クライタック オーナーズミーティング レビュー
2017年1月28日(土)に千葉のサバイバルゲームフィールド、東京サバゲパークにて開催されたクライタック オーナーズミーティングをレビュー。
クライタック(KRYTAC)とは、米国の実銃メーカー、Kriss USA社のトイガンブランド。今回は日本総代理店のLayLaxが主催となって、クライタックの電動ガンオーナーのみを対象にしたサバゲーイベントを開催した。
この日集まったクライタックオーナーは総勢200名強。本来はもっと多くのプレーヤーを受け入れたかったがゲーム性を考慮してこの人数で締め切ったとのことだった。
自動車やバイクといった世界ではオーナーズミーティングはよくあるが、代理店主催やメーカー協賛のサバゲーとしては日本初ではないだろうか。
LayLaxのノムさんとねーやんも自前のクライタックで参戦!!
オリジナルペイントのSDP、カッコいいなぁ。
クリスベクターの実動サンプルが展示
この日注目されたのが、Kriss USA社のマーケティングマネージャー、Tim氏が米国からわざわざ持ってきたという3月末に発売となる新商品、クリスベクター電動ガンのサンプル。国内販売される市販品は実射性能がもう少しリファインされるということで、少数限定の試射が行われるにとどまったが、参加者は興味津々に展示を眺めていた。またこの日、国内での希望小売価格が62,800円(税別)と発表された。
実銃同様にGen2の樹脂レシーバーデザインを採用。メカボックスは前方のベクターシステム内に収納し、基本パーツ構成はこれまでの電動ガンシリーズと変わらないが、独自のレイアウト構造となっている。
30,000回転のハイトルクモーター、内径6.05mm、長さ155mmのインナーバレル、グリップ内にバッテリーを収納する。
両側から操作できるアンビタイプのセレクターとセーフティは別々のレバーとなっており、セミ、フルに加え実銃同様の2点バースト射撃も可能。セーフティに入れるとスプリングがリリースされる機能付き。チャージングハンドルを引けばエジェクションポートのカバーが開き、ドラム式の可変ホップアップダイヤルにアクセスできる。トリガーもGen2タイプのピボットタイプで電子トリガー&FET仕様となっている。
ストックもGen2タイプが採用され、右側にフォールディングできるようになっている。
レシーバー上面にはピカティニー規格のレールが装備され、Kriss USAのカスタムパーツブランド、DEFIANCE製のフリップアップサイトが搭載される。
2016年の初お披露目時の動画。
クライタックオーナーのためのゲーム進行
この日の午前中は4チームに編成された各チームの6戦が行われ、午後にはなんと機種ごとに編成された各チームの対戦が行われた。
ちなみにこの日約200名の参加者の使用機種は、LVOA-C(52名)、CBR(42名)、PDW(32名)、SDP(22名)、SPR(21名)、LVOA-S(18名)、LMG(17名)という人数比だった。
参加者のクライタックを見ているとあまり受けを狙ったようなド派手なカスタムは少なく、むしろワンポイントでアクセサリーを付けたり、自分の使いやすいようなパーツを付けたりと実用本位のカスタムが多く見受けられた。
午前の総当たり最多勝利チームと、午後の機種別戦に勝利したSPDチームに所属していた5名がバトルロイヤル戦を行い、最強のクライタック使い、マスターオブ・スクイッド、いや、キングオブ・イカ野郎を決定。
200名の頂点に立ったイカ野郎。キングが使用するのはクロスボーンエアソフトチューンのSDP。
ゲームと並行してスビートシューティングマッチも行うなど、参加者を飽きさせない展開。
イベントの模様を動画でもどうぞ。
日本屈指のカスタムガンが大集合!!
この日は日本中のカスタムショップが出店し、さまざまなクライタックのカスタム電動ガンが試射できる「カスタムガンテイスティング」も、クライタックオーナーには嬉しい企画だ。
クロスボーンエアソフト。
RaccoonDog Customs。
Big-Out。電子トリガーDTMチューン。
FIRST。KRYTAC専用内部カスタムのバラクーダ。
FORTRESS。タイプLR。
モケイパドック。アンブレイカブルカスタム。
Hobby Shop C.Z。
PDIはM-LOK用のハンドガードアクセサリーの試作品を展示。LVOAにも装着できるアダプターも。
七洋交産。Team Wendy用の陸自迷彩カバー、実物素材を使用したIRパッチ。
CROW'S factory。裏面に医療用ハニカムメッシュを使用したオリジナルのスリング。
LONG VALLEY RIVER。サプレッサーカバーがおススメ!!
