BATON airsoft ガスガン M45A1 CO2GBB

BATON airsoft ガスガン M45A1 CO2GBB

レポート:戸井源太郎

米海兵隊制式採用しているハンドガン、M45A1がBATON airsoftからCO2ガスブローバックで登場です。
日本専用CO2ガスブローバックモデルとしてBATON airsoftが台湾のエアソフトガンメーカーで製造したBATON airsoftブランド製品になります。
今後、現在使用されている代替フロンのHFC134aが削減されていき、CO2のガスブローバックガンの普及が世界的に進む状況の中、このM45A1 CO2GBBは性能が非常に気になるところです。
早速、実射テストを行い、その性能をみてみたいと思います。

実銃 M45A1
実銃 M45A1 RAIL GUN
M45A1は2006年に米海兵隊がMEUピストルの後継として制式採用した.45口径の1911カスタムハンドガンです。コルト社が海兵隊からの要求を盛り込んで開発し、タクティカル1911必須の各種カスタムパーツにアンダーレールを装備、砂漠戦を意識したFDE(フラット ダーク アース)カラーに塗装されているのが特徴です。スタイル、カラー共に1911の決定版といえるモデルで日本でも人気の高い1丁です。

サイドビュー左 FDE
サイドビュー右 FDE
サイドビュー左 ブラック
サイドビュー右 ブラック
BATON airsoftのM45A1は、スライド、フレームとも樹脂製で、初速も日本の法規制に準拠したモデルとなっています。 また、米海兵隊仕様のFDEと民間モデルのブラック(Colt Combat Unit Rail Gun)の2色が同時発売となります。カラーは塗装ではなく、樹脂の地の色のようです。どちらのカラーも魅力あるので、悩んでしまいますね。

スペック & 初速データ
全長 224mm
重量 672g
銃身長 115mm(インナーバレル長)
装弾数 6mmBB弾 15発
価格 12,800円(税別)
発売日 2019年2月
動力源 CO2カートリッジ
最高 78.83m/s
平均 75.28m/s
最低 71.51m/s
ジュール 0.567J
トリガープル 630g

※東京マルイ ベアリングバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、気温11度、湿度42.0%、10発、X3200 Mk3にて測定。

パーツリスト

パッケージ
パッケージ内容
白地にM45A1の線画がデザインされたシンプルなパッケージです。中はスポンジで銃をしっかり保持してくれます。パッケージサイズは28 x 19 x 5cmです。

保証案内
取説と3ヶ月ガス漏れ無償修理保証案内とCO2カートリッジ装填用の六角レンチが付属しています。

現用タクティカル1911の要素
アンビサムセフティ、ビーバーテールグリップセフティ、アンダーレールにノバックタイプのリアサイトと現用タクティカル1911の要素をすべて完備した米海兵隊採用のM45A1を忠実にモデルアップしています。スライド、フレームともエンボス調で少しザラザラした手触りです。

刻印
スライド左面には「COLT☆☆☆USMC」とリアル刻印になっています。

各種刻印を忠実に再現
右面もスライド、フレームに各種刻印を忠実に再現しています。フレームのData Matrix コードはGunsmith BATON EC サイトのWEBに飛ぶそうですが、一般的な日本のスマホでは読み取りできないこともあるそうです。

エジェクションポート
エジェクションポートには「- COLT 45 AUTO N.M. -」とレーザー刻印されています。

マズルフェイス
COLT M1911と同様のマズルフェイスですが、黒いブッシングとリコイルプラグがよいアクセントになっています。.45口径の迫力あるアウターバレルのマズルにはライフリングも再現されています。

アウターバレル
アウターバレルはシルバーのメタル製です。

アンダーレール
フレームにはピカティニー規格のアンダーレールを装備しています。タクティカルライトなどアクセサリーの装着が可能です。

トリガー
トリガーは黒のスムースタイプです。

ハンマー
オーバルホールハンマー、アンビのワイドサムセフティ、ビーバーテール・グリップセフティを完備しています。

ファイアリングピン
細かいところですが、可動するファイアリングピンまで、しっかり再現されています。

フロント、リアサイト
フロント、リアサイトともメタル製で塗装のホワイトドットになっています。リアサイトはノバックタイプを採用していますが、トップのネジをプラスではなく、マイナスにして欲しかったですね。

グリップ
実銃はG10の積層グリップですが、こちらはプラ製で積層の模様はプリントで再現しています。実銃のグリップの質感に近く、よく再現されています。

マガジン挿入口
マガジン挿入口はCO2カートリッジのため、中心部が少し広くなっています。
ハウジングにはランヤードリングも装備しています。

ホップの調整
ホップの調整はスライドを外して行います。チェンバー横にダイヤルがあります。

シリンダー周り
シリンダー周りはマルイ製とよく似ています。マルイメカがガスブローバックメカとして完成された形状なのでしょう。

金属製のインサート
スライド内側にはナイロン樹脂製のインサートがあります。が、マルイ製品とは違い、スライドストップがかかるノッチ欠け対策ではないようです。ナイロン樹脂のスライドは強度に問題ないのでしょう。

