KRYTAC 電動ガン TRIDENT Mk2 PDW チハ迷彩 クロスボーンチューン
米国の実銃メーカーKRISS USAのエアソフトブランド、KRYTACの電動ガン、TRIDENT Mk2 PDWをベースに、ライラクスでリベット加工、4Dプリントによる九七式 チハ迷彩を施し、横浜のカスタムガンショップ、クロスボーンエアソフトによる内部チューンを施したスペシャルカスタムガンをレビュー。
ある日、クライタックの輸入総代理店であるライラクスのツイッターにアップされたカスタムペイントの電動ガンを見て一目惚れした。それがこの4Dプリントによる九七式 チハ迷彩のトライデント Mk2 PDW。
旧日本軍の戦車迷彩(九七式 チハ)を施したその超コンパクトな電動ガンはイメージがピッタリ!!
爆裂祭でその実物を拝見し、これはレビューしたい!! と早速ライラクスさんにコンタクト! さらに戦車っぽくしたいので、リベット加工も依頼してしまうという無茶ぶり。
さらに今回はクライタックオーナーズミーティングでも多くのクライタックオーナーが組み込んでいて、気になっていた横浜のカスタムガンショップ、クロスボーンエアソフトさんにもご協力いただき、内部チューンを施したスペシャルな一丁なのだ!!
スペック & 弾速データ | |||||||||||||||||||||||
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パーツリスト1 パーツリスト2 パーツリスト3 |
そして出来上がったトライデント Mk2 PDWがこちら!!
トライデント Mk2はレシーバーが面で構成されたエッジの効いたデザイン。それがあたかも戦車の装甲のようで、レシーバーやストックに施されたリベット加工が増々重厚感を演出する。
旧軍戦車迷彩と言えばこの色。この戦車は九五式軽戦車(ハ号)のレプリカ。御殿場にある防衛技術博物館を創る会の連絡事務所に展示されている。
九五式軽戦車の上に置いてみる。なんというマッチング!!
細かい凹みにもプリントが浮くことなく密着し、刻印などのディティールが潰れることもない。さらに4Dプリントの上から手作業で艶消しのウェザリング仕上げが施されているのもポイント。質感がグッと兵器らしくなる。
バレルレングスは5.5インチ。CQBでもインドアでも取り回しは格段にしやすい。ハンドガードはキーモッド対応。オプションレールが1枚付属する。そしてなんといっても両側面に入る『魂』の文字が渋すぎる!! この文字はオーダーで任意のものを入れてくれるそう。
レシーバー、ハンドガード共にアルミ製で剛性も高い。まさに持った瞬間に塊(かたまり)を感じる、魂(たましい)の一丁。
スチール製フラッシュハイダーは底部のイモネジを緩めて取り外せ、M14逆ネジ仕様となっているので各種対応サイレンサーが装着可能。
チャージングハンドルを引いてボルトが後退すると可変ホップアップダイヤルが現れる。ドラム式のクリック感のあるダイヤル。55段階にクリックできるので微妙な調整も可能。ボルトは引いた状態でロックが掛かり、ボルトキャッチボタンを押してリリースする便利でリアルなギミック付き。
グリップはKRISS USAのアクセサリーブランドDEFIANCE製、トリガーは米カスタムメーカーCMCトリガー社正式ライセンスのストレートトリガーが採用される。マガジンはゼンマイ給弾の300連マガジンだ。
いわゆるPDWストックを標準装備。底部のリリースボタンで伸ばすか縮めるかの2段階で伸縮できる。バットプレート部はゴム製でホールド感も良い。
バッテリーはストック基部のエンドキャップを6角レンチでオープンしてミニバッテリーサイズを収納できる。この部分は工具を使わずに開閉できる仕様にしてほしかった。
ノーマルのPDWはミニコネクタが標準装備されるが、本カスタムガンにはライラクスのプロメテウス・MAXコネクター3mmが装着されていた。通電効率が良いそうだ。それに合わせてバッテリーや充電用コネクタも同じものを使用する必要がある。今回の実射テストのバッテリーはイーグルフォースのリポバッテリー 1850mAh 40C+α #5513を使用。
付属のフロント/リアサイト、オプションレールとマガジンを装着し、バッテリーは含まずの実測重量は2,775g。コンパクトなだけにズシリとした印象だ。
ハ号の車載工具と一緒にw。
4Dプリントとは?
