東京マルイ 電動ガン AK74MN
2007年年末に発売になった東京マルイの次世代電動ガン「AK74MN」。次世代というからにはいくつかの新要素が盛り込まれている。まず第一に「シュート&リコイルエンジン」が搭載された。これは実銃で発生する射撃時のリコイルを再現する機構だ。また、同時に金属製のボルトが激しく前後し衝撃音を発生させる。このことにより従来の電動ガンには無かった、より実銃に近い撃ち味が楽しめるというもの。また、ロアレシーバーは東京マルイ初のアルミダイキャスト製フレームで高剛性と軽量化を両立させている。
実銃のAK74は小口径の5.45×39mmライフル弾を使用するロシアのイズマッシュ社が製造するアサルトライフルだ。
1974年にソビエト軍に採用され、スペツナズなどの特殊部隊でも使用されている。AK74MNはその最新型で、クーリングフィン付の樹脂製ハンドガード、フォールディングストック、レシーバー左側面にサイドマウントベースを備えている。
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スペック & 弾速データ | |||||||||||||||||||||||||
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パーツリスト |
サイドビュー。
パッケージ外観は赤と黒のデザイン。
パッケージ内容。下箱は濃い緑色で軍用の印象を強めている。
パッケージ内容は銃本体、マガジン、取扱説明書、フロントサイト・アジャストツール、M4六角レンチ、チャージャー、チャージングロッド、クリーニングロッド、AK74MN用保護キャップ、BB弾少々。
レシーバー右側面のセレクターレバー稼動部には「セレクターレバーを操作すると、実銃同様、ロアレシーバーに接触跡が残ります。」と記載された保護シールが張ってある。
トリガーガードにはいつものHOPUPタブがついているが、マルイの電動ガンにはどれも可変ホップが装備されるのだから、別に無くてもいいんじゃないかと思う。
リアスリングフック部分にも保護シートがある。
レシーバー左側面。ロアレシーバーは東京マルイ初のアルミダイキャストを使用している。そのため、フレームの剛性が非常に高く、また軽量に仕上げることに成功している。仕上げは艶消しの塗装だが、より耐久性の高いアノダイズド処理が良かった。このへんは次回作に期待。
左側面には光学機器を搭載するためのサイドマウントベースが標準装備される。
レシーバー右側面。安全装置兼、セミオート、フルオート射撃切り替えのセレクターレバーとボルトがある。
セフティポジションから、セレクターレバーを一段押し下げるとフルオートポジションとなる。
さらにもう一段押し下げるとセミオートポジションとなる。AKシリーズ独特のセレクター操作だ。
ボルトにあるコッキングハンドルを引くと写真のようにホップアップ調節用のダイヤルが現れる。
タンジェント式のリアサイト。
エレベーション調節ボタンを押しながらスライドバーを前後にスライドさせることで、リアサイトを上下に動かし、着弾点の上下を調整できる。
アウターバレルはアルミ製で軽量、高剛性。
バレル下のクリーニングロッドは短いダミー。
AK74MN特有の大型のマズルブレーキは亜鉛ダイキャスト製でリアルな質感だ。
赤矢印のロックピンを押し込んだままマズルブレーキを回転させ取り外すことが出来る。
マズルブレーキ装着用の大きなネジは正ネジ仕様となっている。
マズル先端はM14逆ネジ仕様となっているので、対応する各種サイレンサーを取り付け可能だ。
フロントサイトは付属のアジャストツールで上下に調節可能。
レシーバーを下から。六角ネジが多い。
グリップ内にはハイトルクなEG1000Sモーターを内蔵する。グリップ底のビスを外し、付属のM4六角レンチでモーター位置ギアかみ合わせ調節が可能。
トリガーガードはスチールプレス製。
補強リブのついたレシーバーカバーはスチールプレス製。レシーバー後方のレシーバーカバーロックを押すと、カバーが上方に取り外せる。
レシーバーカバーを取り外した状態。このなかにシュート&リコイルエンジンが組み込まれ、リコイルショックを生み出している。
バッテリーはハンドガート内に収納する。
テイクダウン・ラッチを上へ回し、ハンドガード(上)を上方へ取り外す。
