映画『ジョン・ウィック:チャプター2』 登場銃器解説
2015年に日本公開され、スマッシュヒットを記録した『ジョン・ウィック』。銃+カンフーを融合したアクション“ガンフー”が話題を呼び、キアヌ・リーブス演じる最強の殺し屋・ジョン・ウィックの復讐劇に全世界が熱狂。そして、その続編となる『ジョン・ウィック:チャプター2』が、ついに日本でも2017年7月7日(金)に全国公開となる。
前作同様に本作でも様々な銃器をジョン・ウィックが駆使し、華麗なガンアクションを繰り広げる。ガンマニア必見の映画『ジョン・ウィック:チャプター2』の登場銃器を現在公開されている公式画像と予告編映像を参考に解説していこう。
まずはその予告編映像から。
STORY
伝説の殺し屋ジョン・ウィックが繰り広げた壮絶なる復讐劇から五日後――。彼の元にイタリアン・マフィアのサンティーノが姉殺しの依頼に やってくる。しかし平穏な隠居生活を望むジョンは彼の依頼を一蹴、サンティーノの怒りを買い、想い出の詰まった家をグレネードランチャーで破壊されて しまう。愛犬と共に一命をとりとめたジョンはサンティーノへ復讐を開始するが、命の危機を感じたサンティーノに7億円の懸賞金を懸けられ、全世界の殺し屋に命を狙われることになる。
ジョン・ウィックのグロック
まずはジョン・ウィックのメイン武器となるハンドガン。今回はイタリアを舞台に、H&K好きのジョン・ウィックではあるが、武器ソムリエのおススメでオーストリア製のグロックを使用するという設定。
使用するハンドガンはコンペティションモデルのグロック G34と、前作でもバックアップとして使用していたサブコンパクトモデルのグロック G26。
こちらの写真は2017年1月にラスベガスで開催された世界最大の銃器見本市、ショットショーのグロックブースにて展示されていたグロック G34 Gen3。しかもノーマルではなくて、Taran Tactical Innovations (以下、TTI)製のカスタムガンだ。
TTIは世界的に有名なシューター、タラン・バトラー氏が立ち上げたカスタムガンワークスで、キアヌは撮影に先立ってTTIの実弾射撃トレーニングを行っている。
フルサイズモデルのG17の4.48インチより長い5.31インチバレルとロングスライドを装備し、サイトレディアスが長くなるのでより精密な射撃が可能になる。
口径は9mm、全長224mm、重量730g、装弾数17発。素早いマグチェンジを行えるように、大きなマグウェルとマグバンパーが装着されている。
予告編では武器ソムリエから2丁のグロックを受け取り構えるシーンがある。長時間にわたる実銃トレーニングのお蔭もあってか、実にガンハンドリングがスムーズ。
G34のスライド上面と側面には軽量化のためくり抜かれた穴がある。これはバレルの放熱効果も期待できるはずだ。
撃ちまくるジョン・ウィックにはうってつけ。
"ガンフー(Gun-Fu)"とも呼ばれる格闘アクションをともなうCQBスタイルのガンアクションはスリル満点で、非常にエキサイトする。
同じくTTIカスタムのグロック G26 Gen3。3.42インチバレルのサブコンパクトモデルでコンシールドキャリーするのに便利だ。G34、G26両モデル共にオプティックファイバーのフロントサイトを搭載。またよりグリップしやすいようにスティップリングが施されている。
ゴールドのカスタムバレルが組み込まれ良いアクセントになっている。スライド右側面にはCOMBAT MASTERのカスタムモデル名が刻印される。
リアサイトにはホワイトドットはなく、前面が直角に切れ込んでいて、緊急時には片手でスライドを引くためのフックの役割をする。チャンバー部分は実銃のグロックよりも一段低くなっており、これは空砲(ブランクファイア)を使用して作動させるためにショートリコイルのティルトをオミットしたプロップガンならではのものと思われる。
イタリアンマフィアのジアナの護衛・側近を務めるカシアン(コモン)とは何度か対決するシーンがあるが、このシーンではG26を使用して超接近戦を繰り広げる。
ジョン・ウィックのライフル
そして武器ソムリエから受け取る長物も2種。一丁は定番のAR。TTIのカスタムAR、TR-1だ。
