EVOLUTION AIRSOFT 電動ガン GHOST XS EMR AX CARBONTEC ETU
レポート:戸井 源太郎
日本初上陸のイタリアメーカー、EVOLUTION AIRSOFTの電動ガンを今回は紹介します。その中からETU搭載のハイエンドモデルであるGHOSTシリーズの最新、最短モデルのXS EMR AX CARBONTEC ETUをレビューしていきます。
今回、イタリアのメーカーより日本仕様版を直送頂きました。EVOLUTION AIRSOFTなる電動ガンについては事前情報がほとんどなく、全くの未知数です。ETU搭載とのことで、その実力はいかなるものか、非常に興味があるところです。
GHOSTシリーズ最小モデルで、上下レシーバーはカーボンテックと呼ばれる強度樹脂を採用し、堅牢さと軽さを両立しています。ハンドガードはアルミ製で、M-LOK仕様のEVOLUTION MODULAR RAILを装着しています。その他バレルやストックチューブなど強度が必要なパーツもメタル製を採用しています。メカには最近の必須アイテムであるETU搭載している実戦向きの電動ガンです。このGHOSTシリーズにはバレル長などで各種バリエーションが揃っています。
パッケージはロゴのみでシンプルです。中には取説と海外向け用の樹脂製のオレンジハイダーとリアルなメタル製ハイダーが同梱されています。またM-LOKのフォアグリップが付属しています。取説はサンプル品なので英語の簡単な注意事項のみで、詳細な解説や図解などはありません。
カーボンテックテクノポリマーボディはメカニックなモールドが施されており、各所には「EVOLUTION AIRSOFT」の六角形のロゴが刻印されています。
トリガーはストレートタイプを採用、トリガープルも約260gと非常に軽く、ETUも搭載しているので、セミの速射にも対応できます。
セレクターの表記はピクトグラムでセレクターは左面のみとなっています。
グリップはBCMタイプでコンパクトに構えられます。
ツールレスワンタッチモーターグリップという独自の機構が組み込まれています。グリップの両端を摘んで、蓋を開け、スペーサーを取り出せば、モーターが出てきます。配線を外せば、簡単にモーターを取り出せます。
可変ホップアップはエジェクションポート内でドラム式です。ボルトカバーにストップ機能はないオーソドックスな仕様です。
チャージングハンドルも上部が面取りされたオリジナルデザインです。
フラッシュハイダーはバードケージで、14mm逆ネジ仕様です。ハンドガードは左右、下面はM-LOKレールです。フォアグリップは標準装備されています。
ナイツタイプのフリップアップフロント&リアサイトが標準装備です。
レシーバーエンドにはCQDタイプのスリングスイベルが標準装備されています。
TroyのBattle Axタイプの独特な形状のショートストックを装備しています。6段階にポジョン調整できます。
バットプレート中央のレバーを下げて、オープンします。バッテリーはストックチューブ内、および、ストック内部にも収納できます。ストックパイプの下にコードを通す穴があります。ただ収納スペースは大きそうに見えますが、2000mAh前後のミニバッテリーは収納できませんでした。
付属のフォアグリップはラバー製のエンドキャップを開けて、中から六角レンチでM-LOKに装着します。
P-MAGタイプのスプリング式樹脂製マガジンが標準装備です。装弾数は130発です。M4系のスタンダード電動ガン用マガジンと共用できます。
実射テスト
屋外にて距離30、40mでマンターゲットへの射撃を行います。リポバッテリーの7.4V、弾は東京マルイのベアリングバイオBB0.2g弾と0.25g弾を使用しました。
射撃中、トラブルもなく、トリガーも軽めで撃ち味もよいのですがイマイチ弾道が安定しません。適正ホップ位置をセットするのが難しく、調整できたと思っても撃っているとホップが強く掛かりすぎたり、ドロップしたりします。
初速は安定しているので、チェンバー周りを一度確認して、パッキン、ホップアームと押しゴム、バレルを交換してカスタムするなどが良いと思います。
とはいえ、箱出しでCQBフィールド等、近距離戦では十分戦えるポテンシャルはあるかと思います。距離30m前後の戦闘でボディにヒットは可能です。
EVOLUTION AIRSOFTのGHOSTシリーズにはETUが搭載されており、トリガーの焼き付き防止、アクティブブレーキ、リポバッテリーの保護という機能があります。ただ、バースト射撃などの各種設定はできないようです。
ETUによりセミのキレは良いのですが、フルオートの発射サイクルが10発/秒程で、こちらも少し物足りないですね。こういうサバゲーアタッカー用ウェポンはハイサイ気味の方に設定した方が好まれると思います。
総評
イタリアンメイドのオリジナリティ溢れるデザイン、カーボンテックテクノポリマーによる軽量なボディ、そしてフロントが短いので取り回しが良く、なにより造りもしっかりしており、電子トリガーユニットの信頼性もありそうです。初速も高めで、サバゲーでも機動力を生かして戦えるでしょう。
秘められたポテンシャルはありそうなので、ちょっとしたチェンバー周りの調整で、化けそうな予感をさせます。エアガン界のフェラーリになるのか、しばらく見守って行きたいですね。
スペック & 初速
全長 | 490〜580mm |
重量 | 2,200g (空マガジン含む) |
銃身長 | 480mm (インナーバレル長) |
装弾数 | 130発 |
価格 | 国内販売価格未定 |
発売日 | 2021年 |
動力源 | リポバッテリー |
初速 | 最高:95.13m/s 平均:94.74m/s 最低:94.16m/s ジュール:0.898J 回転数:653.5rpm(10.89発/秒) ※7.4Vリポバッテリー使用、東京マルイベアリングバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、室内10発での測定、気温28.4度、湿度59%、XCORTECH X3200 Mk3にて測定。 |
協力:EVOLUTION AIRSOFT、ビレッジ2
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