タナカワークス ガスガン S&W M66スペック
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タナカワークス ガスガン S&W M66 弾速データ
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タナカ M66 コンバットマグナム 2.5インチ ステンレスヘビーウェイトを楽天で買う
実銃の話だが、.38口径リボルバーのKフレームに.357マグナム弾、つまり強装弾を使用できるようにしたのがM19。ステンレスモデルは見た目も美しいし、手入れも楽だという。ちなみにもM19、M66は同口径なので.38スペシャル弾もロードして撃てる。
.357マグナムはケースがちょっと長い。
パッケージ。2004年5月に発売になったABSメッキバージョンと同じ箱にステンレスヘビーウェイトのシールを貼っただけ。そのため、以前に付いていたアンクル・マイクス社製のラバーグリップが映っているが、実際には付属していない。
また、ABSメッキバージョンの写真であるため、本体の質感も大きく異なる。
結構重要な部分だけに、メーカーの姿勢としてこういうのは良くない。
パッケージ同梱物は本体、安全キャップ、BBローダー、HOP調節用六角レンチ、ガス注入用のガスチャージアダプター、BB弾少々、取扱説明書。
↑ガスチャージアダプター
2.5インチなどの短いバレルを獅子鼻を語源にスナブノーズという。
スナブノーズは携帯性がよく、Kフレームの小ぶりなフレームにしっくりくる。また、ヒップホルスターへの抜き差しも楽だ。
M66、ステンレスシルバーのリボルバーと言えばスナブ・ノーズと自分の中で25年以上も前から決まっていた。時代はモデルガン全盛期。コクサイのモデルガンにヨダレを垂らしていた頃だ。
コンバットマグナムというと、ルパン三世の相棒、次元大介がM19の4インチモデルを使用していることでも有名だ。ステンレスモデルのM66はその華やかなイメージからハリウッド映画にも多く登場する。また、現実ではオフィサーのヒップホルスターにもよくぶら下がっていた。
オートマチック主流の現在では、すでにS&WはM66を製造しておらず、公式サイトにもラインアップされていない。
革製ホルスターはイーストAのKフレーム2~3"用ヒップ(No.231K)をチョイス。定価5,250円(税込)。厚手の革を使用していて本革独特の香りも良い。ベッドサイドにそっと置いておきたくなる。
HKSのスピードローダー(MODEL:10-A)も購入。エチゴヤ東京で1,596円(税込)。
イヤーマフは3Mの1435を楽天で購入。
タナカは以前にM66のABSメッキモデルを発売していたが、その後今回レビューするヘビーウェイトモデルを発売。
メッキに比べ、つるっとした質感ではく、最近実銃でもよく見かけるマットステンレスフィニッシュといった雰囲気の仕上げとなっている。
表面は塗装でさらりとした感じだ。したがってべたべた触っても指紋が付くこともなく、神経質にならなくて良い。
サイドプレートは金属製で指を添えるとひやりとした金属特有の感触を味わえる。
シリンダーも金属で、テーブルに置いたときにゴトリと重厚感ある音がする。
手に取った感触はヘビーウェイト材を使用していることもあり、コンパクトなスタイルに反してズシリと重く、決してチープな雰囲気はない。
全体的に金属パーツとプラフレームとの質感の差も無く、うまく塗装されているが、スイングアウトした内側には塗装の吹きもらしなどがあったり、ヨークやシリンダーなどの金属下地処理が粗く、塗装浮きが見られたりと細かいところで配慮が足りない部分もある。
今回数店舗でいくつかの製品を確認し、一番よさそうなものを購入した。仕上げの個体差が激しいので購入時は店頭でよく確認しよう。
普段あまり神経質にはならないが、ほとんどモデルガンとして眺めることがメインとなる銃なので、この辺はメーカーとしての検品出荷体制を強化してもらいたいところだ。
実射性能はホップ適正、室温22度、0.2gBB弾で50m/s前後。
撃った感触は「ペコッ」という軽い音でブローバックするわけではないので反動もまったくなし。夏場になれば60m/s台は出るかも。
ホップ調整後の弾道はフワーッと軽く飛んでゆき、撃つたびに弾道が変わりとても不安定。
まあ、2.5インチバレルだしもともと実射性能はあまり期待していないけどね。サバゲに使うような銃ではなく、自分の部屋でニヤニヤしながら眺めて5m先のターゲットに撃つ感じ。
ハンマーにファイアリングピンとなるノーズがあるのがS&Wリボルバーの特徴。タナカもきっちり再現している。ハンマーが落ちるとノーズがハンマー内に引っ込むようになっている。
ノーズ下にはバルブ・ノッカーを叩くためのインサートがある。
タナカのリボルバーはペガサスシステムという独自の機構を採用している。
