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映画『フューリー』の登場火器 ブラッド・ピットが使用する銃器はコレだ!
2014年11月28日(金)についに日本での公開が始まるブラッド・ピット主演の戦争映画『フューリー』。
今回はその『フューリー』に登場する戦車兵たちが使用する銃火器について注目していこう。
『フューリー』は第二次世界大戦のヨーロッパ戦線で米陸軍戦車部隊の活躍を描いた戦争映画。
簡単にストーリーを説明すると、
1945年4月、戦車“フューリー”を駆るウォーダディー(ブラッド・ピット)のチームに、戦闘経験の一切ない新兵ノーマン(ローガン・ラーマン)が配置された。新人のノーマンは、想像をはるかに超えた戦場の凄惨な現実を目の当たりにしていく。やがて行く先々に隠れ潜むドイツ軍の奇襲を切り抜け進軍する“フューリー”の乗員たちは、世界最強の独・ティーガー戦車との死闘、さらには敵の精鋭部隊300人をたった5人で迎え撃つという、絶望的なミッションに身を投じていくのだった...。
そう、この映画の見どころの一つは米軍の戦車M4A3E8と、ドイツ軍のタイガーI戦車の壮絶なバトルだったりするのだが、やっぱりハイパー道楽的に気になるのはブラッド・ピットはじめとする戦車兵たちの使用する小火器類(^_^;。
第2機甲師団(2st Armored Division)所属の主人公ウォーダディー演じるブラッド・ピットの使用する拳銃がコレ!!
ショルダーホルスターに収まっているのが、第一次世界大戦当時、米軍が採用した、S&W製 M1917リボルバーだ。
このM1917リボルバーのグリップはピンナップガールがあしらわれた"スイートハート・グリップ"が装着されていたりするのも興味深い。
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劇中でもM1917リボルバーは新人タンクドライバー、ノーマンとの人間関係を構成する上で重要な役割を果たしている。
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このM1917リボルバーは.45ACP弾を使用する6連発のリボルバー拳銃。1917年に米陸軍に制式採用されたのでM1917と呼ばれる。
本銃が採用された当時はアメリカが第一次世界大戦に参戦したころ。この時すでに採用していたオートマチックピストル、M1911ガバメントの数が足りなかったこともあり、米国政府はS&W社とコルト社に製造実績の豊富なリボルバーの開発を依頼し製造されたのが、この軍用大型リボルバーM1917というワケ。
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この写真は実銃のS&W社製のM1917リボルバー。フロントサイトの形状が丸く、ハンマーの先がくの字に下を向いている。またバレル下にイジェクターロッドストッパーがあったり、S&Wのリボルバーらしく左回転のシリンダーとなっている。シングル・ダブルアクション両方で撃てるが、結構大柄で反動も強い。
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こちらがコルト社製のM1917リボルバー。フロントサイトやハンマーの形状が異なるのがわかる。またシリンダーはコルトリボルバーの特徴である右回転。いずれもリムレスの.45ACP弾を使用するのでハーフムーンクリップと呼ばれる装填補助金具を使用して弾を装填する。
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このStg44は7.62mm×33弾を使用し、バナナマガジンに30発を装填、ガスオペレーション方式で、当時としては先進的なセミオート、フルオートのセレクティブファイアが可能な銃。
この銃は戦後の各国銃器設計に多大なる影響を与え、現代において軍用銃の主流である"アサルトライフル"のご先祖様と言われている。
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photo:imfdb
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最後の激闘シーンでは"フューリー号"の砲手、バイブルもこのStg44を撃つ。
弾薬やメンテナンスなどのサプライ面はどうしたんだろうかとか、気になる部分はあるものの、そんなことはどうでもよいほどに迫力の射撃シーンが印象に残る。
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鹵獲兵器と言えばもうひとつこの写真。"フューリー号"の操縦手である、ゴルド(マイケル・ペーニャ)の装備している拳銃。これ、マガジンの形状からドイツの9mm拳銃、ワルサーP38だったりする。
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実銃のワルサーP38。ドイツワルサー社が開発したオートマチック拳銃。口径は9mm×19、装弾数8発。
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もちろんアメリカを代表するオートマチック拳銃のM1911A1ガバメントモデル(.45ACP)も登場する。
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他の部隊の兵士やウォーダディーの部下で"フューリー号"砲手のバイブルも使用していたりする。
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"フューリー号"の副操縦士、新兵ノーマンは.45ACP弾を使用するサブマシンガン、M3A1 グリースガンを使用する。
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このグリースガンは戦後日本にも供与されて陸上自衛隊でも戦車隊員の自衛火器として使用された。
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もちろん定番のM1ガーランド(.30-06)、M1A1 トンプソン短機関銃(.45ACP)や、M1カービン(.30 carbine)、BAR(.30-06)などなど、米軍銃器のオンパレード。
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ブラッド・ピットが指揮する"フューリー号"はM4A3E8 シャーマンという米軍を代表する戦車で、操作が簡単なことから兵士からはイージーエイトの愛称で呼ばれていた。砲身には映画のタイトルとなる"FURY"の文字が書かれている。"フューリー"とは激しい怒りを意味する英語で現代日本語訳するならば"激おこプンプン丸"と言ったところだろう。
乗員5名、重量33.6トン、全長 7.54m、全幅 2.99m、全高 2.97m、Ford製のGAA V8 ガソリンエンジンを搭載し、最高速度は42 Km/h、航続距離 160 km。
主砲には76.2mmM1A2 L/55砲を搭載している。
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この"フューリー号"の砲塔には2門の機関銃が装備される。
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1丁は車長用のキューポラ前にブローニングM1919A4機関銃。.30-06弾を使用。
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もう一丁がブローニングM2重機関銃。写真は友軍戦車搭載のもの。現代でも航空機や車両搭載など様々な用途で使用されるベストセラー機関銃だ。口径は.50BMG。
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写真は実銃のM2重機関銃。巨大な.50口径弾が目を引く。
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M1919A4機関銃は"フューリー号"の車体前面と防楯同軸にも1丁づつ装備されており、車内から新人ノーマンが葛藤しながらも射撃するシーンが描かれている。
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M4A3E8の前面装甲は64mm、対するドイツ軍のタイガーI戦車は前面装甲が100mm。しかもタイガーIは当時最強クラスの威力と命中精度を誇る88mm KwK 36 L/56砲を搭載する。
正面からの撃ち合いでは圧倒的に不利なアメリカ軍。劇中ではシャーマン戦車の車列にいきなりタイガーIの砲撃で急襲される。この状況からどのように戦うのか!? 凄まじい戦車戦が展開される。
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そして仲間の戦車を失い、キャタピラを破壊された"フューリー号"。乗組員たちは迫り来る300人の精鋭ドイツ兵を相手にたった5人で迎え撃つ。そしてその結末は!?
この壮絶な物語をぜひ登場火器にも注目しながら劇場にて観賞していただきたい。
製作総指揮:ブラッド・ピット
脚本・監督:デヴィッド・エアー
出演:ブラッド・ピット、シャイア・ラブーフ、ローガン・ラーマン、マイケル・ペーニャ、ジョン・バーンサル
配給:KADOKAWA ©Norman Licensing, LLC 2014
『フューリー』公式サイト
11月28日(金) TOHOシネマズ日劇他全国超拡大ロードショー
2014/11/21
■関連レビュー
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