KSC ガスガン M4A1カービン スペック | |||||||||||
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市販商品のレビューはこちら!! KSC ガスガン M4A1カービン レビュー |
2000年代のミリタリーM4A1をモデルアップしている、とのこと。RASこそ付いていないが、14.5インチバレル、樹脂製のエンハンスド・リトラクタブル・ストックなどミリタリーテイスト溢れる。ちなみにRASはすでに完成しているようで別売かなにかで近々発売されるだろう。でもね、その前に社外パーツ付けちゃうだろうなあ。
持った感触は剛性感が非常に高く、前後のバランスもよい。わずかにフロントが軽く感じるが、RASなどを装着するとよりフロントに重心が来てリアルになりそう。
今回の試射会では2丁のM4A1カービンがあった。1丁は試射に使用された刻印ありのバージョン。
この刻印はレーザー刻印で、ホワイトが入っているが、市販品はもっと深く刻印が入るそうだ。
コルトのミリタリー刻印で、1丁ごとに番号の異なるシリアル番号も入るとのこと。
レシーバーはアッパー、ロアともにアルミダイキャスト製で仕上げは焼付け塗装となる。
サラりとした表面が心地よく、ムラなどもなかった。
逆にダイキャストにアルマイトは美しく仕上げるのが難しいとのことだった。
このレシーバーはMGCなどの金型流用とかではなく、リアルサイズの完全新規金型による作成とのことだが、こればかりは測ったり、比べてみないとわからないか。構造的にも実銃互換という意味ではなさそう。
アンビセフティはユーザーの意見を聞いてから付けるか決めるとのこと。
個人的にミリタリーモデルならアンビセフティはいらない。
トリガーはスチール製でシアの切れは、重く粘ることもなく、かつ軽く滑るわけでもなく、ちょうど良い切れ味だった。
ちなみに、SEMIの上の汚れはフルオートシアピン周りに油が付いているから。
ボルトフォアード・アシストノブは可動するがボルトキャリアに引っかかって押し出す機構は省かれているとのこと(寺田社長談)。
※後日談:その後市販品を確認する機会があり、アシストノブがライブで稼動し、ボルトキャリアを押し出す機能があることが確認できた。
ストックリングは特殊部隊などで見かけるスリングスイベル付きのものをモデルアップ。
これも個人的には特に必要なし。
グリップ時に邪魔だったり、衣服に引っかかるのが嫌いなので、きっと交換してしまうだろう。
キャリングハンドルもアルミ製。
リアサイトはA2タイプで上下左右に調節可能。
ボルトキャリアはフルストロークで後退し、この位置でボルトストップがかかる。
エジェクションポートカバーの止め具が実物と違うのが気になる。さすがにプラスネジ露出のままでは市販化しないと思う、とはスタッフの話。
ただ、このポートカバーは実物と交換しても閉めることができる(寺田社長談)ということなので、交換してしまってもよい。
可変ホップアップはKSCお得意のチャンバー周りのドラム調整。
いつもの調節器具↓を使用して調整する。
レシーバートップレールはなぜか別パーツでアッパーレシーバーに固定されている。なぜレシーバーと一体にしなかったかと社長に聞いたところ、金型の問題だそうな。ま、気にならないといえば気にならないけど、完璧な外観を求めるKSCファンにはどうだろう。レールガイドナンバーの刻印は入らず。ちょっと残念。フレームのエジェクションポート上にバネピン止めされているのが見える。
レール幅はノギス実測で21.6mmだった。
レシーバーをテイクダウンする。
ローラーの付いたハンマーが特徴的。ボルトキャリアの抵抗をできる限り減らす役割がある。
ハンマーが落ちているとセフティポジションに入らないのも実銃同様の機構。
アッパーレシーバー裏はこんな感じ。ボルトキャリアの後部には詰め物がされていて重量を稼いでいる?
