HFC ガスガン HG-107
レポート:戸井源太郎
今回は台湾のトイガンメーカー、HFC製の超コンパクトな固定式ガスガン、HG-107を紹介しましょう。
本エアソフトはその形状から、コルト M1908 ベストポケットをモデルにしていると思われます。
コルト M1908はベルギーFN社のM1906をベースとしてCOLTが米国で販売したモデルです。ベストのポケットに入るくらい小さいので、愛称がベストポケット。
内部機構はストライカー方式のストレートブローバック方式となっています。実銃は残念ながら現在廃番になっているようですが、あれば現在でも人気が出そうな気がしますよね。
以前、グアムで実射したときの動画です。
さてさて、実銃の話はこれくらいにして、HFCのHG-107を見ていきましょう。
ボディはプラ製で、いわゆるモナカ式の固定スライド式ガスガンです。まあ、ぶっちゃけ、作りはお世辞にも素晴らしいとはいえず、完全に子供の“おもちゃ”といったところです。しかしパワーは0.205Jあり、これでも18歳以上対象のエアソフトになります。
カラーはこのシルバーの他にブラックがあります。
スペック
全長 | 110mm |
重量 | 164g |
銃身長 | -mm(インナーバレル長) |
装弾数 | 7発 |
価格 | 3,000円(税込) |
発売日 | - |
動力源 | リキッドチャージ式ガス |
初速 | 最高:48.45m/s 平均:45.28m/s 最低:42.54m/s ジュール:0.205J |
ほぼ実物大のCOLT.25AUTOの写真がプリントされたパッケージで、サイズは165 x 113 x40mmと文庫本くらいの大きさです。
簡単な取説と弾速証明書が同梱されています。初速は70m/s前後とありますが、実測したところ0.2g弾では45m/s前後でした。
スライドには刻印等は一切ありません。モナカの合わせ面は荒いですが、スライド面はヒケなどもなく美しく仕上がってます。
スライド右面も刻印等はありません。よくみるとエキストラクターは別パーツのようです。フレーム部には「MADE IN TAIWAN」の刻印が刻まれています。
アウターバレル先端部は一つのパーツとなっており、フロントサイトも一体型になっています。インナーバレルはトリガーを引くたびに後退します。
トリガーは金属製です。バレル後座式の固定スライドガスガンなので、トリガーストロークも長く、軽くはありません。
グリップは成人男性では中指までしか掛からないほど短いです。グリップパネルにはチェッカリングが入りますが、「COLT」の表記部分は空欄になっています。またCOLTの「跳ね馬」ではなく、スパイダーの刻印となっています。
トリガー以外の唯一可動パーツがセフティです。セフティはしっかりかかります。
また実銃ではグリップセフティを装備していますが、このモデルはモールドだけのダミーとなっています。
スライド上面の溝がサイトとなっていて後部の細い溝部分にフロントサイトを合わせて狙います。
実銃でマガジンキャッチとなっている部分がガスの注入口です。
マガジンキャッチはなく、マガジンバンパーに指を引っ掛けて引っ張り出すだけです。
マガジンはプラ製で装弾数は7発です。重量はたったの6gです。フォロワーを押し下げるとロックがかかります。銃に装填するとロックがリリースされます。リップがないので、マガジン装填後、残弾がある状態で抜くとBB弾が飛び散ります。
実射テスト
今回は簡単な実射インプレションのみ行います。東京マルイのベアリングバイオBB0.2g弾で撃ってみたところ、弾道はドロップ気味で、上目を狙って飛距離は10m強でした。固定ホップアップ搭載とのことですが、10mでは上目を狙わないと当たりません。しかし精度は悪くないです。山なり弾道を計算して撃てば、18cmプレートにヒットできる精度があります。価格を考慮すると、思ったよりいいと思います。十分楽しめます。
試しに0.12gBB弾で撃ってみたところ、飛距離は20m弱と、少し伸びました。弾道も0.2gBB弾同様素直です。初速は、なぜか約45m/sと0.2gBB弾とほぼ同じでした。ただ、弾道的には0.12gBB弾の方が相性がよさそうです。
今回レビューしたモデルはガス漏れなど問題やトラブルはありませんでした。
総評
ネット通販で3,000円程度、私はイベントで安価に購入しました。価格なりの作りで、決してよい出来とはいえませんが、この価格なら許せます。3〜5mの近距離なら0.2gBB弾でも精度は悪くないというより、想像以上によく、正直、期待してなかったということもあり、逆の意味で驚きでした。
協力:ビレッジ2
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