H&K MR556A1 HK416の民間版 実銃レポート撮って出し!

H&K MR556A1 HK416の民間版 実銃レポート撮って出し!

Photo by Takahiro Soyama / Text by Takeo Ishii

2001年、米陸軍はH&K社にM4カービンの改修を依頼した。同社では当時、米軍の次期制式採用ライフルの座を狙って既にドイツ軍で採用されていた「G36」の発展型「XM8」を開発中であり、M4カービン→XM8移行期間中の大量受注を見込める、と判断し、2002年よりU.S.SOCOM(合衆国特殊作戦統合軍)と共同で強化発展型の「H&K版M4」の開発に着手しました。その結果完成した「HK416」はM4からの大幅な重量増加が問題視されたものの、作動の信頼性と耐久性は高評価を受け、後に米軍の次期制式ライフル選定が見送られた後も多くの特殊部隊に採用され、数々の実績を挙げました。

MR556A1
現在CQB GUAMが保有するMR556A1はHK416の民間版で、軍・警察用モデルとの主な相違は「フルオートでは撃てない」事と「銃身長が14.5インチ→16インチに延長」されている事です。またよく知られているHK416には上下左右にピカティニーレールを配した「クワッドレール・ハンドガード」が装備されていますが、MR556A1では必要な部分のみに自在に追加レールを取り付ける「モジュラーレイルハンドガード」が採用され、重量軽減が図られています。

MR556A1
また、現行のHK416は従来のM4やM16とマガジンを共用できるHK416A5に改修されていますが、CQB GUAMにあるMR556A1は初期型のHK416と同じく、「下辺が平行に近い」専用のマガジン・ハウジングを備えています。東京マルイの次世代電動ガン「HK416D」もこの形ですので、日本のファンの皆様にはより馴染み深い「憧れのフォルム」なのではないでしょうか?

フラッシュハイダー
銃口部分には上方スリットのみが開口したコンペンセイター兼用のA2バードケージ型フラッシュハイダー。


H&K社オリジナルのHkeyを採用したモジュラー・レイル・ハンドガードは断面が8角形のデザインです。見た目には太く感じますが実際のホールド感はそれほど悪くありません。

レールを取り付けられる
このハンドガード、左右及び下面だけでなく、斜め45度の位置にもレールを取り付けられるのは便利で面白いと思います。

QDスリング
ハンドガード基部にはQDスリング用の接続ポイントが付いています。

ハンドガード
基部にある6角ヘッドの長いネジを外すだけでハンドガードはスルスルと前方に抜き出せます。

ピストン&ロッド式
従来は「ガス直噴式(Direct Impingement)」だった作動方式が「ピストン&ロッド式(Gas Piston)」に改修されたのが「M4→HK416」への最大の進化だと言われています。これによって作動性能が格段にが上がり、また射撃中の加熱がかなり抑えられるそうですが、反面、重量が増加し、さらに「発射時の反動が強くなった」という意見もあるようです。

マガジンハウジング
トリガーガードのラインとマガジンハウジング下端のラインがほぼ平行なのが初期型HK416の特徴で、このMR556A1もそれに倣っていますね。セレクターレバーは右側にもある「アンビ仕様」です。

マガジン
マガジンはHK416専用のスティールマガジンです。この他、MAG-PULの樹脂マガジンのうち「M3」と刻印があるものに関してはM4とHK416で共用が可能です。「やや長すぎるし大き過ぎるのでは?」と賛否両論なのがこのグリップなのですが、これも「HK416らしいチャームポイント」だと仰るファンの方は多いです。

フロントサイト
リアサイト
折りたたみ式のフロントサイト、リアサイトはTROY INDUTRIES,.INC.製です。

チャージングハンドル
チャージングハンドルはロック解除レバーが大きいタイプになっています。

ストック
次世代電動ガンでもお馴染み、HK416独特のストック。個人差や好みもあるとは思いますが「頬を当てた時にシックリ来る♫」という方が多い三角形断面タイプです。バットプレートにも様々なタイプがあるようですが、CQBグアムのMR556A1にはオーソドックスなタイプが付いてます。

ノーベルアームズSUREHIT1824IR SSTP
現在この銃には「ノーベルアームズSUREHIT1824IR SSTP」が載っており、お客様には50m先のコインを撃ち抜く命中精度を体感して頂けます!

.22LR(ロングライフル)版
.22LR(ロングライフル)版
CQB GUAMには.22LR(ロングライフル)版のHK416もあります。もちろんH&K社純正モデルです! こちらはストックではなくハンドブレイスの付いたハンドガンなので短銃身ですから取り回しも軽快そのもの♪ さらに.22LRなら近距離のスティール標的でも安全に撃って頂けますので、気軽にHK416を味わいたい方にはうってつけです。

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制作協力:CQBグアム

石井 健夫(いしい たけお) 石井 健夫(いしい たけお)
CQB GUA/ジャパンサービス部 代表

1967年12月、東京都生まれ。
銃器レポーター、射撃選手、映画評論家。
グアム等の野外実弾射撃ツアーを紹介・宣伝する「CQB GUAMジャパンサービス部」として精力的に活動中。ミリタリー専門各誌での記事執筆・写真撮影も多数担当。時折オーダーメイドで製作する競技用カスタムガン(ガスブローバックがメイン)も一部で好評を博す。


ソヤマ タカヒロ ソヤマ タカヒロ
CQB GUAM/WEBマーケティング担当 兼 実弾射撃サブコーディネーター

1964年9月、神奈川県生まれ。
マーケター、シューター、セラピスト。
グアム在住。現地の企業に向けてインターネットを利用したプロモーションの提案を、個人を対象にカウンセリングやセラピーを行っている。CQBグアムではWEBマーケティングを。永田市郎氏に師事、実弾射撃や指導研修を受け、サブコーディネーターとしてスポーツシューティングを担当。

2020/04/29


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