クラウンモデル エアガン ボディガード380
実銃のボディガード.380は米国S&W社が開発した小型のオートマチックピストル。
これを日本のトイガンメーカー、クラウンモデルが対象年齢10歳以上用のエアコッキングガンとして発売。エチゴヤ秋葉原の店頭でこのパッケージを見かけ、その安さもあり思わず購入してしまった。
それではクラウンのボディガード380をレビューしていこう。
と、その前に実銃の話を少々...。
S&Wのボディガードというと古くからのガンマニアであればリボルバーのM49/M649を想像するのではないだろうか?
コンパクトなJフレーム、M36チーフスペシャルの姉妹モデルでもあり、懐から素早く取り出す際にハンマーが引っかからないようフレームがハンマー側面を覆っているモデルだ。
余談だが、ハンマーが完全に内蔵されたインナーハンマーモデルはM40/M640 センチニアルと呼ばれる。写真のモデルは同形状の軽量なアルミフレームを採用したM642 エアウェイト。スカンジウムフレームとチタンシリンダーを採用したM340PDという更に軽量なモデルもある。
この「ボディガード」という愛称をS&Wは次世代のコンパクトオートに名づけた。口径は.380オートを採用し、装弾数は6+1発。ボディガードは2011年に発売され、その後2014年にM&Pのブランドを冠したモデルに更新された。レーザー内蔵モデルがあり、当初はINSIGHT社のレーザーが採用されたが、M&Pではクリムゾントレース社のものに変更された。
話がさらに逸れるが、この「ボディガード」という愛称の銃はS&Wのリボルバーにもまだ現行ラインアップとして残っている。これはM&P ボディガード38という2015最新モデル。訳が分からなくなるが、とにかくS&Wはセルフディフェンスガンのブランドとしてボディガードという名前を使用したいらしい。
クラウンモデル エアガン ボディガード380 スペック & 弾速データ | |||||||||||||||||||||
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とにかく、クラウンのボディガード380の話に戻る。
パッケージはコンパクトで、寸法は17.5×13.5×3.3cm。表には実物大の写真が印刷されている。パッケージ内容は本体、マガジン、保護キャップ、取説、ターゲットペーパー、黄色いBB弾少々。これは銃本体のみのパッケージだが、サイレンサーを装備するバリエーションもある。
初期のS&W ボディガード.380のスタイルを上手くモデルアップしている。インサイト社のレーザーサイトを装着したバリエーションをチョイスしているあたりがまた良い。もちろんレーザーは装備されておらず、ボタンも押せないが、これにレーザーを内蔵するカスタムをしてみたいところだ。
流石にチャンバーの段差は仕方ないところだが、エキストラクターのモールドなど雰囲気は出ている。
もちろんスライド、フレーム、トリガーなどすべてプラ製だが細かい梨地仕上げでプラのテカテカさは極力抑えている。
フロント、リアサイトはスライド一体成型。スクエアノッチで狙いにくくはない。
エアコッキング式なので1発ずつスライドを引いて発射する。コッキングはやや硬め。トリガーもプラなので粘る感触で、パインッという音と共に弾が発射される。
なお、インナーバレルもプラ製っぽいが、固定ホップアップを搭載している。
左側面のテイクダウンラッチがセフティレバーとなっている。セフティオンにするとトリガーがロックされる。マガジンキャッチもライブだが、スライドストップや本来のセフティレバーはダミーのモールド。
グリップは小さいが握りにくいほどでもない。
フィンガーチャンネルに指を掛けても小指は余る。でもその小ささが良い。
マガジンはプラ製で、前面のスリットに7発装填できる。
背面にはリザーブタンク用の蓋がある。
ちなみにマガジンバンパー横にはMADE IN KOREAの刻印があるので韓国製と思われる。
背面にある蓋を開けてBB弾を40発ほど入れることができる。マガジンフォロアーを押し下げてロックし、リザーブタンクからジャラジャラと前面スリットに流し込む。勢い8発くらい流し込めるが、7発以上装填するとフロアーが引っかかって上がらなくなることがあるので注意。
実測重量は100g。
オールプラ製なので軽いのだが、そんなことよりも存在感のほうが光るトイガンなのである。
マルイのM&P9との大きさ比較。ボディガード380は小さいながらも無骨な要素もあって、美しい銃だと思う。そして、小さくてもリアルサイズ。
さて、実射。今回はエクセルのバイオBB弾の0.12gを使用した。固定ホップアップは0.12gBB弾でちょうど良い感じ。パインッと撃つとBB弾にふんわりとホップが掛かって、20mほど先まで飛んでいく。
思っていたよりも命中精度は悪くなく、20m先のマンターゲットには何とか当てられる感じだ。
ただし、弾の威力がかなり弱くなっているので、サバゲーでヒットできるかどうかは別。気が付いてもらえそうにないほどに威力は弱い。ジュール換算で約0.077Jと、10歳以上対象の0.125Jよりもかなり低い数値となっている。
例えばインドアゲームなどで10m以下での撃ち合いならば楽しそうだ。
しかし、こういったセルフディフェンス・コンパクトって今ではなかなか貴重な存在。このクラスのコンパクトガンのトイガンは数えるほどしかラインアップされていない。そういう意味ではこのクラウンのボディガード380はフォルムもカッコいいし、最新の銃だし人気が出そうな気がする。クラウンにはぜひこれの18歳以上対象をラインアップに加えてほしいところ。
クラウンのポケットハンドガンシリーズは他にもグロック29CやP2000、デリンジャーなどがラインアップされている。本当にポケットに差し込んでドローとか、結構楽しめる。
エアコキオンリー戦や、10禁ガンオンリー戦などに使ってみたら面白そう。リザーブタンクにとはいえ、装弾数40発+7発はなかなかのハイキャパシティ。
そしてなんといっても実売で1,400円程度と超お買い得なのも嬉しい。BB弾一袋より安いんじゃない?
安くて、ちっちゃくて、遊べる、こういったトイガンがもっと増えてくれるといいなぁ。
撮影協力:ビレッジ2
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