東京マルイ ガスガン コルト ガバメント マークIV シリーズ'70
コルト ガバメント。ガンマニアならば知らない人はいない.45口径のオートマチックピストル。原設計はジョン・M・ブローニング。1911年に米軍に制式採用、第1次、第2次世界大戦、ベトナム戦争とバトルプルーフされ、その後1985年にベレッタM9が制式採用になるまで第一線で活躍した。しかし、現在でもなお.45口径のマンストッピングパワーによる根強いファンは多く、一部の特殊部隊などでも使用され続けている。
コルト ガバメント マークIV シリーズ'70は米国コルト社が1970年から1983年にかけて、M1911A1ミリタリーモデルの民間用として発売したものだ。
ただ単なる民間向けモデルではなく、ミリタリーモデルの軍用然としたパーカライジング仕上げを、艶やかなブルーフィニッシュに変更、ハンマー、トリガー、サムセフティ、スライドストップなどの各パーツ形状も変更された。
ガバメントは現在でも多くのカスタムメーカーで様々なバリエーションが製造されており、それらは1911クローンなどとも呼ばれる。これほどまでに米国においてガバメントは人気が高い銃だと言えよう。
下は1911系の銃の実射動画。グアムの野外射撃場で撃った総集編。
東京マルイ コルト ガバメント マークIV シリーズ'70 ガスガン スペック & 弾速データ | |||||||||||||||||||||
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パーツリスト |
さて、話題を東京マルイのシリーズ70に戻そう。
マルイのミリタリーガバは2006年6月に発売された。今回のシリーズ70はそのミリガバをベースとしたバリエーションモデルだ。なので基本設計は同じ。
パッケージデザインは白と青のさわやかな印象。紺色に輝くCOLTのロゴがあしらわれる。実銃スペックなども記載されている。
パッケージを開けると黒い布に包まれたシリーズ70が。うーん、いいねぇ。
パッケージ内容は本体、マガジン、保護キャップ、分解用のブッシングレンチ、クリーニングロッド、空撃ち用のフォロアストッパー、取説とBB弾少々。
スライド側面にはポリッシュされた様なヘアラインが入る。色はわずかに青みがかっている。スライドトップは艶消しの黒。トリガーとマガジンキャッチの滑り止めがミリガバと異なりグルーブになっている。
アウターバレルはやや艶のある仕上げでやはりヘアライン処理されている。
グリップはプラ製なのだが、まるで本物の木製の様に見える。サンドブラストによる艶消し加工でチェッカリングも深い。
中央には金色のCOLTメダリオンが入る。
トリガーガード周りのパーティングラインもまずまず上手く消されている。
フロントサイトもミリガバとは形状が異なる。
ハンマーは亜鉛ダイキャスト製で、サイドポリッシュされ、シルバーとブラックのコントラストが美しい。ポリッシュ面には経年変化で色がくすまない様にトップコートが施されている。
サムセフティも滑り止めがグルーブになる。
ブリーチを留める六角ネジがミリガバと比べてラウンドヘッドになり、ネジ穴も小さくなった。
チャンバーは銀ピカ!!
-COLT .45AUTO-
MK.IV / SERIES'70
と刻印がある。
ミリタリーガバとのツーショット。
パーカライジング仕上げのグレー色のミリガバはいかにも軍用と言った印象。
それに比べてシリーズ70は実に艶やか。
シリーズ'70の比較。
上からWA製カーボンブラック、マルイ製ガスブロ、MGC製のモデルガン。
WAとMGCはヘビーウエイト材を使用して使い込まれた金属感があり、重量もある。
しかし、マルイのやや青みがかったスライドも美しい。
グリップのリアルさはマルイが一番と感じた。もっとも好きな人は本物の木グリに付け替えてしまうのだろうけど。
通常分解。付属する専用のブッシングレンチでバレルブッシングを取り外す作業が必要。
コレット式のバレルブッシングを再現している。コレット式はスプリングテンションでバレルを固定して命中精度を高めるために考えられた実銃のブッシング方式。
グリップパネルには錘がめいっぱい詰まっている。
もちろんカスタムグリップに取り替えることも可能だが、かなりの軽量化になるのでこのままでも良いかもね。
とりあえず手元にあったアルタモントの木製ダイヤモンドチェッカーグリップに変更してみる。
木グリはやっぱり美しい。
しかしこの状態で重量は685g。軽い...。
思うにマルイはプラ製での仕上げにこだわりを持っている様だけど、プラでありながらも重量感を増すこともぜひ検討してもらいたいところ。
マガジンは6mmBB弾を26発装填可能。
ミリガバ共通のマガジンだ。
ただ、ミリガバの初期ロットに比べて黒染めの質感が変わっており、梨地のさらりとした手触りになっている。
実測重量は800g。ガバにしてはちょっと軽く感じる。
ウエイトバランスも後ろ寄りで、WAなどのHW製に比べると前方の重量感が足りず、軽く感じるのがイマイチ。
ちなみにWAは893g。この93gの差は大きい。
箱から出して手に取ってみるとやはりガバの印象にしては軽め。このあたりはHW材を使用しているWA製に軍配が上がる。しかし、仕上げの美しさ、とくに青みがかったヘアライン加工されたスライドは、艶やかでいかにもシリーズ'70の雰囲気にマッチしている。
グリップの木目調プラグリップもかなりリアルな仕上げで色合いもへレッツ製のオリジナルに近い感じだ。
実射してみた感触はミリガバと同じ。最新のポリマーフレームオートらと比べるとスライドスピード、リコイルともに平凡に感じる。設計の古さもあるが、シングルカラムの薄いマガジンではこのあたりが限界なのかも。
しかし、初速、弾道、作動ともに相変わらず安定しており126mm長のインナーバレルの命中精度は高い。
いずれにしても17,800円のリーズナブルな価格でココまで仕上げているシリーズ'70はない。
これまでWAの独壇場とも思えたガバメント市場に切り込んでいくマルイの意気込みを感じる。
さらに今後、Kimberのコバート系とか、SFA ウルトラコンパクトとか、コルトのディフェンダーとかそんなバリエーションも期待したくなる。
2012/03/11
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