
コクサイ S&W M64 ミリタリー&ポリス
写真&解説 YAS
解説
今回はミリタリー&ポリスという愛称で知られるM10のステンレスモデル、M64を紹介しよう。
ミリタリー&ポリスは最初期型が1899年に発売されていて、第二次世界大戦後に再生産され、1957年にはM10というモデルナンバーが付与された。その名の通り、アメリカをはじめ世界中の軍や警察で採用されたリボルバーだ。いまでこそM&Pの主力製品はオートマチックだが、ミリポリと言えばコレ!という読者も多いだろう。
コクサイのS&W系ガスリボルバーは.44マグナムのM29/M629、.357マグナムのM19/M66、今回紹介する.38スペシャルのM10/M64と、競技射撃用のスピードコンプというラインアップ。
M10のガスガンシリーズの初期型は1989年12月発売で、当初は真鍮製弾頭だったが、1995年にリニューアルした際には自主規制によりゴム弾頭に変更、また、スナイピングシステムと呼ばれるコクサイ独自の固定ホップアップ機構が搭載された。
コクサイはこのガスガンシリーズと並行して発火式のモデルガンも発売しており、バリエーションとしてはむしろモデルガンのほうが多い。
各部のディティールや仕上げはさすがリボルバーのコクサイだけあって、今もなおその美しさは色褪せていない。とくにステンレスメッキの美しさは格別だ。
S&W M64はS&W M10のステンレスバージョン。Kフレームサイズで、.38 Spl弾を使用する6連発のリボルバーだ。
パッケージには3インチモデルとなっているが、マズルからフォーシングコーンまでの長さは10cmで4インチのスタンダードバレル。もしかしたら箱と内容物が取り違えられたのかも。バレル左にはSMIITH & WESSON、右側には38 S&W SPECIALの刻印がある。またマズルにはライフリングも再現されている。
リアサイトはフレームトップブリッジの溝。ハンマーは金属製で、ハンマーノーズは引き込み式。
トリガーは金属製でセミワイドのスムースタイプ。トリガーガードはパーティングライン処理されている。トリガープルはSAで約320g、DAで約2.3kgと、とてもスムーズな作動だ。
シリンダーをスイングアウトしてカートリッジを装填。サムピースの角度を変えるとロックされるエアガン専用セーフティがある。本個体だけかもしれないが、エジェクターロッドが固定されていた。
グリップは茶色の樹脂製。S&Wのメダリオンも入っている。スクエアバットで、グリップアダプター付き。
グリップ底部にガスの注入バルブがある。
本個体はフォーシングコーンが外れていて、インナーバレルが取り外されていた。
インナーバレルはアルミ製で長さ94.7mm、スナイピングシステムが採用されている。
透明なシリコンゴムがチャンバー側の穴に接着されており、これによってBB弾にバックスピンを掛ける固定ホップアップ機構となっている。
カートリッジは金属製だが、リムには刻印は無い。先込め式の後期型カートで、弾頭部の黒いゴム部分がシリンダー装填時に引っ掛かりやすいのが難点。カート1発の重さは12g。
本モデルはインナーバレルが取り外されていたため、試射は行わなかった。
パッケージは白色基調で、1999年に発足したJASG(日本エアースポーツガン協会)の認定シールが貼ってあるため、本個体はそれ以降に製造・販売された個体だろう。
M19、M66、M10、M64、スピードコンプ、コルトパイソン共通の取説。
マニュアル.PDF (7.7MB)
参考までに筆者が所有するASGK時代の初期型 M10 3インチモデル。3インチはブルバレル、ラウンドバットのFBIスペシャル。グリップアダプターも付いていた(気がする)が既に紛失している。
DATA
発売年 | 1989年12月 (初期型) 1995年6月 (後期型) |
発売時価格 | ¥12,900 (M10 3") ¥13,800 (M64 2") ¥13,800 (M64 4") ¥13,800 (M64 6") |
全長 | 実測 238mm |
重量 | 実測 566g (カート含む) |
バレル長 | 94.7mm |
発射方式 | リキッドチャージ式ガス |
使用弾 | 6mmBB弾 |
装弾数 | 6発 |
平均初速 | -m/s |
撮影協力:ミリタリーグッズ.com
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