APS airsoft M4 Guardian Tactical&Combat

APS airsoft M4 Guardian Tactical&Combat

レビュー: 金子一也

APS社革新のニューモデル

2001年から香港でメーカーとしての活動を開始したAPS社。このAirsoft通信でも過去に同社の製品をレポートしているが、この2013年に入ってからメカボックスの仕様が大幅に変更され、電動ガンとしてのクォリティが格段に向上している。

今回レビューをお届けするM4 Guardianシリーズは、ハイブリッドギヤボックスと名付けられた新型メカボックスを搭載し、APS社のオリジナルデザインが盛り込まれた意欲的な新製品である。
前方上面がざっくりと切り取られた細身のハンドガードだが、M870ショットガンで有名なRemington Defense社が販売している、R5 RGPという銃のデザインを意識しているのは明らかなところだろう。
R5はレミントン社の独自開発によるガスピストン方式を採用したM4スタイルのライフルで、RGPという名称はレミントンガスピストンの略称である。
ハンドガードとレシーバーが一体になったモノリスィックアッパーと、フリーフローティングハンドガードの採用により高い命中精度を誇り、またミッドレングスガスピストンがあらゆる状況での確実な作動を実現している。
二十年余りに渡って改良が続けられて来たM4カービンの完成形とも言えるR5をモチーフに、APS社が培ってきた技術のすべてを注いで造られたM4Guardianシリーズ。気になるその内容を詳しくご紹介して行こう。


APS airsoft M4 Guardian Tactical&Combat 電動ガン スペック & 弾速データ ※()内はCombat
全長 740~830mm(690~775mm)
重量 2540g(3800g)
銃身長 300mm(インナーバレル長)
装弾数 6mmBB弾 300発
定価 27,490円(26,990円)
発売日 -
最高 86.48(91.21)m/s
平均 85.77(90.29)m/s
最低 84.43(88.49)m/s
ジュール 0.736J(0.815J)
※BATON Airsoft バイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、CHRONY M-1弾速計にて10発で測定。

豪華装備盛り沢山 2タイプのM4カスタム


フルメタルレシーバーに擬似ブローバック機構を搭載した電動ガンでありながら、低めに抑えられた価格が魅力的なAPS製品。
このM4 Guardianシリーズも3万円を大きく切るリーズナブルさだが、手にとってみると意外なほどの豪華な装備に驚かされる。

M4 Guardian Tactical
M4 Guardian Tactical

M4 Guardian Combat
M4 Guardian Combat

同社M4タイプの製品に共通するアルミダイキャストのレシーバーは実銃の造型を忠実に再現しており、つや消しブラックに塗装された表面はタフなイメージを演出。左側面にはAPS社のエンブレムが誇らしげに刻まれている。
また、エジェクションポートからのぞくボルトカバーは光沢のあるシルバーで、レシーバーとの表面仕上げのコントラストが美しい。
チャージングハンドルを引くとこのボルトカバーが開き、ホップアップ調整ダイヤルにアクセス出来るお馴染みの仕組みだ。
マガジンは両タイプともにショートタイプの300発の多弾マガジンを装備。全体の印象をさらにコンパクトに引き締めている。

アルミダイキャストのレシーバー
M4 Guardian Tactical

Stark Equipment社のSE-1を模したカスタムグリップ
M4 Guardian Combat

TacticalタイプのグリップはいわゆるA2タイプのオーソドックスな物だが、Combatの方にはアクセサリーメーカーであるStark Equipment社のSE-1を模したカスタムグリップが奢られている。トリガーガードの部分までが一体の樹脂成形となっているこのグリップは、マガジンチェンジ等、銃を片手で支える必要が生じた際の手首への負担を軽減するためのものだ。またグリップ後方に設けられたQDスゥイベルマウントはワンポイントスリングでの運用に最適で、全長の短いCombatタイプにはうってつけの装備と言えるだろう。

細身のハンドガードはCNC加工によるAPS社のオリジナル

細身のハンドガードはCNC加工によるAPS社のオリジナル製品で、エッジを丸めた8角形の断面形状を持つ独特なデザイン。トップレールの他に、全面に設けられたスリットの好きな位置に付属の20mmレールを取り付けることが出来る。
これは本場アメリカのM4カスタムのトレンドを素早く取り入れたもので、このシリーズにかける同社の意気込みの強さが感じられるところだ。
トップレールに取り付けられたフロントサイトは、ボタンを押すとバネの力で跳ね上がる樹脂製のフリップアップ式で、細めに作られたフロントサイトポストが精密射撃に対応した設計を伺わせてくれる。
これはRhinoサイトと呼ばれる同社オリジナルデザインの製品で、その形状から犀(ライノー)をイメージしたネーミングなのだろう。
また、TacticalタイプにはマグプルAFGに似たダイナミックハンドストップと呼ばれるグリップが付属しており、ハンドガード先端を上から握ってコントロールする3ガンマッチ風の撃ち方が楽しめる。

細身のフラッシュハイダーは両側面に小さい穴が複数開けられたオリジナルのもので、Tacticalの名に相応しい雰囲気が楽しいデザイン。14mm逆ネジ仕様で着脱も可能だ。

Combatタイプのフロントまわり

Combatタイプのフロントまわりは、より短いハンドガードと、ガスブロックと一体となった、いわゆるSPRタイプのフリップアップ式フロントサイトを装備。これはハンドガードが短い上に、前方上面が切り欠かれているが故の、サイトレディアスを確保するための措置であろう。
もっとも、コンパクトさを活かした取りまわしの良さが身上のCombatタイプだけに、ドットサイトを載せた近距離戦闘では、あくまでバックアップサイトといった位置付けとなるはずだ。
ちなみにリアサイトの方は、Tactical、Combat共に上述のRhinoサイトが採用されている。

