KRYTAC 電動ガン WAR SPORT GPR-CC
レポート:戸井 源太郎
KRYTACの2018年秋の新製品、WAR SPORT GPR-CCのレビューをお贈りしたいと思います。
KRYTAC社は米ノースキャロライナ州の実銃メーカー、WAR SPORT社の正式ライセンスを取得しており、このGPR-CCは米・実銃メーカーの2社がコラボした電動ガンになります。
なお、2018年になってからWAR SPORTはスコープマウントやバイポッド関連パーツを製造する米テキサスのZRODelta社に買収されており、今後のブランド動向が注目されます。
GPR-CCとは「General Purpose Rifle – Combat Competition(戦闘競技両用汎用ライフル)」の意味で、 大胆に肉抜きされ、軽量化されたレールハンドガードが特徴です。
電動ガン自体は、ノウハウがある台湾で製造されており、実銃の外観、質感を再現しています。早速、見ていきましょう。
WAR SPORTというとレールハンドガード先端にマズルが埋め込まれたようなLVOAをイメージしますが、このGPR-CCはオーソドックスなスタイルです。フレーム、レールハンドガードはアルミ製です。実銃を模しているので、Mk2ではなくM4タイプのフレームとなっています。バレル長は16インチですが、ハンドガードが非常に軽量で、長いと感じさせないデザインです。
スペック & 弾速データ | |||||||||||||||||||||||||
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パーツリスト1 パーツリスト2 パーツリスト3 |
パッケージはKRYTAC製品共通のものです。先にレビューしたTRIDENT 47 SPR-M、TRIDENT MK2 SPR-Mと同サイズで、縦29×横91×高10cmです。
銃本体の他に取説、弾速証明書、英語表記の注意書き、オリジナルステッカー、クリーニングロッドが付属しています。モデル名はパッケージサイドにステッカーが貼られています。
マガジンハウジングにはWAR SPORTのマークと刻印が彫られています。
CMCストレートトリガー、エンラージド・トリガーガードとカスタムパーツが装着されています。 またボルトリリースレバーはライブで、ホールドしたボルトカバーを閉じる機能があります。なお上下フレームの境に貼られているイカのシールはは分解防止の封印です。
セレクターは左右から操作できるアンビとなっています。他にボルトフォワードアシストノブがDEFIANCE(ディファイアンス)製だったり、ストック基部にはスリングスイベルが標準装備と随所にカスタムパーツが組み込まれています。
エジェクションポート内にドラム式の可変ホップアップダイヤルがあります。調整時にはクリック感があります。 またチャージングハンドルを引くと、ボルトカバーが後退した状態で固定され、レシーバー左面のボルトリリースボタンを押すとシャコンと前進します。ホップ調整がしやすいですね。
KRISS社の傘下のアクセサリパーツブランドのDEFIANCE製グリップが標準装備されています。浅めのフィンガーチャンネルがあるグリップです。
16インチバレルにギリギリまでシェイプアップされたスリムなWAR SPORT GPR-CC レイルハンドガードが標準装備されています。レイルハンドガードはアルミ製で実銃とほぼ同様のスタイルを実現しています。
ハンドガード先端部のワイヤーカットデザインはオミットされ、その代わりにバリケードストップ用のセレーションが刻まれています。ハンドガードの任意の箇所に装着できるピカティニーレールが1枚同梱されています。ただネジの締め込みに使用する六角レンチが3/32インチというインチ規格なので注意が必要です。
「WAR SPORT」のロゴが前面に入った、網カゴのような独特な形状のフラッシュハイダーは実銃と同じ形状です。ハイダーはM14逆ネジ仕様です。
フロント、リアサイトは、DEFIANCE製のフリップアップサイトを採用。 フロントは上下に、リアは左右の調整が可能です。このサイトはKRISS社に採用されているものと同じ実物とのことです。
ストックはKRYTACオリジナルのバッテリーストックを装備しています。ストックは6段階に伸縮可能で、内部にバッテリーを収納できます。
バットプレートを外し、ストック内部のチークパッド部分にセパレートバッテリーを、バットプレートにはミニバッテリーのいずれかを収納できる2WAYタイプです。コネクターコードにはヒューズも装備されています。
300連の多弾倉マガジンが付属します。このマガジンはスタンダード電動ガンのM4用と共用ができます。底部のダイヤルもしくは、左側面下方にみえる穴から六角レンチでゼンマイを巻くこともできます。
実射テスト
実射テストは距離30m、40mで行いました。使用するターゲットはA3サイズのプレート、マンターゲットです。BB弾は東京マルイのベアリングバイオBB0.2g弾と0.25g弾を使用します。
弾道は素直で、30mでは0.2g弾と0.25g弾も必中です。この距離ならヘッドショットが可能でしょう。
40mでも0.2gでボディ上半身に集弾します。0.25g弾であれば、より弾道が低進し、ヘッドショットができそうなほどに纏まります。
距離50mでは、頭2個分ほど上に狙うと、下半身にヒットする感じです。このあたりが最大射程でしょう。
精度も東京マルイの電動ガンとなんら遜色なく、非常に優秀と言えます。
実銃メーカーのWAR SPORTの最新モデルを、同じく実銃メーカーのKRISS USA社のエアソフトガン部門が作った「実銃ブランド同士のコラボレーション」という非常にレアな電動ガンです。
このGPR-CCは、ほぼ実銃のスタイルを忠実に再現し、軽量なハンドガードのお蔭で構えた時のバランスも絶妙です。もちろん剛性も高く、軋んだりはしません。バレル長が16インチもあるようにも感じず、とてもハンドリングしやすいのが良いですね。
協力:LayLax、ビレッジ2
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