[パート1 飛行展示] [パート2 地上展示]
2010年6月6日、千葉県木更津市にある陸上自衛隊木更津駐屯地にて第42回木更津駐屯地創立記念第38回木更津航空祭が開催されたのでレビュー。パート2は地上展示。
さて、訓練展示も終わり、お次は基地内の展示を散策する。
このキャラは東部方面隊のイメージキャラクターのあづま君。千葉地連のキャラクター千葉衛君と区別が付かない。
まず目を引いたのは、陸自の最新攻撃ヘリ、AH-64Dアパッチ・ロングボウ。霞ヶ浦駐屯地所属。
AH-64Dは国内にまだ9機しか配備されておらず、霞ヶ浦にもこの1機しかいない。
乗員は2名、全長17.7m、全幅14.7m、全高4.9m、最大速度365km/h、上昇限度6400m、出力1890shp×2、製造会社は富士重工。米国マクドネル・ダグラス社のライセンス生産。
翼下にセミアクティブレーザー誘導方式のAGM-114 ヘルファイア対戦車ミサイルと、70mmロケット弾ランチャーポッドを装備する。
機首下にはM230 30mmチェーンガンを備える。発射速度は毎分625発。1200発の30mm機関砲弾を搭載し、有効射程は1.5km程度といわれる。
30mmチェーンガンをサイドから。
ガナーがフロント、パイロットがリアのタンデムのコックピットはほとんどがディスプレイモニター化しており、整備に関してもすべてコンピューターを接続して処理するようだ。
ローター上部にロングボウ・レーダーを装備し、多数の地上目標を同時に捕捉することができる。
テールローターは2枚2組のブレードを離して取り付け、オフセットさせ騒音の発生を抑えている。
同じく霞ヶ浦駐屯地所属のUH-1汎用ヘリが展示されていた。
V-107(VIP仕様)。
陸上自衛隊に配備されたV-107のなかで、唯一要人空輸専門機として導入。主に東京サミット、大喪の礼(たいそうのれい)などで活躍した。乗員3+19名、重量8,618kg、最大速度256km/h、巡航速度240km/h、航続距離565km。
米陸軍、座間基地所属のUH-60。
「ブラックホーク」の通称で有名な米軍の多目的・強襲用ヘリコプター。その幅広い用途と優れた性能から20カ国以上で採用され、正副操縦士と射手の3名及び、完全武装の兵員1個分隊11名が搭乗できる。
全長19.75m、全幅16.3m、全高3.76m、最大離陸重量約11トン、最大速度310km/h、出力1800shp×2、上昇限度5800m、製造会社シコルスキー・エアクラフト社。
UH-60はコクピットに乗れたので、多くの人でごった返していた。
米海軍、厚木基地所属のSH-60シーホーク。
アメリカ海軍で使用されている多目的艦載ヘリコプター。陸軍向けのUH-60をベースに艦載機特有の電子装備、兵装、機体構造(後部主脚位置)など、多くの相違点がある。
乗員4名、全長19.75m、全幅16.35m、全高3.76m、自重6.895t、巡航速度270km/h、航続距離834km、製造会社シコルスキー・エアクラフト社。
航空自衛隊、入間基地所属のC-1輸送機(18-1031 第402飛行隊所属機)。
乗員5名、全長29.0m、全幅30.6m、全高9.99m、全備重量約39t、最大積載量約8t、P&W JT8D 軸流式ターボファンエンジン×2、巡航速度650km/h、航続距離2400km、上昇限度11,600m。製造会社は川崎重工業。
海上自衛隊、下総教育航空群 第205教育航空隊(トムボーイ)所有機のYS-11T。千葉県柏市の下総航空基地より。
国産輸送機YS-11を搭乗員訓練用に改造した航空機で、航法員及び、航空士を教育する訓練機。
ちなみに、輸送機のYと設計のSを組み合わせた記号と、機体設計図第1号の1、採用エンジン第1号の1を組み合わせたのがYS-11の名前の由来。1962年8月に1号試作機が名古屋の小牧空港で初飛行した。
乗員最大22名、全長26.3m、全幅32.0m、全高8.98m、エンジン形式はロールスロイス・ダートMk.542-10k。
