タナカ / サンケン コラボ SAA バードヘッドグリップ
コルト シングル・アクション・アーミー(略してSAA)はアメリカの西部開拓時代に使用されていたリボルバー。1873年に米陸軍に採用されている。口径は.45コルト弾を使用し、回転式弾倉に6発を装填する。タナカ / サンケン コラボ SAA バードヘッドグリップ スペック & 弾速データ | |||||||||||||||||||||
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今回は2014年4月中旬に発売となるタナカワークスとトイガン流通のサンケンによるコラボモデルのSAAガスガンを一足早くお借りすることができた。サンプル品ということなので初速などは参考程度と考えてほしい。
タナカお得意のペガサスシステムを内蔵し、バードヘッドグリップと呼ばれる鳥の頭のような形状のグリップが特徴。
バードヘッドグリップはコルト初のダブルアクションM1877に採用された形状のグリップ。
.38ロングコルト弾仕様の通称ライトニングは有名な無法者のビリー・ザ・キッドも愛用していたとか。
ちなみにシングルアクションというのは射撃の際にハンマーを一度起こしてからトリガーを引く方式。ダブルアクションとはトリガーを引くと連動してハンマーが起きて撃発できる方式。コルトの創業者、サミュエル・コルトはダブルアクション嫌いだったようだが、経営的にダブルアクションの銃を発売せざるを得ない状況になり製造することになったのだとか。
今回レビューするSAAは1stベースの3インチモデルと、2ndベースの4.75インチモデルがそれぞれシルバーとブラックの4種類でリリースされる。
この1stと2ndというのは製造された時期を示し、1873年から1940年の第二次世界大戦による製造中止までに生産されたモデルをファーストジェネレーション、戦後1956年から再生産されたモデルがセカンドジェネレーションと呼ばれている。
ピカピカのメッキ仕上げのシルバーモデル。バードヘッドグリップが特徴的だ。このグリップは早撃ちの際にグリップの位置が決まりやすいというメリットがあるそうだ。
ブラックモデル。シルバーに比べて精悍で引き締まった印象。
ブラック、シルバー共にシリンダーに凹みのないノンフルーテッドシリンダーを採用する。
親指の当たる部分に突起のあるバードヘッドグリップ。英語だとBirdsHeadなのでバーズヘッドグリップと読むのだろう。
確かに鳥の頭に見えなくもない。
別売オプションのチェッカリングのないスムースタイプの木製ワンピースグリップを装着してみた。
装着にあたっては、まずグリップ底部1本とグリップ上部2本の計3本のネジを取り外すと、バックストラップごと取り外すことができ、グリップを交換可能だ。
4.75インチのシルバーモデル。タナカの従来型2ndモデルがベースとなっている。
.45口径モデルはピースメーカーの愛称でも知られる。とくに民間用4.75インチモデルはシビリアン、砲兵向け約5.5インチモデルをアーティラリー、騎兵向け約7.5インチモデルをキャバルリーとも呼ばれる。
3インチのブラックモデル。リアサイトはVノッチ。ベースは1stモデルで、これはハドソンのモデルガンの金型を使っているとのこと。
4.75インチモデルには丸いフルムーンタイプのエジェクターロッドがバレル下に装備される。
4.75インチモデルはハンマーをハーフコックしてシリンダー前にあるロックボタンを押しながらシリンダー固定ピンを前方へ引っ張れば、シリンダーを右側面へ取り外すことができる。ガスやBB弾のチャージももちろんだが、シューティングマッチなどでクイックに予備の弾倉へ交換したいときには便利な機能だ。
シリンダーを元に戻す際には方向があり、固定ピンが差し込まれる穴の切欠きが右側面に位置するようにシリンダーをセットする。
ペガサスシステムなのでシリンダーがガスタンクを兼ねた金属製でシングルアクションでハンマーをコックした際もカチッとシリンダーが回るのが良い。
シリンダー前面から6mmBB弾を各穴に込める。つまり装弾数は実銃同様に6発だ。
3インチモデルはシリンダーを取り外すことはできない。まずハンマーをハーフコックするとシリンダーがフリーになりカチカチと回転させることができるようになる。そしてゲートと呼ばれるシリンダー右側面の蓋を開けてガスの注入口を合わせ、パッケージ付属のロングノズルでガスを注入する。現代リボルバーと違ってスイングアウトしないのでちょっとガスは入れにくい。
バックストラップ、グリップの分解。
バックストラップとグリップが引っかかる場合は、内側に飛び出たもう一本のネジを外すとスムーズに交換できる。
実測重量はシルバー4.75インチが722g、ブラックが712g、シルバー3インチが614g、ブラックが608g。
実射性能はペガサスシステムなのでリボルバーとしてはなかなか良い。固定ホップアップも搭載しているので弾道も伸びる。ただ装弾数が6発なので、どちらかというとコレクション用途向き。シューティングマッチなどの早撃ちをする人は腰に2丁吊っていたりするがそれでもストリング間の弾込めは必須。
シリンダーやトリガーガード、バックストラップは金属製なので重量感があり、各部仕上げも綺麗。こうなると革製のベルトとホルスターが欲しくなる。西部劇のガンマンになった気分に浸れるだろう。
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