レプリカ レミントン デリンジャー
写真&解説 YAS
解説
レプリカはかつて上野にあったマルシン製品の卸売り業者で、後に自社ブランドでいくつかの製品を販売したが、製造はマルシンが行っていた。
1988年から発売された本シリーズ ガスガンは、ブローニング1910、コルト25オート、モーゼルHSc、ワルサーPPK、レミントン デリンジャーと人気の小型~中型拳銃が次々と発売され、お手頃価格のコレクションモデルでありながら、なかなかの性能と言うこともあり、シリーズでヒット作となった。
前年にカナマルからもデリンジャーのガスガンが発売され競作となったが、カナマル製が自重落下式のマガジンだったのに対し、レプリカはスプリング給弾式という確実性もあって人気が高かった。
カラーバリエーションはスタンダードのブラックに加え、メタルフィニッシュ、ニッケルフィニッシュと3種ラインアップ、価格もスタンダードが1800円というシリーズ最安値だった。
レプリカはこの小型拳銃ガスガンシリーズのヒットを受け、フルサイズの固定ガスハンドガンをモデルアップしていくこととなる。
小型護身用のレミントン デリンジャーは1866年に米レミントン社より発売され、上下二連バレルの中折れ式のシンプルな構造だった。日本でも人気のモデルでエアガンでも複数社からモデルアップされた。
別名「ギャンブラーズガン」とも呼ばれ西部劇にもよく登場する。
バレル右側にはレプリカとASGKの刻印。テイクダウンレバーはモールドのダミー。
デリンジャー特有の上下二連バレルだが、このレプリカのガスガンの実際のバレルは下側のみで、上側はチューブラーマガジンとなっている。マズルは大きく迫力がある。
フロント、リアサイトともに固定式。リアサイトのノッチはカナマルのデリンジャーに比べるとかなり狭く、またバレル上部には刻印はない。エジェクターはモールドのダミー。
グリップ底部にガスの注入口がある。ガードの無いシングルアクショントリガー機構。
ハンマーは亜鉛ダイキャスト製、ハンマーノーズはプラ製で引き込み式。ハンマーの後ろにスイッチがあり、ハンマーが墜ちている状態で前へ切り替えるとハンマーロックしてセーフティがオンとなる。
上部バレルがチューブマガジンとなっており、つまみを90度回してフォロアーを取り出す。装弾数は6mmBB弾が8発となっている。
実射は0.16g、0.2g弾ともに5m先のターゲットに手のひら大にまとまる。ホップはないので、少々山なり弾道だがとても安定していて、1800円の小型拳銃とは思えない高性能ぶり。
トリガープルは約400gとスムーズでストロークも短く、狙った場所に当てやすい。
本シリーズ、当時のサバゲーマーの間では、プライマリ、セカンダリに続く第三のウエポンとして携帯していたプレーヤーも多かった。
本体はモナカ式フレームだが、グリップパネルは別パーツとなっていて、ガスタンクにネジ止めされている。
本シリーズ他モデルのダブルアクションとは異なり、デリンジャーはハンマーを引くと、インナーバレルが前進して、上部バレルのBB弾がチャンバーに送り込まれる。
トリガーを引くとインナーバレルが後退、ハンマーが落ちてバルブを叩き、ガスにより弾が発射される。
シルバーモデルが表紙の取説。図説付きの扱い方や分解方法も掲載されている。マニュアルPDF (1.7MB)
DATA
発売年 | 1989年春 |
発売時価格 | ¥1,800 (スタンダード / ブラック) ¥2,300 (メタルフィニッシュ) ¥2,300 (ニッケルフィニッシュ) |
全長 | 実測 129mm |
重量 | 実測 131g |
バレル長 | -mm |
発射方式 | リキッドチャージ式ガス |
使用弾 | 6mmBB弾 |
装弾数 | 8発 |
平均初速 | 30.3m/s (0.2g / 24℃ / HDC134a) |
撮影協力:ミリタリーグッズ.com
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