出力3025馬力×2、巡航速度410km/h、航続距離2400km、全備重量24.5t、燃料搭載量7.6kl、製造会社は日本航空機製造株式会社。
海上保安庁、羽田航空基地所属のポンバル300(DHC-8-315型)「みずなぎ」(MA722)。
海洋権益の保全、我が国周辺海域の監視体制強化などに的確に対応するため、航空用高性能レーダー、赤外線探索監視装置が装備される。
平成21年3月に就役。座席数32名、全長25.68m、全幅27.43m、全高7.49m、最大巡航速度約450km/h、最大巡航高度7,620m、自重約13トン、エンジンP&WC PW123B(2,380軸馬力)×2、製造会社はカナダのボンバルディア社。
航空自衛隊のT-400。
航空自衛隊の練習機としては初めての並列座席型航空機で、輸送機、救難機など飛行教育の効率性や質を向上するために導入された基本操縦練習機。
乗員2+4名、全長14.75m、全幅13.26m、全高4.24m、全備重量7.3t、巡航速度870km/h、航続距離3000km、製造会社は米国のホーカー・ビーチクラフト社。
航空自衛隊のU-125。
航空自衛隊が運用している双発ジェット機。U-125Aが救難探索機、U-125が飛行点検機(航法施設探索機)であり、航空航法設備などの動作点検を行うことを目的とし、自動飛行点検装置を搭載している。
乗員7名、全長15.59m、全幅15.66m、全高5.37m、最高速度980km/h、航続距離5560km、上昇限度13000m、製造会社は米国のホーカー・ビーチクラフト社。
航空自衛隊のT-7 初等練習機。
航空自衛隊が運用していたT-3の後継機で2003年4月に制式採用された。
初等練習機は、初めて操縦桿を握る学生が安全に飛行を学ぶことができ、上級の練習機や実用機に違和感なく移行できるように設計されている。
乗員2名、全長8.6m、全幅10.04m、全高2.96m、最大速度203kt、巡航速度161kt、離陸最大出力450hp、製造会社は富士重工。
海上自衛隊第21航空群所属のUH-60J(館山航空基地)。
S-61A救難ヘリの後継機として採用された救難ヘリ。洋上における遭難者の捜索・救助に当たるので、全天候性を有している。乗員4名、全長19.8m、全幅16.4m、全高5.1m、全備重量9.9t、巡航速度212km/h、航続距離1300km、発動機T700-IHI-401C(1800shp)×2、製造会社は三菱重工。米国シコルスキー社のライセンス生産。
警視庁所属のEC155B1「おおとり」。
ユーロコプター社最新鋭の中型双発ヘリコプターで、ドーファンシリーズの最新型。快適性、静粛性及び優れた飛行性能を持ち、ドイツの国境警備隊を初めとして世界各国で各種用途に多数採用されている。
乗員1+12名、全長14.3m、全幅12.6m、全高4.35m、出力935shp×2、高速巡航速度296km/h、航続距離840km、製造会社はフランスのユーロコプター社。
千葉市消防局航空隊所属、AS365N3「おおとり」。
千葉市消防局航空隊は2機のヘリコプターを所有しており、消防ヘリには人命救助に必要なホイスト装置、救急活動を行うための高度医療ベッド、赤外線・可視カメラ、空中消火装置などの特殊な装備を備える。
乗員1+12名、全長13.68m、全幅11.94m、全高3.8m、出力739shp×2、最大速度324km/s、航続距離741km、製造会社はフランスのユーロコプター社。
と、基地内を見回っていたら、ハンガー脇に大量の89式小銃折曲銃床式を発見!!
一個小隊分はある!! これは祭りだ!!
これらの空挺ストックモデルの89式小銃は習志野第1空挺団、第3普通科大隊のもの。
ストックに記載される白文字では3iX-XXとなっている。第3普通科大隊は本部中隊および、第7~9中隊で編成される。各中隊所有の89式小銃が見られた。本部中隊は3iH-XX、それ以外は中隊の数字が入る。
その中の1丁をじっくり見せてもらうことができた。ラッキー!!
