アンリミテッドへの道 ステージ撃ち順、プレート自作
アンリミテッド シューティングマッチを攻略すべく、今回は各ステージの撃ち順について考えてみた。
また、後半ではアンリミ練習用のターゲットプレートの自作過程も紹介する。
各ステージの構成と撃ち順を2013年度のトップシューターの撃ち方とともに解説。
まずは木(Oak tree)ステージ。左右非対称で、シューターから2mの位置にあるプレートAと、5mのプレートBが隣に並んで見えるのが特徴。
オープンクラス準優勝のマック堺選手は左2枚のプレートをA、Bの順で撃ち、大きく振って右端のDを撃ち、Cからストップと流れる。
リボルバークラス優勝の矢田選手は右端から、D、Cと撃ち、手前のA、奥のBという順序。
カウボーイクラスの石井選手は右から左でD、C、B、Aの順。
ライフルクラス優勝の鮫島選手は左からA、B、C、Dの順。
このステージが最も撃つバリエーションが豊富だった。
Aから撃つのは初弾をなるべく早く撃ちたいからだろう。
また、木ステージは上位10名選手の平均タイムから最も時間を要するステージであり、難しいコースと言える。
続いては火(Fire Flame)ステージ。左右非対称。左端にストッププレートが配置される。このステージのみ高さが60cmにセットされたプレート(B)があり、上下の振りが必要となる。
このステージはどの選手も右から左へ撃つ。唯一AとBの上下プレートで、どちらを先に撃つかが分かれるようだ。
マック堺選手、鮫島選手はD、Cを撃って下のBを撃つ流れ、リボルバーの矢田選手はA→Bの順、カウボーイの石井選手はその時のノリでABを撃ち分けるとのことだった。
なおマック堺選手によると練習中はいろいろな撃ち順を試してみることもあるが、試合では撃ち順を急きょ変えることはないという。
このあたりも選手の個性が出るところなのだろう。
続いて土(Grand Force)ステージ。左右対称。両端のラクトアングルプレートが特徴。
また、すべてのプレートが3.5m以下に設置され距離が最も短いステージ。しかしながら、その分射角が広く、銃を振る距離が大きいのもこのステージの特徴だ。
ハンドガンを使用する堺選手、矢田選手、石井選手はすべて右端から左端へ流れるD、C、B、Aの撃ち順。
そしてライフルクラスの鮫島選手はその逆の左から右、A、B、C、Dの撃ち順となる。
また、このステージは全ステージ中最も早いスコアが出やすい。
続いて金(Time is money)ステージ。これも左右対称。
このステージも土ステージと同じくハンドガンを使用するクラスの選手は右から左、ライフルの鮫島選手のみ左から右という撃ち順だった。
ハンドガンは右から左、ライフルは左から右というのが基本的な撃ち方のようだ。
最後に水(Splash Water)ステージ。左右非対称。
このステージもハンドガンを使用するクラスの選手は右から左、ライフルクラスの鮫島選手のみ左から右の順。
ハンドガンの場合、Dのラクトアングルから撃つと初弾が早く撃てる。
ライフルはホルスターからのドローをせず、構えもハンドガンとは異なるので左から右へ流したほうが撃ちやすいのだそう。
以下は2013年大会の上位10名のステージタイム。(4回分のスコア合計秒数)
順位 |
木 |
火 |
土 |
金 |
水 |
Total |
1 | 8.72 | 10.19 | 8.51 | 8.58 | 8.45 | 44.45 |
2 | 9.21 | 9.01 | 8.59 | 8.50 | 9.59 | 44.90 |
3 | 10.14 | 9.04 | 8.78 | 9.16 | 7.86 | 44.98 |
4 | 8.72 | 9.48 | 9.52 | 9.21 | 8.60 | 45.53 |
5 | 10.28 | 8.99 | 8.44 | 9.40 | 8.56 | 45.67 |
6 | 9.98 | 9.91 | 9.19 | 8.83 | 9.01 | 46.92 |
7 | 11.72 | 9.10 | 8.91 | 8.88 | 9.84 | 48.45 |
8 | 9.95 | 10.10 | 9.41 | 10.24 | 9.16 | 48.86 |
9 | 10.53 | 9.58 | 9.37 | 9.79 | 9.78 | 49.05 |
10 | 9.77 | 9.45 | 9.25 | 10.77 | 9.99 | 49.23 |