4Dプリントとは塗装では再現できなかった複雑な模様をあらゆる曲面・凸凹面にプリントすることができるプリント手法。水圧転写とも呼ばれ、デザインデータを特殊フィルムに印刷し、そのフィルムを水面に浮かべプリントしたい物体に転写する。乾燥、模様のつなぎ目を目立たなくするレタッチ工程などを経て完成。
4Dプリントはペイントカスタムであることには変わりないので、激しくぶつけたり擦ったりすれば塗装が剥がれることもあるのでその辺は認識しておこう。
クロスボーンエアソフトのカスタム
今回は50mヘッドショットおよびショートストロークトリガーチューンを施していただいた。写真は組込み前のメカボックス内パーツ。クライタック製電動ガンは加工精度が高く、メインスプリング以外はすべて純正パーツを使用、各パーツに少しづつ手を加えて、トータル性能を引き出すようなチューンを行っているそうだ。
実射テスト
いつもの千葉県にあるサバゲフィールドビレッジ2にて実射テストを行った。果たしてその性能やいかに?
今回は気温27.4度、湿度40%の条件で、BB弾はいつもの東京マルイ0.2gベアリングバイオ、ギャロップの0.25gバイオ弾を使用して、40mと50mの距離で射撃テストを実施。
まず撃ってみて驚いたのが、そのトリガーレスポンス。電子トリガーではなく、ノーマルのスイッチを使用しているにもかかわらず、ショートストロークのトリガーと相まって弾の撃ち出しが非常に早い。
ロックタイムが短いほど、サバゲーでは敵に弾を当てやすくなる。これはイイね!!
そして弾道性能がこれまた凄かった。
0.2g弾でも屋外40mでマンターゲットにビシバシ当たる。長さわずか155mmのハンドガンクラスのバレルからとは到底思えない弾道でBB弾が飛んでいく。
0.25g弾ではさらに弾道が低進し、風に負けずに40m先マンターゲットの胸元を狙っていける。
そして0.25g弾、50mでの距離でもその安定した弾道は変わらず、1.5mほど上を狙っての射撃になるが、セミオートでもフルオートでもほぼ50mマンターゲットに着弾するという驚くべき集弾性をみせた。
コンパクトだからインドア用に良いかな、なんて思っていたが、そんなのもったいない。アウトドアフィールドにおいても抜群のアドバンテージを誇る。クロスボーンエアソフトチューン恐るべし。
作動で気になった点を一つ。フルオート射撃後にセミオートに切り替えて撃つと、稀に2点バーストになってしまう現象が見られた。この点についてクロスボーンに確認したところ、以下の回答をもらえた。
フルオート射撃後に2点バーストになる現象ですが、プリコックさせずにハイレスポンス化するために、セミオート時のカットオフ作動から射撃開始までのタイミングをかなり早く設定しているため、フルオートの撃ち終わり時にピストンが最後退したタイミングでトリガーを離した場合、その後のセミオート射撃でカットオフされた際にギアが回りすぎてオーバーランしてしまい2点バーストになります。
お客様にはその旨説明し、フルオートの撃ち終わりを「タタタタタン」と撃ち終わりのタイミングをコントロールして頂くようにお願いしております。
なお、セミフルを頻繁に切り替えて使用される方にはモーターの逆転ブレーキで確実にピストン停止位置をコントロール出来る電子トリガー化をお勧めしております。
とのことだ。
いずれにしても動画を見てもわかる通り、これだけのコンパクト電動ガンにもかかわらず、その弾道性能は市販の箱だし電動ガンをはるかに凌ぐ高性能。そしてなんといっても4Dプリントによる迷彩柄は所有感をこれでもかとばかりに満足させるものがある。
防衛技術博物館を創る会
静岡県御殿場市にあるNPO法人 防衛技術博物館を創る会 連絡事務所のショールーム。博物館の建設に向けて活動を行っている株式会社カマドの小林社長のプライベートミュージアム「社長の小部屋」。
九五式軽戦車のみならず、JEEP Willys M38、キューベルワーゲンtyp82、くろがね四起 前期型のレストアされた実物が展示されている。
撮影・企画協力:
KRYTAC 日本総代理店 LayLax、クロスボーン エアソフト、防衛技術博物館を創る会、中田商店、ビレッジ2
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