オプティクスはレシーバートップにTrijiconの1-6x24 Accupointスコープと、同じくTrijiconのRMRをアングルマウントしている。ストックはBCMのGUNFIGHTERストック。
もう一丁の長物はベネリのセミオートショットガン、M4 Super 90。これもノーマルではなく、固定ストックを装着したTTIカスタムが施されたもの。上の写真は実銃のベネリショットガンで、上からM3、M4、M2となる。M3はポンプアクションとセミオート射撃の切り替えが可能、M4とM2はセミオート射撃となる。
そして、もう一丁、ジョン・ウィックが使用する拳銃がこれ。ニューヨークの情報王、キングからたった7発の弾薬と共に受け取る1911、KimberのWarrior。
アメリカの銃器メーカーKimber社のカスタム1911、実銃のKimberのWarrior。
本作ではダークグレーのG10グリップだが、この実銃ではタンカラーのG10グリップが装着されている。
レールドフレームや3ホールトリガー、G10グリップなどが装備される。
KimberのWorriorシリーズは人気モデルなのでバリエーションも多い。こちらはDESERT WARRIOR (TFS)。口径.45ACP、全長233.4mm、重量1133.9g、装弾数7発、5.5インチバレル。マルイのデザートウォーリアの元ネタともいえる銃。
そしてこちらは、WARRIOR SOC (TFS)。口径.45ACP、全長233.4mm、重量1133.9g、装弾数7発、5.5インチバレル、Crimson Trace Rail Master laser sight装備。いずれも実銃の写真でサプレッサーを取り付けられるようにエクステンドバレルとなっている。
キング役はキアヌとマトリックスでも共演したローレンス・フィッシュバーンが演じる。
今回のジョン・ウィックは多くの殺し屋に命を狙われる。
こちらの女性殺し屋がサプレッサー付で使用するのがKimberのSolo CDP。
口径9mm、全長139.7mm、重量482g、装弾数6発。アンビのセフティとマグキャッチ、写真のモデルにはCrimson Trace社のレーザーグリップが装着されている。
地下鉄でカシアンと撃ちあうシーンでは、S&WのSW1911SC E-Seriesが使われる。柱越しに撃ちあうシーンは必見。口径は.45ACP、バレルレングス4.25インチ、重量816.5g、スカンジウムフレーム仕様で軽量。
珍しいところでは宿敵カシアンが使用するArsenal Strike One。
Arsenal Firearmsはイタリアの銃器メーカーなのであえて登場させたのか、米国ではPrime MFGの傘下になり、最新型のSTRYK Bに発展している。9mm口径のオートマティックピストル。
こちらがArsenal Firearms USA最新型のSTRYK B。
姉の座を狙う、イタリアンマフィアのサンティーノにいきなり家を破壊されてしまうジョン・ウィック。
このシーンでサンティ―ノが使用したのはArwen 37というグレネードランチャー。
イギリスのロイヤル・スモール・アームズ・ファクトリーが開発した5連発のグレネードランチャー。スコープを搭載して射撃する。モデルはBurrisの1-4x24mmかと思われる。
サンティーノの沈黙の側近、アレス(ルビー・ローズ)もサプレッサー付のSW1911 E-seriesを使用する。
その他敵が使用する銃や、それらを奪ってジョンが使用する武器も多数あり、それらは是非劇場に足を運んで確認してもらいたい。
『ジョン・ウィック:チャプター2』
2017年7月7日(金) TOHO シネマズ みゆき座ほか全国公開
監督:チャド・スタエルスキ『ジョン・ウィック』
出演:キアヌ・リーブス、コモン、ローレンス・フィッシュバーン、ルビー・ローズほか
配給:ポニーキャニオン 2017 年/アメリカ
原題:John Wick : Chapter 2
(C)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. (C)Niko Tavernise
公式サイト:http://johnwick.jp/
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