ステージ平均 | 9.90 | 9.49 | 9.00 | 9.34 | 9.08 |
ということで、
撃ち順のまとめ。
ハンドガンは基本として右から左へ、ライフルは左から右へ撃つのが良さそう。
試合中、撃ち順は変えないほうが良さそう。
アンリミテッド仕様のプレートを作ってみる
アンリミテッド練習用のプレートを作ってみることにした。
まずは5ステージを再現するのに必要最小限のプレート構成は以下の5種12枚となる。
素材はJTSAに確認したところ2mm厚のスチール材とのことだったが、今回は2mm厚のステンレス材(SUS304、いわゆる2B材)で作ってみることにした。発注先はなんかかんか.com。ステンレス加工をネットで注文受付している。
このサイトのフォームを使用して大抵のものは注文できるが、今回はプレートの固定方法にこだわりたかったので、別途問い合わせて特注することにした。図面を描いて見積もりをしてもらう。
並行して支柱の準備。支柱は28mm径の矢崎イレクター黒を使用。
必要パーツは脚部用パイプ30cmが20本、支柱用として60cmが1本、120cmが5本、150cmが2本。
ジョイントパーツは脚部中心部の十字パーツとしてJ-121Aが5個、脚部末端用のJ-49が20個、上部金具固定用のJ-23Aを8個、ラクトアングルプレート安定用のJ-102Bを2個とサンアロー接着液も購入。
これらを使用してプレート用スタンドを作るが、持ち運びするために全てのパーツを接着せず、ガンケースやスノーボード ケースに収納できるようにした。
発注から1週間ほどで12枚のプレートが届く。本当はステンレスよりスチール材のほうが弾が当たった時の音の響きが良いそうだが、今回はステンレスで作成。
塗装はラッカースプレーを買ってきて自分で行った。メタルプライマーで下地塗装し、艶消し白とイエローで塗装する。イエローはそのままだと艶が出てしまうので、艶消しクリアスプレーで仕上げる。
一番のポイントは背面のプレートの固定方法。
プレートを正面から見たときに固定具がプレート表面に出ているのは見た目が良くないし、あらぬ方向に弾が跳ねても嫌なので、裏面にフックを溶接してもらうことにした。
これならばサクサクとプレートのサイズを変更するのも楽だ。
プレートに差し込む金具は市販の補助金具 Z黒色を使用した。これをカクダイのゴム栓に切り込みを入れて挟み込み、イレクターのジョイントパーツJ-23Aに差し込む。このJ-23Aには弾が当たって割れないようにエッジクッションテープを巻いた。
また、支柱にはBB弾が当たってタイマーが反応しないように内径29mmのスポンジパイプカバーを取り付ける。
アンリミテッドの各プレートは1枚を除き、中心部が高さ125cmにセットされている。120cmのイレクターパイプとジョイントパーツ、補助金具でほぼ125cm高を再現できた。
また各プレートのフックは高さが均一になるように中心部からの取り付け距離を同一にしているほか、中心部には直径2mmの穴が開いており、ここへ将来的に弾が当たると反応して光るLEDモジュールの取り付けを想定している。
ラクトアングルプレートは150cmパイプをパイプカッターで少し短く切って131.5cmにし、J-102Bの2つのネジ穴にゴム足をネジ止めしてプレート下部の固定具とした。
シューティングタイマーはメンバーが偶然持っていたSAFARIタクティカルタイマーを利用。
TASCO(サイトロンジャパン)でも販売していたものだが、現在では国内で販売していないので入手困難。
機能はシンプルでディレイとインスタントでの作動とリセットボタンのみ。
このセンサーマイク部をもともとついていた11.5cmプレートから取り外して自作のストッププレートに張り付けて使用したところ、とくに問題なく動作した。
なお、シューティングタイマーは現在国内ではなかなか入手しづらく、アンリミテッドで使用されているPocketProのタイマーもどこも売り切れで入手できず。
マック堺さんも使用するCED8000や、トモ長谷川さんが使用するPACTクラブタイマーなんてのもあるが、ちょっと高かったり在庫も切れていたりと手軽に入手しづらい。
いっそのことセンサーマイクをイヤホンジャックに差し込むiPhoneアプリでも開発しますかね。
さてこれで練習道具はそろった。が、しかし、これを設置する場所がない!!
次は練習場所探しか...。
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