3点式のスリングを着けている。
マズル周りは焼けて黒染めも落ちてしまい、銀色。
使い込まれた感じが渋い。
右側面にはエジェクションポート、チャージングハンドル、ア(安全)タ(単発)レ(連発)3(3点バースト)の切替セレクターがある。
チャンバー周りを見ることができた。
ロッキングリセスが見える。
左面セレクターは置いてあったすべての89式小銃に装着済みだった。さすが空挺団。
リアサイト周り。
折りたたみ可能なフォールディングストック。左面セレクターに干渉しないようにストックの頬付け部分が肉抜きされている。
ストックを折りたたんでみる。
おおーっ! マルイの電動ガンにそっくり。
って、マルイのが似せたんだけどね...。
ぐあぁぁ、コーフンしすぎて鼻血でちゃう。
とヨダレを垂らしながら、撮影する私の姿を見て隊員も不気味に思ったのか、そろそろ、みたいな雰囲気になったので、やむなく撮影終了。
第3普通科大隊の隊員(三等陸尉)に89式小銃を持っていただきパチリ。
んーやっぱ本職が持つとサマになりますな。
カッコヨサス。
陸上自衛隊の中央特殊武器防護隊(大宮駐屯地)所属の化学防護車(B)。
核・化学等の汚染地域を行動して、放射線強度測定、有毒化学剤検知、各種試料採取等の偵察活動を実施して、汚染状況の解明を行う。
空気浄化装置により、車内の汚染が防止され、汚染地域の中でも車内の操作員が汚染せずに行動できる。また、原子力災害対処機材を装備することにより、熱源探知等の原子力災害対処時特有の偵察行動を行える。
全長6m、最高速度約95km/h。
96式装輪装甲車。
乗員10人、全備重量約14.5t、全長6.84m、全幅2.48m、全高1.85m、最低地上高0.45m、登坂能力60%、最高速度100km/h、行動距離500km以上。
武装は96式40mm自動てき弾銃または12.7mm重機関銃を1門装備可能。
主として普通科部隊などに装備し、作戦機動に引き続き、敵の脅威下に戦場機動して人員輸送などに使用する。コンバットタイヤを装備した装輪装甲車で高速機動力による接敵機動および、敵の火力脅威下での戦場機動に優れている。
ハンガー内で96式装輪装甲車を展示している隊員はデザートブーツにブーニーハットを装備。BLACKHAWK TAC SERPAサイホルスターのレッグホルスターをつけていたが、これは私物とのこと。
自費で装備を買い足す隊員は意外と多い。
軽装甲機動車。
主として普通科部隊などに配備され、戦略機動及び戦場機動などに使用される。
固有の搭載火器はないが、普通科部隊などが装備する5.56mm機関銃の車載射撃や、軽対戦車誘導弾の車上射撃が可能。
乗員4名、全長4.4m、全幅2.04m、全高1.85m、最低地上高0.41m、登坂能力60%、最高速度100km/h、行動距離500km。
製造会社は小松製作所で、平成14年から部隊配備が開始された。
基地内で見かけた面白いもの、その1。
CH-47Jチヌーク輸送ヘリの手作り着ぐるみ。
日清食品、SDFソース焼きそば。
カモフラージュのパッケージが渋い。
全国のコンビニでも発売して欲しいぞ!!
サバゲーの昼食にピッタリな気がする。
特殊作戦群要員募集ポスター!!
へぇー、特殊作戦群って募集してるんだ。
知らんかった。
「意志有る者は俺に続け」
木更津駐屯地では軽装甲車や高機動車などの試乗体験や、ヘリの地上滑走、抽選によるヘリの体験搭乗なども実施されていて充実の1日を過ごせる。
今年はそれほど混雑することもなく、飛行展示は上空なので撮影もしやすい。
食べ物の出店はほとんどないが、なんといってもヘリコプターの編隊飛行の迫力は圧巻なので、ぜひ皆さんも体験して欲しい。
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