ガスをシリンダーに充填するので、ガスチャージするには、まず左側面のサムピースを押してシリンダーをスイングアウトさせる。シリンダー手前面は写真のようにダミーカートリッジの1発がGASと刻印されているので、この部分をチャージ・バルブの位置に合わせ、付属の長いガスチャージアダプターを使って注入する。
またシリンダーの中心部分はバルブとなっており、ハンマーが落ちるとノッカーがこの部分を叩きガスを放出する。
6mmBB弾はシリンダー前方から装填する。まず付属のBBローダーを使用して赤い矢印の部分に6発を押し込みながら装填し、その後、各シリンダーの穴に1発づつ、計11発を装填できる。
緑の矢印はガスが放出されるノズルだ。
バルブノッカー部分。実銃と違ってハンマーのファイアリングピン用にフレームが貫通しているわけではない。
シングルアクション、ダブルアクション両方共に、ハンマー、トリガーの作動は非常に滑らかでとても気持ちが良い。
シリンダーの回転もスムーズで金属製なのでシリンダーストップにカチリとハマる感触も良い。
可変ホップアップ機構が装備される。写真の赤矢印の位置に六角ネジがあり、付属のレンチで時計方向に回すとホップが強くなる。
ただし、吐出圧が安定しないガスリボルバーでは調整は非常に難しい。厳密なホップ調整はまず無理なので、もう、こんな感じ? くらいであきらめるしかない。
リアサイトはS&Wリボルバーの定番で、凹形のプレートにホワイトライン。ウィンデージ、エレベーション共に上下左右アジャスト可能。
フロントサイトにはレッドのマーカーがインサートされており捉えやすい。
トリガーはグループのないスムースタイプ。
このトリガーを引いたときの滑らかさは特筆に価する。
ペガサスシステムはガスをシリンダー内にチャージするため、グリップを取り外すと、実銃同様のシンプルなハンマースプリングのみの構造となっている。
したがって、各種実物用のグリップが取り付け可能だ。
グリップフレームはラウンドバットといって、角を丸めた形状。この反対に角が四角く末広がりのものをスクエアバットと言う。
↓Nフレームのスクエアバット
パックマイヤー(Pachmayr)社のラバーグリップを装着してみた。上野のマルゴーで3,900円(税込み)。.357のダミーカートリッジもマルゴーで購入した。このマルゴー、アメ横ガード下に昔からある、ウエスタン、モデルガン好きにはたまらないお店。
このラバーグリップ制式名称は、
Gripper Combat style fits all Smith & Wesson 'K' or 'L' revolvers with round butt(RB) frames
という長いもの。
グリッパーという商標の滑りにくい素材を使用している。握った感触もちょっとべたつくくらいにグリップする。実弾を撃つならこれくらいが良いはずだ。ただ、私の手にはもう少しネック部が細身のほうが良かった。
このグリップは左右に分割されておらず背面でつながっているU字タイプ。したがって、取り付けの際にはラバーグリップを貝のようにちょっと開いて、銃後方から被せるように装着する。特に削ったりすることもなく、すんなり取り付けられた。
迫力あるフォルムでM66の精悍さがいっそう際立つ。
ノーマルグリップでの重量は620g。
グリップを取り外すと、561g。
パックマイヤーのラバーグリップをつけると719gとなる。このパックマイヤーのグリップは結構重いので、実銃の880gに匹敵するほどの重量感になる。
NフレームのM29 .44マグナムとの大きさの比較。シリンダーの長さもフレームの大きさも二回りほど小さい。この中間にKのグリップサイズにNのシリンダーを組み合わせたLフレームがある。ちなみにかつてはMフレームというのもあったようだ。
ちなみにこのM29、同じペガサスシステム搭載のタナカの商品だが、ある日突然撃てなくなった。ガスはチャージされているが、バルブの不具合らしくハンマーが落ちてもガスが放出されない。ネット上で同様の不具合を見かけたので、結構ありうる現象かもしれない。
総評として、マットなシルバーの質感、ヘビーウェイトの重量感。シリンダー、サイドプレートの金属の冷ややかさ、作動のしっかり感など、眺めるトイガンとしてはかなり所有感が高い。ただし、実射性能はイマイチなのでリボルバーの味わいを理解できるインドア派向き。M66 2.5インチは好きな人にはたまらないモデルで、一丁は所有していたい銃だ。
むしろ気になるのはタナカの企業姿勢。こういうモデルガン風情の銃だから仕上げの検品体制はしっかりしてもらいたい。また、取説には故障時は必ず購入店に持ち込めとあるが、通販やネットで購入したユーザーなどを考えて、メーカーでも直接修理・サポートを受けて欲しいところ。
さらに、タナカは多数のトイガン商品を発売しているにも関わらず、ユーザーはラインナップを知る術がほとんどない。オフィシャルホームページはあるものの、リボルバーのラインナップはリンクしてない。いまどきメーカーサイトで自社商品紹介しないなんてちょっとありえないよね。タナカワークスに求めるものは検品体制、サポート体制、販促活動だが、それほど余裕のある会社ではないのだろう。