バッテリー収納スペースはこのような状態。対応バッテリーはマルイ純正ミニSバッテリーのみとなっている。
社外品のニッケル水素バッテリーが入らない。なぜ入らないかと言うと、コードが短すぎて取り回しできないからだ。
社外品でもコードの長いバッテリーものならば問題ない。マルイ純正のミニSニッカドバッテリーは600mAhと容量が少なく、かつ、シュート&リコイルエンジンによって通常の電動ガンより2割程度消費電力が多くなったので、大容量バッテリーが使用できないのはちょっと困る。※現在ではマルイ純正ニッケル水素1300mAhミニSバッテリーが発売されている。
600mAhのミニSで800~900発程度発射可能とのこと。
要はコードの取り回しが出来ればOKということで、ちょっと加工してみることにした。
本体側から出ているコードの横の仕切りを切り抜き、コードの取り回しを良くする加工だ。
まず、取扱説明書の記載に従って、バッテリー交換同様にハンドガード(上)を取り外す。
つぎにヒューズ交換の方法に従って、ハンドガードキャップのネジを外し、ハンドガードキャップを前方に5mmほどスライドさせ、ハンドガード(下)を取り外す。
矢印の部分の仕切りをニッパーで切り取る。
切り取った後はこんな感じ。
そこからコードを取り回して、、、
ハンドガード(下)を装着するとこんな感じにコードが出てくるのでZ字にコードを取り回し、、、。
このような状態でコネクトしバッテリーを収める。
これでもまだコネクタ回りがキツい場合は、先ほど切り取った仕切りの下側の仕切りも切り取ればコードの収まりがよくなる。
レシーバー左側面にあるストックリリースボタンを押すとストックが折り畳める。
ストック側面の凹みは折りたたんだときにレシーバー側面にあるサイドマウントベースに干渉しないためのもの。
ストックをフォールディングした状態。全長が700mmとなりコンパクトだ。この状態でも射撃はできる。
ストック基部は堅牢な亜鉛ダイキャスト製でガタツキは一切無い。
バットプレートにあるストックロックレバー・リリースボタンを押すと、ストックのロックが外れる。
バットプレートは金属製だ。ストックロックレバー・リリースボタンと連動して開閉するトラップドアは実銃ではここからクリーニングキットを収納する。
付属のノーマルマガジンは6mmBB弾を74発装填できる。最後の1発まで撃ち切れる。
オプションの480連多弾数マガジンが3,900円で同時発売された。
ノーマルマガジンの重量は182g。
マガジンはAK47同様にマガジン前方を引っ掛けてから弧を描くように押し込む。
マガジンキャッチレバーは緑の矢印の箇所、トリガーガードの前方にある。
AK74MNとAK47のマガジン比較。AK47はスチールプレス製だったが、AK74MNは梨地加工されたプラ製。AK47のマガジンとは互換性が無いので注意。
ちなみに、AK47のマガジン重量は255g。
AK74MNの総重量は3050g。これはEA1600ニッケル水素バッテリーを含んだ重量だ。
AK47との比較。ストックはAK74MNのほうが1cmほど長い。全長は約7cm長い。
撃った感触は従来の無反動の電動ガンとは確実に異質なものだ。弾道そのものは従来同様に素直なのだが、フルオートではドカドカとくるリコイルで狙いが定まらないと言うか、手の中で暴れる感触や、ボルトの衝撃音が撃っていてとても楽しい。
何をもっての次世代かと言うことはシュート&リコイルエンジンに限らず、東京マルイが16年作り続けてきた電動ガンに革新を求めたいと言う意識の表れであり、とかく最初の一作目というのは保守的な人たちからは毛嫌いされがちなのだが、これからのスタンダードになりうる商品だと言える。ただ、値段が高いのがちょっと。せめて定価5万円以下にして欲しい。
次世代電動ガンの次期モデルが気になるところだが、次世代の機能として実銃の雰囲気を楽しめると言うことをテーマにするならば、マガジンを装填するまで作動しない機構、コッキングすることで初弾をチャンバーに送るためのローディング機能、最後の1発を撃ち終えたら作動が停止する機構をぜひ導入してもらいたい。また、小型で大容量のバッテリー開発も急務と言えるだろう。
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