リコイルバッファとスプリングも取り出す。ここまでの分解は簡単に行える。テイクダウンピンも素手で抜ける程度の硬さ。テイクダウンピンはプランジャーによるストッパーがかかって欠落することはない。
ボルトキャリアとチャージングハンドルの裏側。どちらも亜鉛ダイキャスト製。
チャージングハンドル裏側は肉抜きされている。
ボルトキャリア下側のホールド部分には削れ防止用のスチールがインサートされている。
システム7のブローバックユニット。
これが強力なリコイルを生み出す。
ボルトキャリアとチャージングハンドルはこのような状態でアッパーレシーバーに収まる。
アウターバレルはアルミ製で仕上げはアルマイト。色は真っ黒。もう少しつや消しのグレーが良い。5.56 NATO 1/7の刻印も入る。アウターバレルは2ピース構造で、フロントポストの矢印の位置でネジ切により接続されている。
これはもちろん短縮バレルモデルのバリエーションを出すつもり、とのこと。
フラッシュハイダーは亜鉛ダイキャスト製。バードケージタイプで下面にはポートのないA2エンハンスドタイプ。
下面でイモネジ固定されており、取り外すとM14逆ネジ使用となっているとのことなので、各種サイレンサーが取り付け可能。
インナーバレルはフラッシュハイダー奥まで来ている。14.5インチバレルだから、360mm程度はあるはず。
初速は90m/s程度を想定しているとのこと。
フロントサイトポストも亜鉛ダイキャスト製。フロントサイトピンはスチール削りだしの角型断面タイプでサイトピクチャがシャープで良い。
フロントサイトポストにもレーザー刻印が入っていた。
サイドスリングスイベルを装備する。
ハンドガードはオーソドックスな樹脂製。
上から覗くと7ポートでアルミの放熱板が見える。
ハンドガードを取り外す。
ハンドガードは上下でガスチューブの干渉部分形状が異なるので、取り付けの際は上下を間違えないように。
太目のアウターバレルがカッコいい。
ガスチューブもリアルに再現。
ハンドガードキャップはスチールプレス製。
ハンドガード長はリアルサイズとのことで、実物のRASなども装着できそう。
バレルナット部分もリアルに再現。
デルタリングは亜鉛ダイキャスト製。
グリップはガスブロならではの細身。
実銃互換なので、各種実物グリップを装着可能。
マガジンは亜鉛ダイキャスト製。やはり熱効率が一番良いらしい。
6mmBB弾を40発装填できる。重量は587g。ズシリと重い。もう少し軽いと良いのに。
価格は1本5,800円というから、WA M4の半値だ。凄い。
マガジン前面はスリットが入っておらず、レーンレスタイプとなっている。
マガジンのボトムにはガスの注入バルブがある。
COLT AR-15の刻印が渋い。
マガジンのリップ部分。ダブルカラムでチャージャーで一気に弾込めできそう。
放出バルブはシステム7twoという従来のシステム7バルブより大型のもの。
空撃ちモードは付いていないのでぜひ付けて欲しいが、マガジン上部を取り外してリンクパーツを取り外せばマガジンフォロアーがあがってきてもボルトストップはかからないようになる。
ボルトキャリアアセンブリは253gとかなり重い。この重量はWA M4 SVのボルトキャリア一式とまったく同じ重さ。
リコイルスプリングバッファは軽量な樹脂製で44g。
マガジン単体では587gとWAよりもさらに重い。チャージングハンドルは亜鉛ダイキャスト製で95g。
ストックチューブは6ポジション。
ポジションナンバーが記載され、リトラクタブルストック上面の穴からポジション番号が確認できる。
ストックチューブ(=リコイルバッファチューブ)の径は約29.0mm。
これは東京マルイの電動ガンのストックチューブとほぼ同径なので、ミリタリー系のストックが装着できるはず。
バットストック部とストックチューブがツライチになるのも嬉しい。
他の参加者がG&PのACOGタイプのスコープを持ってきていたので搭載してみる。何の問題もなく装着可能。
いよいよ、試射の感想を。まず状況は室温25度程度。
KSCのシステム7ということもあって、スピードが速いのかと思いきや、想像以上にヘビーなリコイルだった。セミオートの感触を比べたくて、前夜と当日の朝にWA M4 スーパーバージョンをしこたま撃って感触を味わった後にこのKSCのM4を試射した。その感覚比較からすると、さすがにWA M4のリコイルには及ばないものの、かなりドシッとした重みを感じる撃ち味となっている。
ただ個人的には、もう少し、あと50g程度ボルトアセンブリを軽くしてスピード重視の作動にしても良いかと思った。お得意のマグネシウムボルトとかアルミボルトでも良かったと思う。
とはいえストロークスピードはWAよりも格段に速い。下の動画を見てもらえばわかるが、フルオート時の安定性はかなり良い。秒間約12発の連射速度だ。また生ガスも気にならないほどに噴かなかった。
作動性も良く、10数名の試射中、ジャミングらしいジャミングもなく、軽快な射撃音を響かせていた。もちろん弾ポロなんてない。
試射エリアが数メートルと極端に短かったので、弾道性能などは確認できなかったが、最近のKSCのチャンバーシステムならばゲームにもそこそこ使えるのではと思う。
さて、KSCのM4Aカービンは買いか? もちろん買いだ!!
アルミフレームのリアルな外観と、セミはもとより、フルオート連射時も結構安定した射撃。
なんといっても定価44,800円と本体がWA M4よりも安く、さらにマガジンも5800円と安いのが良い。
最後に、試射会で撮影を手伝っていただいた方々にお礼を申し上げるとともに、こういった試射会を開催してもらったKSCさん、国際出版さんにも感謝したい!!