マルシン　S&W M649 ボディガード

写真&解説　YAS

解説

S&WのM36チーフスペシャルはオートマチック全盛となった現在でも小型リボルバーとしてとても人気がある。筆者も大好きなモデルだ。.38口径のM36はバリエーションが多岐にわたり、今回紹介するのはM649ボディガードだ。ボディガードという名称はもともとはこの銃に付けられたペットネームだが、現在ではオートマチックのボディガード380や、新世代リボルバーのM&P ボディガード38にも受け継がれている。

その名が示すとおり、護身用の銃としてハンマー側面のフレームが大きくなり、銃を素早く取り出すときにも引っ掛かりが少ないようになっている。ハンマーは上部に露出しているのでコッキングしてシングルアクションで撃つこともできる。もうひとつの有名なバリエーションとしてセンチニアルと呼ばれるM40/M42があり、こちらはハンマーがフレームに内蔵されたDAオンリーのモデルだ。

マルシンのライブカートガスリボルバーのM36 チーフスペシャルは1987年に発売され、M36では樹脂製カートリッジだったが、本モデルでは真鍮製カートとなって重量アップし、リボルバーのアクションがより一層楽しめるモデルとなった。

マルシンのM36は長年にわたり改良を重ね、現在もXカートリッジとなって販売され続けている。

HW使用のブラックモデルM49が先行して発売され、そのすぐ後にステンレスシルバーモデルのM649も発売。やはりこのモデルにはシルバーが似合う。


S&Wの刻印は左側で、サイドプレートにはない。フレームサイズはM36と同じなのでJフレーム。


フロントサイトはバレル一体。インナーバレルは真鍮製でフォーシングコーンと連動して前後する。


リアサイトはフレームの溝といった感じで、これもドローのしやすさを重視している。その後ろにハンマースパーがわずかに飛び出している。ここに親指をかけてコッキングすることもできる。


コッキングしたハンマーはこの位置までくる。分解してみないと良く見えないが、ハンマーノーズまで再現されている。サイドプレートとシリンダーガードが一体なのがマルシンのチーフならではの特徴だ。


メーカー刻印やバレルの口径刻印も忠実に再現されている。バレル長は2インチ。


装弾数は5発。シリンダー閉鎖時にサムピースを後ろへ引くとハンマーがロックされるエアガン独自のセーフティ機構がある。ホップアップ機構はないが、可動式フォーシングコーンはシリンダーに密着し、インナーバレルにわずかな仰角を付けるスーパーソニックバレル(SSB)と呼ばれる機構となっている。その後、スーパーソニックバレルはインナーバレル内部上にゴムの突起が設けられた固定ホップ機構へとリニューアルされ現在に至る。


艶やかな木目調の樹脂製グリップ。シルバーのメダリオンが入る。グリップ底部からガスを注入する。グリップの注入バルブと交換して外部ソース化するためのコネクターも付属する。


真鍮製のカートリッジ。手にしたときの金属音が気分を盛り上げる。
現在のXカートリッジとは異なり、BB弾はリム側から装填する。なお、付属のマルシン製ブルーBB弾だと、ちょっとキツキツだった。マルイのFINEST BB 0.2gだとするっと入ったので、こちらで試射することにした。

実射はシングル、ダブルアクション両方で撃ってみたが、いずれも距離3mでA4用紙に半分当たるかどうかといったところ。パッキンが劣化しているのと、カート先端1cmまでが内径8.1mmの段付き形状となっていてシリンダー内部のチューブと接続し、さらにフォーシングコーンへ接続するので、これが影響していると思われる。初速は35m/s程度で安定していた。

マルシンのM36チーフスペシャルは現在では先込め金属カートのXカートリッジ化され販売され続けている。


パッケージは真っ赤な背景にステンレスシルバーのボディガード。華やかな印象だ。まだマルシンがASGKに加盟していた頃なので、パッケージ横にはASGKの認証シールが貼ってある。


ポップな?イラストが表紙の取説。女性や若者をターゲットとしたテイストと言うことだろう。マニュアル.PDF (3.6MB)

DATA

撮影協力：ミリタリーグッズ.com

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