ヨネザワ ブローニングベビー カスタム/ゴールド
写真&解説 YAS
解説
いまでこそ、手のひらサイズの小さいエアガンと言えば、マルイのコンパクトキャリーガスガンが注目を集めるが、小さい銃というのは昔からファンを魅了するものがあり、メーカーとしては金型が小さくて済むので作りやすい利点もあり、古くはモデルガンの時代からモデルアップされてきた。
1980年代後半、エアガンが盛り上がりを見せてからも、レプリカやヨネザワといったメーカーからコンパクトピストルがラインアップされている。
ヨネザワは今回紹介するブローニングベビー以外にもコルト25ポケットも同シリーズでラインアップしていた。
のちのガスガンシリーズではAMT380バックアップやS&W M61 エスコート、COP357といった珍しいモデルも発売しているあたり、なかなかのコンパクトガンマニアがヨネザワ社内にいたのではと思われる。
機構はトリガーを引くと弾を発射すると同時に、スライドがパコンと後退し、再び手でスライドを押し戻すプッシュコッキング式だ。10歳以上対象のローパワーながら、コルト25ポケットと並んで人気のコンパクトガンのひとつだ。
ピカピカのシルバーメッキは製造から40年近く経った今でも健在。スライド、フレーム、トリガー、アウターバレル、グリップパネルすべて樹脂製だ。
マズルは小さ目ながら丁寧な作りに見える。エジェクションポートはスライド一体のダミーで、CAL.6mm35の刻印がある。実銃は.25ACPで、その直径が6.35mmなのでそれを再現しているのだろう。
フロント、リアサイトともに小さめで、携帯する護身用の銃といった風情。露出したハンマーがないので、プッシュコッキングはしやすい。グリップ後ろの黒いのがセーフティレバー。上にスイッチするとトリガーがロックされる。
小さくてもブローバックするエアガンは楽しい。ただしここから手でスライドを押し戻してコッキングしなくてはならない。コッキングにはそこそこ力が必要。
トリガープルは約1.7kg、固めだがカッっとシアが切れてパコッとブローバックする。初速は0.12g弾でも24m/s程度しかなく、落ちるように弾が飛んで、2m先のA4用紙に当てられるかどうかといった精度だ。もちろんペーパーを貫通する力はない。
割りばしタイプのマガジン装弾数は6発。マガジンが短いからかリップはしっかりと弾を保持する。グリップボトムのマガジンキャッチは実際に機能するライブパーツだ。
手のひらサイズのコンパクトエアガン。昔は多くの種類がモデルアップされていたが、今ではクラウンがエアコッキングで発売しているのみ。
カスタムのパッケージはブラックと同じ小さめの箱。
パッケージに付属する純正BB弾は重量0.12g。
ゴールドモデルはホルスター付きの大きめの箱。
ウエストベルトにも装着でき、またアンクルホルスターとしても使用できる。
当時のカタログ。エアーモデルガンと謳われているのが興味深い。ブラックのスタンダードとシルバーメッキのカスタム仕様のほかに、ブローニングベビーではホルスター付属の豪華ゴールド版が発売された。
付属の取説。マニュアル.PDF (9.5MB)
DATA
発売年 | 1986年 (ブラック / カスタム) 1987年 (ゴールド) |
発売時価格 | ¥1,600 (ブラック) ¥1,900 (カスタム) ¥2,500 (ゴールド) |
全長 | 実測 122mm |
重量 | 実測 138g |
バレル長 | -mm |
発射方式 | プッシュ式コッキングエアー |
使用弾 | 6mmBB弾 |
装弾数 | 6発 |
平均初速 | 24.65m/s (0.036J、0.12g、25.9℃) |
撮影協力:FIRST / 中古侍
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