WA ガスガン ベレッタ M84FS チーター 【エアガン レビュー】
実銃のベレッタM84FSは9mm×17拳銃弾を使用する中型オートマチックピストルだ。チーターの愛称を持つ。この9mm×17弾は9mmショート、.380ACP、9mmクルツ弾などと様々な呼ばれかたをする。NATO制式の9mm×19パラベラム弾より2mmほどカートリッジ長が短い。
イタリアのベレッタ社は米軍も採用するM92Fなどを製造する老舗の銃器メーカーで、M92Fの陰に隠れて意外と目立たないM84FSではあるが、実は私が好きなオートのひとつでもある。
WA ベレッタ M84FS スペック
全長 |
172mm |
重量 |
605g |
装弾数 |
6mmBB弾
20発+1 |
定価 |
19,000円(税込) |
発売日 |
2000年12月
2007年5月に再生産 |
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WA ベレッタ M84FS 弾速データ
最高 |
63.61m/s |
平均 |
62.13m/s |
最低 |
60.50m/s |
ジュール |
0.386J |
※エクセル バイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、10発での測定、気温26.1度、湿度57.0%
パーツリスト
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いまから20年以上前だろうか、マルシンのフィクスドスライドガスガンを買って楽しんでいた。このスライドが動けばいいのになぁ、などと思ってもいた。
そこで今回、ウエスタンアームズのガスブローバックガンを購入。手に取ってみるとグリップはしっくりと手の中で吸い付くように納まり、全長はコンパクト。現行型ではスライド、フレーム共にHW素材によるズシリとした重みを感じる。
WAのガンオイルは独特の香り。
パッケージから取り出して作動を楽しんでいるとこの匂いが手に染み付く。この匂いが好きだって言うユーザーもいるんじゃないかな。
ただし、セフティやスライドストップ、ハンマーなどの亜鉛ダイキャストパーツの色がやや緑がかっているのが気になる。もう少し黒く艶消し処理されているほうが好み。
フレーム右側面にはびっしりとライセンスの刻印が打たれている。ここまで書かなくてもネ。
チャンバー上部には
CAL.9 Short
380 Auto
と刻印されている。
ホールドオープン。実銃はストレートブローバック方式なのでショートリコイルはしない。したがってWAのガスガンも同様にアウターバレルは固定されている。スライド分解用のテイクダウンラッチはトリガーバーに被さるように右側面にある。リコイルはマグナブローバック特有のものでビシッ、ビシッと作動音は地味だが、しっかりとマグナ特有の重い反動が味わえる。
ベレッタ独特のラウンドカットされたマズルの処理が美しい。
M92F同様にスライド上部が大きくカットされバレルが見えるデザイン。
アウターバレルのチャンバー部分にわずかに段差があるのがわかる。
滑らかなラインを描くトリガーガードから緩やかに先へ細くなるダストカバーの曲線美がいかにもイタリアンデザイン。
ハンマーがコックされた状態で、グリップ上部のセフティレバーを上げると写真のハーフコックポジションまでハンマーがデコックされる。セフティレバーは左右両方から操作できるアンビタイプで、セフティオンでトリガーがフリーになり、スライドがロックされる構造もしっかりと再現している。
フロントサイトにはホワイトドット。
リアサイトは亜鉛ダイキャスト製で半円形のホワイトが入る。
ハンマーを起こすと奥のほうにファイアリングピンのモールドが見える。
ベレッタマークの入ったグリップは実銃同様にプラ製。ダブルカラムマガジンなので.380ACPを使用する中型オートにしてはちょっと太めだが、よく手になじむ。
トリガーガード周囲のパーティングラインも綺麗に消されていて質感も高い。
テイクダウンラッチを90度開店させ、スライドを前方へ引き抜く。
チャンバー下にホップアップ調節用のイモネジがある。調節には六角レンチが必要でやや面倒だ。撃っていると再び緩んでくることもあるそうなので注意が必要とマニュアルにもある。
弾道はやや不安定さはあるものの、ホップはしっかりとかかり飛んでいく。この手のコンパクトオートであれば及第点だ。
マガジンは6mmBB弾をダブルカラムで20発装填できる。マガジン本体は亜鉛ダイキャスト製。
背面のバルブ下にはマグナブローバック特有のバルブロックがある。ガスが空になったときはこのバルブロックがバルブに被さっている状態なので、ガスを注入する際はこれを押し下げてからおこなう。
実測重量は618g。
ヘビーウエイト樹脂だけあってなかなかの重量感だ。
ベレッタM84の美しい曲線デザインは女性的なイメージもある。セルフディフェンスガンにM84FS?
総評として、コンパクトで作動性もよく、重量感、質感も良い。固定バレルなので比較的命中精度もよく、ホップアップ性能もまあ納得できるレベル。なにより撃ち味という点においてはコンパクトピストルながらマグナブローバックならではの、重くてキレのある撃ち心地を存分に味わえる。
ゲームに使用するというよりもコレクションする銃といったイメージが強いが、装弾数20発のキャパシティとダブルカラムマガジンによるガスの大容量+安定性もあるので、サイドアームで使ったらかなり渋い。
いずれにしてもベレッタの銘銃。この美しいデザイン、ファンならば1丁は所有したいモデルだ。
2008/09/22
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