東京マルイ CQBR BLOCK 1 カスタム レビュー
レポート:戸井 源太郎
M4系トイガンの魅力は実銃と同じく、各種カスタムパーツが非常に豊富で、自分流に自由にカスタムできることにあります。
実銃カスタムをモデルにカスタムするもよし。好きなパーツを組み込んだ自分流カスタムもよし。ネタありきで、自分だけのスタイルを作るのもよし。それこそM4系カスタムは星の数ほどになるでしょう。こういう発展性の高さが未だに人気が衰えない理由でしょう。
以上を踏まえ、今回は、前にレビューした東京マルイ CQBR BLOCK1をベースにレールとストック、グリップとカスタムしてみようと思います。
分解の手順も写真で解説しますので、皆さんもカスタムの参考にしてください。
カスタムのベースの東京マルイのガスブローバック、CQBR BLOCK1です。
実射性能もリコイルも前回のレビューでもわかるようにそのポテンシャルは申し分ありませんが、さらに扱いやすいように各種カスタムパーツを装着してみたいと思います。
■CQBR ノーマルスペック
全長:698〜780mm / 重量:3,110g / 銃身長:250mm / 装弾数:35発
東京マルイ CQBR BLOCK1のカスタムに使用したパーツがこちらです。
(左上)RWA Fortis SWITCH 556レール9inch
(中上)PTS ADAPTER RING FOR TM GBB
(下)RWA B.A.D. VERTストック
(右)PTS EPG-C GBB
まず、初めにマガジンを抜き、作業しやすいようにレシーバーを上下を分割します。またボルトアッセンブリーも取り外しておきます。
RWA Fortis SWITCH 556レールの組み込みから作業を行います。このレールは電動ガン用ですが、GBBにも装着できるはず! です。全長は約235mm、重量は約222gになります。
CQBR BLOCK1のRASの上面はネジで止められていますので、このネジを外します。
上下RASを外します。
フラッシュハイダーを外します。電動ガンと違い、下面にイモネジがありません。逆ネジなので時計回りに回して外します。
次にフロントサイトベースの下部にあるピンを2本抜きます。ピンポンチを使用するとよいと思います。
しかしこれだけでは抜けません。
下面にイモネジがあります。これを抜けば、スルスルと前から抜けます。
バレル基部はこのような形状をしています。
バレルダミーナットの下部にあるネジを外します。
バレルダミーナットのネジを外したらハンドガードリング、ハンドガードSPも前から取り出せます。
このバレル基部ナットでアウターバレルが固定されています。
バレル基部ナットを外します。専用のバレルレンチなどがあると作業しやすいです。
バレル基部ナットを外した状態です。アウターバレルは刺さっているだけの状態で、このまま引っ張ればアウターバレルは抜けます。
アッパーレシーバーの前面にネジがあります。ここでホップダイヤルが固定されています。アウターバレルの交換などのカスタムでは、ホップを最弱にしてから、このホップダイヤルベースを抜いた方が作業しやすいと思います。
こちらがホップダイヤルベースになります。取り外す時にホップクリックピンとホップクリックSPを無くさないように注意してください。
アウターバレル基部はこんな感じになっています。
インナーバレルも差し込まれているだけなので、引き抜けば、取り出せます。
インナーバレルのマズル部はテーパー加工されています。またアウターバレル内でのブレ留めのためにパッキンがはめ込まれています。
RWA Fortis SWITCH 556レールのスリーブを取り出します。これをアッパーレシーバーに取り付けますが、その前に...。
次世代電動ガンのM4系と同じく、GBBもサードパーティのレールハンドガードを装着する場合、純正のバレル基部ナットを使わない、というか使えないため、アウターバレルをきちんと固定できません。そのためにバレルスペーサーなるパーツが必要となります。
上の写真はPTS ADAPTER RING FOR TM GBBです。
PTS ADAPTER RING FOR TM GBBをアウターバレルに通します。レールに付属するスリーブをこの上から締め込むことでアウターバレルが固定されます。
その上から556レールのスリーブを締め込んでいきます。
しかしここで問題が発生しました。バレルスペーサーの厚み分、どうしてもスリーブがレシーバー基部まで締めることができません。
この状態で556レールハンドガードを装着するとレシーバーとの間が5mmくらい空き、非常にカッコ悪いです!
このため、急遽、UFC TM M4GBB用バレルスペーサーを購入してきました。こちらもスチール製で0.3mmシム、2枚付きです。
左がUFCのバレルスペサーで全高4mmです。右がPTSで全高6mmです。この2mmの差でちゃんとスリーブが締めこまれることを願います。
しかし、なんてことでしょう。UFCのバレルスペーサーはわずかに径が小さく、アウターバレルの基部まで入りません!
