちらがスライド側に密着する。
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グロックのスライド裏にあるリアサイト固定ネジを外し、ベース取り付け用のダイキャストパーツに変更する。ネジはマウントベース付属のものを使用する。
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AかB、いずれかのマウントベースを差し込み、マイクロプロサイトを載せてネジ止めすれば完了。

グロック22に装着。素早いエイミングが可能になる。これはインドア戦用のウエポンとしては心強い。
サイト搭載時の作動に関してもマウントベース含めても約25g増と軽いだけあって、ほとんどブローバックに影響してないように感じた。
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リアサイトの位置にネジがあるので、スライド後方へ少し出っ張る。いつかマルイからMOS(Modular Optics System)仕様のグロックが発売されることを期待したい。
この価格帯のドットサイトはどう調整してもゼロが定まらないものもあったりするのだが、マイクロプロサイトはゼロインも素直で、簡単に調整できた。
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近日発売となるガスブロUSPへの装着例。
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こちらも近日発売予定のM&P 9LへはS&W最新のC.O.R.Eを再現し、スライド上部のカバーを取り外してマウントが可能だそう。※写真の展示では薄いベースプレートを介しているように見える。
東京マルイのドットサイトというと、安いけど質感も性能もイマイチのエントリー向け、なんていう印象があったのだが、このマイクロプロサイトは想像以上に良い。とくに歪みが少なく透明度の高いレンズ性能が抜群。しかもポリカ製の割れにくいレンズで安心。
ドットが大きかったり、光量調整が2段階しかなかったり、パララックスがないこともないが、近距離戦が前提であればこれで十分だと感じた。これで電池寿命が長ければいうことなしだが、ホビーショーでマルイのスタッフに聞いた話では連続点灯1週間程度とのこと。消し忘れに注意して予備の電池をバッグに入れておくなどしたいところだ。
プラ製ゆえの質感のチープさはあるが、本体わずか16gという超軽量ボディとの引き換えならば納得といえよう。サイト調整も十分できるし、これが定価6,800円(税別)という戦略的なプライス!!
今後発売となるガスブロハンドガンに搭載することも前提に、もう何個か買っておこうかと思わせるおススメのドットサイトだ。
2017/11/26
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ドットサイト・スコープ特集 定番の光学照準器