バレル先端に装着されたサイレンサー風の筒に消音機能は無く、インナーバレルを保護するバレルカバーの役割を果たしている。
こちらも14mmの逆ネジで取り外しが可能だが、上述の通りインナーバレルがむき出しとなってしまうため、何らかの工夫が必要だろう。

尚、TacticalとCombat両者のハンドガードは長さが異なるだけの共通デザインで、両側面に設けられた円形の穴は、付属するQDスリングスゥイベルを取り付けるためのマウントとなっている。
主にアンダーレールとして使用するための付属の20mmレールにも同様の穴が設けられており、運用方法に合わせて自由にスリングの取り付け位置が選べるのは実にうれしいポイントだ。

M4 Guardianシリーズは後方配線仕様

M4 Guardianシリーズは後方配線仕様で、6ポジションのストックパイプ(バッファーチューブ)から配線を伸ばし、標準装備のLMTタイプクレーンストック両サイドのスペースにバッテリーが収納出来る。
M4タイプのカスタムに多く採用されているクレーンストックだが、バッテリーの収納力に余裕があり、またチークピース部分の形状から頬付けが無理なく出来る形状のため、電動ガンには最適なバットストックのひとつと言えるだろう。
Gunsmithバトンではリポバッテリーの使用を推奨しており、自社製品ではBATON airsoft製電動ガン用リポバッテリー7.4v1200mAhセパレートタイプが適合。30Cという高い放電レートで、キレの良いブローバック動作と鋭いトリガーレスポンスが楽しめる。

贅沢仕様の新規設計メカボックス

従来のAPS製電動ガンは、いわゆるVer.2、Ver.3メカボをベースとしながら、独自規格のパーツを使用していたため、内部カスタムを自分で行うユーザーにとってはパーツの入手性が悩みの種となっていた。
しかし2012年末頃からはハイブリッドギヤボックスと呼ばれる新規設計のメカボックスが登場。こちらはほぼすべてのパーツが一般的なカスタムパーツと完全互換となり、信頼性と耐久性の向上と共に、様々な内部チューンの可能性が広がっている。
もっとも、新規設計となったメカボックスの中身は、7mmメタル軸受けに加え、ベアリング付きのピストンヘッドとスプリングガイドを標準装備。しかも、メカボックスを開かずにスプリングを交換出来る機能までをも搭載という豪華さで、ちょっとしたショップカスタムを凌ぐ内容だ。
また、チェンバーの設計も一新され、ホップシステムが微調整可能なダイヤル方式を採用。弾道の安定感と命中精度が格段にアップしている。

新設計のチェンバーから伸びるインナーバレルは、内径6.05mmのステンレススチール製。Tacticalは265mm、Combatは200mmと、それぞれの長さの金属製ワンピースアウターバレルにガッチリと包まれ、先端部のガタが見事に押さえられている。

高次元でバランスした剛性感と命中精度

このM4 Guardianシリーズを手にとってまず驚かされるのは、スリムな八角断面のオリジナルハンドガードの握りやすさだろう。M4 SOPMOD等に代表される、4面にレールが設けられたハンドガー ドとは全く違った手の平にやさしい感触は、射撃時のストレスを和らげ、命中精度にも貢献するに違いない。

その握りやすいハンドガードをガシッと掴んで銃をしっかりホールドすれば、アッパーレシーバーとの結合部の強度にも何の不安も無く、実銃を感じさせてくれる剛性の高さが存分に味わえることだろう。

かっちりとしたクリック感のあるセレクターレバーを操作してのセミ、フルオートの確実な動作と同時に、甲高い金属音とかなりのショックを伴った擬似ブローバックは、実に楽しい射撃感を与えてくれる。

実射性能についても、新設計のホップチェンバーの効果に加え、構造の頑強さが命中精度に貢献しているのであろう。Tactical、Combat共に35メートルの距離をフラットに飛ばす弾道の素直さを見せるが、これがGunsmithバトンによる調整&チューニングによって素性の良さが最大限に引き出された結果であることは言うまでも無い。

前述の精密射撃に適したフロントサイトと、シチュエーションによって大小のサイズが選べるピープ(覗き穴)タイプのリアサイトとの組み合わせは確実なサイティングを可能とし、確実な命中弾を標的に送り込める。
取り回しやすさを活かしたCQBから中、遠距離戦まで幅広くカバー出来る、マルチパーパスなスタイルのM4カスタムだ。

Gunsmithバトンのデモカスタム、M4 Guardian Combat X

そしてこちらは、その性能と拡張性の高さを最大限に活かしてセットアップしたGunsmithバトンのデモカスタム、M4 Guardian Combat Xである。
3~9倍のズームスコープとC-MOREサイトでスナイピングとCQBとを同時にこなし、タクティカルライトの装備で暗所戦闘にも対応するという全局面対応型のカスタムガンだが、こんな重装備が楽しめるのもM4 Guardianシリーズの魅力のひとつと言えるだろう。

手にとって構えてみれば、このレビューに嘘が無いことははっきりとおわかりいただけるはずだ。Gunsmithバトン アキバ店では、Tactical、Combatの両タイプを展示販売中なので、 是非実物の感触をお確かめいただきたい。



2013/04/17
本レビューはGunsmithバトンによるレビュー広告です

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