解決法はバレルスペーサーの内径をサンドペーパーの60番くらいで小一時間ほどガリガリとやりました。何回か合わせて見ながら磨き、なんとかバレルスペーサーを装着できました。
556レールハンドガードのスリーブも今度はレシーバーの基部まで入りました。このUFCのバレルスペサーとの組み合わせではシムは必要ありませんでした。
556レールハンドガード本体を被せますが、下面が別パーツになっています。スリーブの溝とレールパーツの突起が噛み合って固定されます。
写真のようにレール下面にはめ込みます。ロックパーツ先端の三日月部分を押しつつ取り付け、レール部にある突起でロックするようになっています。
最後に556レールハンドガード側面にあるネジ1本を4mmのレンチで締めて固定します。
これでRWA Fortis SWITCH 556レールを装着完了です。
レールの両サイドの前後にはQDアダプターがあります。左右と下面前部はKEYMODで任意にレールが装着できます。ハイダーはPTSのRainierArms MiniCompensatorを装着してみました。
次はRWA B.A.D. VERTストックを装着します。CQBスタイルのコンパクトな伸縮ストックです。
チューブが短いので、そのぶんバッファーも短くなっていますね。
まずはCQB-R BLOCK1のストックパイプ内にあるバッファーとリコイルスプリングを取り出します。
専用レンチを使ってバッファーリングナットを緩めます。
バッファーリングナットを緩めたら、あとはストックパイプを反時計回りに回せば抜けます。
ストックパイプを外した際にフレームピンストッパーSPを紛失しないように注意してください。
ストック基部の後ろからストックパイプを取り付けるだけです。ただし、ストックパイプはレンチを引っ掛けるような溝もないので、手で締めるしかありません。
伸縮するパイプストックも取り外すことができず、取り付けにくかったです。
また取り付け時にはチークパッドは外した方が作業しやすいです。
ストックパイプを取り付けたら、付属のバッファーとリコイルスプリングをセットします。これで作業完了です。
ストックの長さはストック基部下面にあるボタンを押して行います。
ストック長は5段階伸縮します。
バットプレートの内側にはQDアダプターがあります。
ストックを最短にしてもストックパイプはレシーバーとは干渉しないようになっています。ストックパイプは純正より約40mm短い120mmです。最短にすると非常にコンパクトになります。
最後にグリップの換装を行います。使用パーツはPTS EPG-C GBBで、純正のグリップより角度が立っており、小さく構えやすいグリップです。
純正のA2グリップと比べてみるとその角度の違いがよくわかります。
グリップは実銃と同じく、グリップ内のネジ1本で固定されています。前作のM4A1 MWSではネジ止め剤でかなり取り外すのに苦労すると聞いていますので、かなり気合いを入れてネジを外そうとしたところ、拍子抜けするくらい簡単に外せました。CQBR BLOCK1ではほとんどネジ止め剤がついていませんでした。あとはグリップを抜いて、PTS EPG-C GBBを装着するだけです。
グロック Gen.4のようなテクスチャのデザインです。フィンガーチャンネルもないシンプルなデザインで、握りやすいです。そしてこのグリップの本領は構えてみるとわかります。グリップの絶妙な角度でコンパクトに構えられ、狙いやすいです。
ついに完成!
アウターバレルは純正のままですが、ストックのおかげでコンパクトなCQBRが約10cm短くなりました。また重いフロントサイトベースやRAS、クレーンストックを換装しただけで、約500gも軽量化できました。そしてスタイルもより精悍になりました!
もちろんメカはノーマルのママです。
■カスタム後のスペック
全長:約605〜700mm / 重量:2,550g / 銃身長:250mm / 装弾数:35発
バレル長は変わらりませんがレールを変更しただけでスタイリッシュになりました。レール重量も222gしかないため、全体的に軽量化もできました。
個人的にはせっかく軽く、シンプルに仕上がっているので、アクセサリーはダットのみです。レールにフリップアップのフロントサイトやライトなど、ゴテゴテ装着して重量を増したくはあまりしません。完全、突撃用です(^_^;)。
RWA B.A.D. VERTストックもシンプルな構造で、ノーマルより約10cmも短くなり、取り回しが容易です。
個人的にはストックが最長でもちょっと短い気がしますが狙えないことはないです。そして、このストックと角度が立っているPTSのEPG-C GBBのグリップとの相性は抜群です。
ただ、少し伸縮の動きが渋いです。最短時からストックを伸ばしたい時、MP5のようにロックを解除すると、少し飛び出す機能があれば操作しやすくよかったと思います。
またストックパイプ長が違うので、RWA B.A.D. VERTストックには専用のリコイルスプリングとバッファーが付属しています。チャージングハンドルを引いた時、わずかながら強くなったような気がします。リコイルはノーマルと違いは感じられませんでした。
今回のカスタムは、バレル、チャンバー部、ボルト類は何も触っていません。外装のみを自分好みに組み上げました。
レール、ストックの換装に必要な特殊な工具はバレルレンチのみで、あとはドライバーと六角レンチがあれば作業できます。バレルレンチも2,000円程度で購入できます。
ただ組み込みについては、一部パーツの噛み合わせが悪く、多少加工の必要がありましたが、それほど難しいことではありませんでした。
今は東京マルイのM4系GBBの専用パーツも充実してきていますので、みなさんも自分だけの個性溢れるM4を作ってみてはいかがでしょうか。
今後もカスタムの紹介していければ、と思っています。
協力:ビレッジ2
■関連リンク
東京マルイ ガスガン CQBR BLOCK 1
東京マルイ ガスガン M4A1 MWS