2009年8月22~23日に開催された米空軍横田基地(東京都)の模様をレビュー。
毎年恒例の、夏の風物詩、横田基地友好祭。ここ数年はパラレスキューの武器展示など、注目すべきものも多い。
で、今年もスモールアームズメインで撮影か、と思っていたら、前日金曜日のYahoo!ニュースに衝撃的な記事が踊った。
「F-22ステルス戦闘機、日本の本土に初飛来」
どわーっ!! いつくるかと待ち望んでいた、あの自衛隊が欲しくても米国が売ってくれない最新鋭ステルス戦闘機F-22、通称「ラプター」が横田基地に飛来したということは、友好祭に展示されるということだ。
これはもう朝一で行くぞと意気込み、開門9:00に横地基地第5ゲート前にいくとすでに多くの来場者でごった返している。
セキュリティゲートを追加するのにも大行列。ああ、早く滑走路に行きたい!!
どこだ、どこだ? もしかしてガセネタ!? とか思いながら滑走路を一番奥まで進んでいくと、
いたっ!! F-22ラプター2機!!
まずは尾翼のテイルレターを確認。FF 1" FWとある。
これは、戦闘航空軍団傘下の第1戦闘航空団、バージニア州ラングレー空軍基地の所属機であることを示す。
沖縄に暫定配備中の機体だ。
70年代にF-4ファントム、80年代~90年代にF-14トムキャットやF-15イーグル、00年代にF-16やF-18ホーネットの飛来でワクワクした航空機ファンも多いだろう。そして、ついに2009年にF-22ラプターのお出まし!!
この一見して直線的な形状ながら、よくみると緩やかな曲線で構成された機体形状はレーダー反射を極限まで押さえ、かつ運動性能も犠牲にすることなく、強力なドッグファイト能力も有している。とはいえ、そのステルス性能から敵を早期に発見し、敵に気づかれる前にアウトレンジから攻撃できるので、格闘戦になることは稀だと言われている。
この斜めアングル。ノーズからキャノピーにかける滑らかで有機的な曲線がグッと来るなぁ。まさに猛禽類(=Raptor)のクチバシ、といえる形状がイメージぴったりだ。
機体にはレーダー波を吸収する素材が使用されている。キャノピーが金色なのはコクピット内のレーダー反射を抑えるために特殊なコーティングを施していることによる。
こちらは僚機。おなじくラングレー基地の所属。第94戦闘飛行隊、ロット4 Block10。
F-22のパイロット達はオリジナルグッズの販売で手一杯。質問する暇もなかった。
グッズはパイロットも被っているキャップ、パッチが2種類、ピンズ、ネックストラップ、Tシャツ、写真など。
とりあえず、パッチ2種類をゲット。キャップは早々に売り切れた。
F-22のディティール。
F-22はステルス性を高めるため胴体内のウエポンベイにミサイルなどの兵器類を搭載する。
短距離ミサイル2発、中距離ミサイル6発を搭載可能。アウトレンジでの攻撃を主眼に置いた兵器構成だ。
F-22は1機、1億3,750万ドル(米軍調達価格)、つまり日本円にして約130億円。F-15イーグルの4倍以上の価格。
プラット・アンド・ホイットニー社製のF119-PW-100エンジン2機を搭載し、アフターバーナーを使用せずにマッハ1.6程度の超音速巡航が可能。
F-22のエンジンノズル。
上下方向に20度まで推力軸を変更できるベクターノズルを採用。これにより、旋回能力の向上を実現している。
怒涛の航空機展示編!!、パート2へ続く
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