フレーム部分
フレーム部分もマルイ製品とよく似ています。

マガジン
マガジンにCO2カートリッジを装填します。マガジン重量はカートリッジ込みで約220gで、装弾数はシングルカラムの15発で、リップ部分はプラ製の別パーツになっています。
また購入から3ヶ月間未満で、万一ガス漏れした場合は、無償修理対応してくれるのは嬉しいですね。詳細は付属のリーフレットを参照してください。

CO2カートリッジ
CO2カートリッジはマルシン製などと同じ12gのものを使用します。カートリッジはマガジンの左側から入れ、一体化されたマガジンバンパー底部の六角レンチを締めて装填します。CO2カートリッジ1本で大体、4マガジン分、60発程度、撃てました。

通常分解
実銃同様、工具なしで、通常分解が可能です。構造も非常にリアルです。

実射テスト

実射テスト
実射テストは距離20、30mで行いました。ターゲットは20mは直径18cmの丸プレートとA3サイズ(29.7cmx42cm)のスチールプレート、30mは人物大のターゲットを設置し、BB弾は東京マルイのベアリングバイオBB0.2g弾と0.25g弾を使用しました。
試射してみて、まず、真冬でも鋭いリコイルと発射音に驚きます。気温11℃でも問題なく撃てます。ホップの効く範囲も広く、確実にかかり、0.2g弾、0.25g弾ともに最適な弾道を得られます。


距離20、30mで、0.2g弾はどちらの距離でもほぼ命中、0.25g弾では必中でした。0.2g弾だとやはり風の影響を受けやすく、弾が逸れることがありましたが弾道特性は概ね良好です。0.25g弾だとヒットするだけでなく、かなり集弾します。というかマルイのガスブローバックガンと同等の精度を有していると思います。初速もこの低気温下でも平均75m/sあるので、通常のハンドガンでしたら有効射程外の40mでもマンターゲットならヒットできるポテンシャルがあります。
テストでCO2カートリッジ4、5本分、撃ちましたが、快調に作動し、寒くても確実に動き、特にトラブルは発生しませんでした。実射性能は優秀といってよいでしょう。

気になったところとしては、些細なことですが、ナイロン樹脂製のスライド、フレームはエッジも立っており、色も美しく仕上がっていますが、パーティングラインが残っているのが少し残念でした。あと装弾数がもう少し欲しいところですね。
まぁ、どちらも少し気になった程度で、作動・精度には関係なく、欠点というほどではないでしょう。

総評

総評
CO2カートリッジ1本で約60発撃て、命中精度も高く、油断していると40mからでもヒットされるという実射精度。鋭いリコイルと派手な射撃音、そして初速も夏なら80m/s以上は出そうな感触で、この季節でも確実な作動と、ハンドガンでこの性能なら文句がないどころか感動ものです。正直、予想以上の性能でした。
そして価格12,800円(税別)というコストパフォーマンスの高さ、スペアマガジンも2,980円(税別)とお買い得感があります。BATON airsoftのM45A1 CO2GBB、この価格でこの性能なら絶対買いです!

性能、価格面ともに素晴らしいガスブローバックガン
BATON airsoftのM45A1 CO2GBBは性能、価格面ともに素晴らしいガスブローバックガンですが、CO2をトイガンのパワーソースとすることへの安全性をめぐって、トイガン業界では意見が統一されていません。

CO2はエアライフル・ピストルなど実銃にも使用するパワーソースであることや、安全性が確立していないなどといった理由から、過去に多くの業者を巻き込んでの大騒動が国内で巻き起こったこともあり、その後遺症もあってCO2ガスガンがメディアに取り上げられる機会が少ないのも現状です。

現在、国内に3つあるトイガン業界団体のうち、STGA(全日本トイガン安全協会)のみがCO2を推進しており、安全性への対処、試験評価を行なった上で、製品の認定を与えています。

過去のレビューで何度も訴えていますが、BATON airsoftもSTGAに加入していただき、改造防止策など対策を施し、第三者機関のお墨付きを得てもらえれば、ユーザーもより安心して遊べますし、よい評価に繋がると思います。また、バトンのような新規参入業者を優しく受け入られるような協会の体制も必要です。CO2トイガン製品を扱う各業者への積極的な加入呼びかけや、理事会での方針決定などは急務だと考えます。

環境問題から現在使用している代替フロンガスは今後市場から減っていくことは確実です。世界のトイガン市場ではGREEN GASと呼ばれる、より高圧な可燃性混合ガスが一般的ですが、日本国内では高圧ガス保安法によってトイガンには使用できません。
東京マルイからは独自規格のノンフロンガンパワー(HFO1234ze+LPG)が発売されていますが、価格面も含めてまだまだ普及しているとは言えません。
世界市場的にはCO2のトイガンは少しずつですが増加しています。CO2は今後、日本でもガスガンの有力なパワーソースにならざるを得ないでしょうから、トイガン業界発展のためにも、BATON airsoftのみならず、各トイガン業界団体にはCO2パワーソース問題にはしっかりと取り組んでいただきたいと思います。

協力:BATON、ビレッジ2

2019/03/20


■関連リンク

カーボネイト ガスガン M45CQP カーボネイト ガスガン M45CQP

Carbon8 ガスガン Cz75 2ndバージョン Carbon8 ガスガン Cz75 2ndバージョン

マルシン ガスガン Five-seveN 6mm CO2 マルシン ガスガン Five-seveN 6mm CO2