東京マルイ ガスガン サムライエッジ スタンダードモデル〈ハイグレードタイプ〉
カプコンの大人気ゲーム『バイオハザード』が今年で20周年を迎える。今回は東京マルイから2016年7月に発売されたサムライエッジ スタンダードモデル 〈ハイグレードタイプ〉をレビュー。サムライエッジはゲーム『バイオハザード』に登場する銃器で、ゲーム内の設定ではガンスミスのジョウ・ケンドがベレッタ社製のピストル、M92FSをベースにカスタムしたラクーンシティ警察が制式採用するS.T.A.R.S.専用のハンドガンとなっている。この12名の隊員に支給されたスタンダードモデルを東京マルイがガスブローバックガンとしてモデルアップ。
これまでも旧タイプのM92Fをベースとしたスタンダードモデルは発売されていたが、今回は2015年10月にリニューアルしたU.S.M9ピストルをベースに機能向上を果たした〈ハイグレードタイプ〉となる。
パッケージデザイン。初代バイオハザード(HDリマスター)の館内部が背景に描かれたデザイン。すでにこの時点からあの恐怖がよみがえってくる。パッケージサイズは30cm × 19cm × 5.5cm。
なお、2016年2月にすでに発売されていたモデルは初回限定パッケージ版で、今回発売されたのは通常パッケージ版。それ以外の内容はすべて一緒。
内部はシックなブラックを基調としたもの。同梱内容は本体、マガジン、保護キャップ、フォロアーストッパー×2、クリーニングロッド、パーツ注文書、取扱説明書とBB弾少々。
スペック & 初速データ | |||||||||||||||||||||
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パーツリスト |
東京マルイのガスブロのM92Fは1999年10月に初めて登場、そのわずか2か月後にはサムライ・エッジ [ジル・バレンタインモデル]が登場している。
東京マルイの公式サイトではこれまでの過去の限定モデルの歴史が詳しく解説されているのでファンならずとも一度は読んでおきたい情報だ。
流麗なサイドシルエットはベレッタのオートマチック特有のもの。
スライド、フレーム共にプラ製だが、艶消しブラック仕上げとなっていて質感は高い。さらにスライド上部が大きくカットされシルバーメッキが施されたアウターバレルとのコントラストが美しい。旧タイプに比べるとバレルのメッキは光沢感が増している。フレームのパーティングラインが綺麗に処理されているのも好印象。
スライドが後退し、ホールドオープンするとバレル同様にシルバー仕上げのリコイルスプリングガイドも良く見える。スライドの動作もなにかに引っかかるようなこともなく、ジャキリと実に滑らかに作動する。
なんといっても外観上の特徴は、この『ブリガーディア』と呼ばれる独特の肉厚スライド形状。これは架空のデザインではなく、実銃のベレッタでも採用される強化スライドで、強装弾などを使用した際にロッキングラグ部のスライド肉薄部分が破損するのを防いでいる。
この複雑な形状のブリガーディア・スライドを東京マルイは見事に再現している。
実銃のベレッタ エリート。ブリガディア(BRIGADIER)スライドを採用する。ステンレスバレルやスライドのセレーション、タクティカルサイトなど、サムライエッジの原点はこのモデルにあると言っても良いだろう。
スライド右側面にはMod. SAMURAI EDGE LAW ENFORCEMENT USE ONLYの刻印。
スライド前方にもセレーションが刻まれ、タクティカルシーンでの実用性も兼ね備えている。
フロント、リアサイトはコンバットスタイルのホワイト3ドットで狙いやすい。フロントサイトが角ばったドブテイルタイプなのもM9ピストルとは異なる部分。
スライドストップはU.S.M9ピストルに比べて延長されたロングタイプが採用される。
グリップには「ウッドタイプ」と「ラバータイプ」が融合した《ハイブリット・カスタム・グリップ》が採用される。
また、グリップパネル中央にはS.T.A.R.S.のメダリオンが入る。
ちなみにこの紺色はS.T.A.R.S.の正義を象徴する色なのだそう。
グリップは丸みを帯びており、万人に握りやすい形状だろう。
グリップスクリューが旧タイプはマイナスネジだったが、HGでは六角ネジに変更された。
旧タイプから新規に設けられた機能のひとつとしてデコック機能がある。スライドに設けられたセフティレバーを操作してコックされたハンマーを安全に落とすことができる。同時にトリガー位置もリセットされる。再び発射状態にするにはセフティレバーを戻すのがダブルアクションオートのお作法。
通常分解は矢印のテイクダウンレバーを90度回して、スライドを前方へ引き抜く。このあたりの操作は従来のM9系と同様。
チャンバー右横に可変ホップアップの調節ダイヤルがある。旧タイプは固定ホップアップだったので、ここも進化したポイントだ。
アウターバレルを取り外すと、インナーバレルに錘が付いているのが判る。この錘によりフロントに重心が寄って構えた時のバランスが格段に向上している。
スライドストップの切り欠きは旧タイプがスライドのプラそのままだったのに対し、ハイグレードではブリーチから伸びた金属パーツに噛みあうようになっているため、耐久性が向上している。
マガジンは亜鉛ダイキャスト製で、旧タイプと互換性もあるM92Fシリーズ共通のもの。
6mmBB弾を26発装填できる。
付属のフォロアストッパーを使用すれば空撃ちモードでブローバックが楽しめるので、コスプレユーザーにも嬉しい。
実測重量は945g。
実銃に迫る重量感。サバゲのサイドアームとして腰に吊るすにはちょっと重すぎるくらいか。
やっぱりサムライエッジと言えば、グリーンハーブに救急スプレー、ハンドガンの弾にタイプライターが良く似合う。
実射テスト
今回の実射は声優の戦え!! ぴっちょりーなに行ってもらった。ジルのコスプレでゾンビターゲットに当てられるか。
距離20mではらくらく上半身に着弾、30mでもマンターゲットにほぼ全弾当てられるという結果になった。もはや文句のつけようがない弾道性能。可変ホップアップになって微妙なホップ調整が可能となり、様々な重量のBB弾に対応できるのが嬉しい。
ブローバックリコイルは旧タイプに比べてシャープになったという印象。とはいっても撃ち比べないとわからない程度ではある。M9のスライド形状的に最新のポリマーフレームオートに比べるとブローバックユニットは小さくならざるを得ないが、それでもこの夏の暑い季節なのでガシガシと快調に作動した。燃費も良くなっているという。
ミリタリーサープラスショップのファントムで販売している、BIOHAZARD S.T.A.R.S. ベルトセットのホルスターにぴったり収まる。もちろん実銃サイズ準拠なので各種M9用ホルスターに対応できるだろう。
詳しくはぴっちょりーなによる動画レビューにてどうぞ。
東京マルイの高性能ガスブローバックガンをベースとしているので性能は折り紙付き。ゲームの主人公たちになりきって遊ぶには最高の1丁と言える。バイオハザードファンのみならず、おすすめのガスブロだ。
撮影協力:ビレッジ2、ファントム
2016/08/13
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