PHANTOM。アンダーアーマーのタクティカルブーツとSUBDUDEのジャケット。
秋葉原のミリタリー居酒屋、トリガーハッピーも出店。
トミーテックのブースでは声優の東城咲耶子さんがリトルアーモリーのコスプレをしてクリスベクターを構える。おっ、ロングハンドガードついてる!!
そしてトミーテックから4月に発売予定の1/12スケールのフィギュア、リトルアーモリーの新商品、KRISS VECTOR SMGが展示。
カスタムガン&ファッションコンテストの入賞者のみなさん。
じゃんけん大会では出店各社のカスタムガンや豪華賞品がプレゼント。羨まし~!!
メディアも注目する業界総出のイベント
業界初のイベント企画と合って、メディアの注目度も高い。アームズマガジン、ピースコンバット、MJマガジンといった雑誌メディア、ミリブロ、SG-FASHION-SNAP.COMといったネットメディアも取材に来られていた。
また、トイガン系ユーチューバーのマック堺さんも参戦。自前のLMGでバリバリ前線に突っ込んでいた。
乙夜さんも取材で来場。するめとよっちゃんイカを差し入れしてたのは抜群のセンス!!
シューターの上矢ゆいさんも。
クライタックの魅力とは?
クライタックの電動ガンがここまで日本で盛り上がったのはもちろん総代理であるLayLax社のブランド&販売戦略の賜物と言っても良い。Facebookでのオーナーズページでも積極的な情報交換が行われている。
これまで海外製電動ガンというと、どうしても安かろう悪かろうと言ったイメージが付きまとっていた。しかし、クライタックは箱出しでゲームに使える実射性能、そしてカチッとした作りの良さといった品質面で一定の水準を保っている。
FETなどの電子パーツ、メタルレシーバーを採用しながらもベーシックなスタンダード電動という構成でカスタムも容易という製品としての素性の良さがベースにある。
そして、なんといってもそのブランド。米国の実銃メーカー、Kriss USAのトイガンブランドであるというアドバンテージ。オリジナルデザインでありながら多くのユーザーに受け入られるカッコ良さも魅力だろう。
そしてクリス・コスタも使用するWAR SPORTや、CMCトリガーといった海外の実銃ブランドとのコラボを積極的に実施、Krissの主力商品であるクリスベクターもついに電動ガン化するという展開はこれまでのトイガンメーカーにはなかった戦略と言える。
米国ではエアソフトを、エアライフル、.22口径、そしてライフルへと続く実銃市場の間口ととらえているからだ。
さらにKRYTAC ≒ クラーケン、北欧伝承の海の怪物をイメージしたイカのロゴマークは日本人にとってもなじみ深い印象を与えている。
さながら東京マルイの電動ガンが国内で広く普及する国産車なら、クライタックは欧米の輸入車ブランドといったところだろうか。
閉会式で司会者からこんな話があった。
「クライタックを使用するユーザーは意識が高いのだと思う。」
意識高い系サバゲーマー、品が良くて、オシャレで、クレバーな選択、そんな魅力がクライタック製品にはあるのかもしれない。
ぜひ第2回目も開催していただき、その際にはイカ焼きの屋台もケータリングしてほしい。
クライタックの次の一手
すでに当サイトのブログにて速報として報じているが、ラスベガスで1月に開催されたショットショーのタイミングでクライタックの次期商品がアナウンスされた。
War SportのGPR-CC。2017年第3四半期に登場。
AKマガジンが使用できるAlpha 47 SPR / CRB。2017年の第2四半期リリース予定。
そして実銃メーカーFOSTECH社のセミオートショットガン、Origin 12が2018年の登場とリリースされた。
Origin 12は電動ガンで、少なくとも6発以上のBB弾を同時発射する機構を持ち、散弾パターンをユーザーが変更する機能も持つかもしれないとのことだ。
東京マルイのAA-12とは異なる機構であるとも。
ラスベガスのMGV室内射撃場にて開催されたKriss USAの基調講演の動画。
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