陸上自衛隊 令和7年降下訓練始め(NYJIP25)
2025年1月12日(日)に、千葉県船橋市の陸上自衛隊 習志野演習場にて実施された陸上自衛隊 令和7年降下訓練始め(NYJIP25)の模様を紹介しよう。
第1空挺団とは
第1空挺団とは日本唯一の落下傘部隊であり、陸上自衛隊の精強部隊として、侵略・大規模震災などの国家の危機に際しもっとも困難かつ重要な場面に、迅速に空中機動し落下傘等によって降着し身を挺してあらゆる任務を果たすことが求められている部隊。千葉県の習志野駐屯地に拠点を置く。
空自や米空軍のC-130H輸送機から次々に展開する落下傘。
自由降下落下傘。陸自の空挺隊員はMC-4、空自の航空救難団はMC-5を使用。
空挺隊員が使う丸いデザインの13式空挺傘は2013年に採用した藤倉航装製パラシュート。一方、米軍の第11空挺師団(アラスカ州)、第82空挺師団(ノースカロライナ州)は四角いデザインのT-11パラシュートを使用。T-11はカナダ軍やオーストラリア軍も使用している。
Parrot製の小型ドローンANAFI。板妻駐屯地で見かけたものとは異なりカメラ部がハイブリッドになっていた。この隊員達は88式鉄帽ではなく、OPS-CORE製のFAST SFヘルメットを着用、HALO ジャンパー ゴーグルをしている。
狙撃手がヘリで到着。
ところが、敵の部隊に見つかって(という想定で)格闘戦に突入!!
上空からはUH-1Jが.50口径の12.7mm重機関銃M2で援護射撃。
ラペリング降下する隊員。
89式5.56mm小銃、5.56mm機関銃 MINIMI、84mm無反動砲を携帯。
84mm無反動砲の模擬弾を発射。右横にいるのは装填手。写真はカールグスタフM2だが、軽量化されたカールグスタフM3の84mm無反動砲(B)も配備が進んでいる。
AH-1S コブラ 対戦車ヘリコプターが飛来。中距離多目的誘導弾の観測も兼ねていた。
CH-47JA チヌーク 輸送ヘリコプター。
隊員がチヌークの後部からファストロープ降下する。ラペリング降下とは異なり、固定具を使用せずにロープを掴んで降下する。
チヌークが高機動車と120mm迫撃砲 RTを吊るして運んでくる。
81mm迫撃砲 L16などの装備を隊員たちが分割して運搬。
負傷した(という設定の)隊員をソリでアキオ曳航。
16式機動戦闘車と軽装甲機動車が侵入してくる。
稜線射撃する16式。
90式戦車も登場。砲塔のマーキングは評価支援隊 戦車中隊(滝ケ原)。赤い星にドラゴンのマークは対抗(アグレッサー)部隊としても活躍する。
同盟国・同志国軍の降下。
同盟国・同志国軍がチヌークでも集まってくる。
各国の国旗を掲げて走ってくる。カナダ、ドイツ、イタリア、オランダ
シンガポール、オーストラリア、ポーランド
フランス、フィリピン、イギリスの各国軍。銃器は自衛隊の89式を使用していた。
そしてアメリカ。
各国軍の空挺部隊が集まっている。
中谷防衛大臣。中谷大臣は元自衛官で、第1空挺団空挺教育隊レンジャー教官を経て2尉で退官。この式典前には自ら降下訓練塔からジャンプする訓練を行った。
大臣の訓示を聴く隊員たち。
記念ワッペン。
取材・写真:蔡明航、王清正
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