マルゼン ガスガン ワルサーP38 スペック & 初速データ | |||||||||||||||||||||
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※エクセル バイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、気温26.0度、湿度53.0% |
さて、日本でワルサーP38といえば、やはりアニメ「ルパン三世」を外して語るわけには行かないだろう。
かく言う私も1st、2nd問わず、さんざんTVアニメ再放送を観ていたくち。私の場合はルパンのジャケットが赤くなった2ndシリーズが最もストライクゾーンだ。「カリオストロの城」に見られる緑ジャケットももちろん好きなのだが。
ワルサーP38、この手の中に抱かれたものは、すべて消えゆく、定めなのさ、ルパン三世。
この1stシリーズのエンディング曲、これだっ!!
歌はチャーリー・コーセイ。
夕日をバックに不二子が駆るバイクと、どこか中性的な歌声が強烈な印象で記憶に残る。
そしてもう一曲、やはりピートマック・ジュニアが歌うオープニングも欠かせない。
このデザイン、今となってはアンティークともいえなくもないが、やはりそこには「男の美学」が宿っている。
マルゼン社はドイツ、ワルサー社との正式な業務提携により正確なディティールと構造、刻印をガスブローバックガンによってモデルアップした。
パッケージにはさまざまな刻印バリエーションのP38が記載されている。
9mmルガーのシングルカラムなので、グリップは握りやすい。
スラリと伸びたバレルがスレンダーでカッコいい。
フロントサイトは金属製の別パーツとなっている。こいつで瞳の奥に獲物を映しだす。
ホールドオープン。スライド上面がざっくりと開いた構造とプロップアップ式ショートリコイルは、後のベレッタM92にも影響を与えた。スライド後退時に現れるシルバーの部品がロッキングラグ。実銃ではこれがスライドに設けられた溝とかみ合うことでショートリコイルを実現している。
スライド右側面にはプルーフマーク(部品検定印)が入れられている。
鷲のマークとその下の"359"は1941年製造当時のワルサー社部品製造工場に与えられたコードで、これはワルサー社完全純正品のP38であることを意味する。
このプルーフマークは、フレーム、スライドストップ、バレル基部、ハンマーなど、いたるところに入れられており、マルゼンの再現性へのこだわりが感じられる。
このメカニカルな造形美、堪らない。
例えるなら空を駆ける一筋の流れ星、といった感じw。
スライド左側面に設けられたセフティレバーをハンマーコック時にオンにすると、ハンマーが安全位置に戻るデコッキング機能を備える。リアサイト後ろのローディングインジケーターは別パーツなっているがダミー。リアサイトは金属製の固定式。
マルゼンのP38は可変ホップアップ機構を備える。スライドをオープンして、チャンバー上部の矢印の位置にあるイモネジを付属の六角レンチで押し込んでいくとホップが強くかかっていく。
イモネジ頭がツライチの状態から6回転させた位置までで調節可能。
ホップはちょっと弱めで、エクセルの0.2gバイオBB弾だと5回転半くらいでホップ適正となった。
こげ茶色のプラ製グリップが装着される。
9mmパラベラム弾のシングルスタックマガジンなので、握りごごちは抜群に良い。手の小さい人でも安心できるだろう。
ただ、強く握りこむと、わずかにグリップパネルがギシギシいう感じが気になった。
軍用銃らしく、グリップ右側面にはランヤードリングを備える。
マガジンキャッチはグリップ底部にあり、最新オートに慣れているとマガジン交換にちょっと戸惑う。
スライドを分解するには、まずマガジンを抜き、ハンマーを落とした状態で、バレルを押してスライドを写真の位置まで後退させ、2のバレルリテーナーラッチを前方へ半回転させ、スライドを前方に引き抜く。
分解したフレーム側。リコイルスプリングも実銃同様に再現されている。
通常分解。ロッキングラグも実銃同様に再現。
グリップを分解してみる。
グリップ内側には金属の錘が入っている。
実銃用のグリップで装着可能なものもあるらしいが、錘がなくなる分軽くなってしまう。
マガジンは亜鉛ダイキャスト製で6mmBB弾を12発装填できる。
シングルカラムで装填するので装弾数が12発とちょっと少ないのが心もとないが、サイズ的にも冷えに弱いので連射は厳しく、この装弾数は妥当なところ。
本体にマガジンを装填する際にバルブがマガジンキャッチに当たってプシュッとなってしまうことがあるので、意識してマガジンを挿入する必要がある。
実測重量は720gと、メーカー公称値ぴったり。
結構ズシリとした重量感を味わえる。
マガジン単体では139g。
さて、実射性能だが、リコイルはバシッと重く、なかなかの撃ち応え。作動性も良い。可変ホップアップはやや弱めだが、その分安定した素直な弾道だ。マガジンはちょっと冷えに弱く、室温26度の環境でも初弾は74m/s程度だが、1秒おきに撃っていても、みるみる初速が下がっていき、12発目を撃ち終える頃には67m/s程度となる。リコイルも比例して弱くなっていくのでこの辺は改良型のマガジンが発売されて欲しいところ。
そういった意味ではコレクション向きの銃といえる。
なんといってもドイツの銘銃ワルサーP38という貫禄と、ルパン三世の愛銃という親しみやすさ、これに勝るものはない。マルゼンならではのリアルな外観とメカニズムも魅力だ。ワルサーを語るならコレクションは必至。
「男には自分の世界がある」、そんな味わい深さを堪能できるはずだ。