WA ガスガン ミニUZI
イスラエルのIMIが開発したUZIサブマシンガンのコンパクトバージョンMini UZIをWA社がマグナブローバックで完全再現。迫力のブローバックリコイルが堪能できるミニウージーをレビュー。この写真はグアムの野外射撃場TORIで2010年に撃ってきた実銃のミニUZI。
実銃のUZIはイスラエルのIMI(イスラエル・ミリタリー・インダストリーズ)社(現 IWI社)が1951年開発した9mm×19ルガー弾を使用するオープンボルト方式のサブマシンガンだ。名前は開発者であるウジール・ガル中佐に由来する。
その後、イスラエル軍特殊部隊の要請によって小型化されたものがミニUZIで、ストックを除き全長が約10cm短縮された。
フルサイズのUZIは東京マルイの電動ガン、UZIのレビューを参照のこと。
2010年のグアム実弾射撃ツアーで、グアムの野外実弾射撃場TORIにて、このミニUZIを撃つ機会があった。左はそのときの映像。
民間仕様のセミオートモデルでクローズドボルト方式ではあったものの、その凝縮されたコンパクト感はとても魅力的に感じた。
セミオートだと9mmルガー弾のコントロールもしやすく、とても撃ちやすかったのを覚えている。
そこで、今回ウエスタンアームズ(WA)のガスブローバックガンを購入することにした。
WAお得意のマグナブローバックによるフルオートモデルは今でこそM4カービンが人気だが、実はこのミニUZIも隠れた名作といえる。
WA ガスガン ミニUZI スペック & 初速データ | |||||||||||||||||||||||
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パーツリスト |
パッケージはなんとゴージャスにも樹脂製のガンケースに入っている!!
これは気分が盛り上がる。
ガンケースにはIMI UZIのロゴが刻まれる。
いやぁ、いい雰囲気だ。
このケースならばゲームフィールドに持って行くときも使用できる。ハンドガンならば2~3丁は入る。
パカリとケースを開けると黒く鈍い光を放つミニUZIの姿が。
マガジンは箱の中で暴れないようにプチプチ緩衝材に入れられていた。
パッケージ内容は本体、マガジン、BBローダー、フロントサイトアジャストツール、バルブレンチ、マニュアルとBB弾少々。
ガンケースから取り出して、手に取るとズシリと重い。コンパクトながら凝縮されたこの重量感はリアル。実銃を構えたときの感触がよみがえる。レシーバーはプラ製ながら質感はよい。レシーバーカバーは亜鉛ダイキャスト製。
ミニUZIの右側面。フォールディングストックは右側面に折りたたまれ、バットストックをフォアグリップ代わりにして撃つこともできる。斜めに切り込みが入ったバレルも実銃通り。ただバレルの質感はちょっとテカテカしすぎており、もう少し艶消しのグレーっぽい質感がよかった。実銃のバレルは射撃時の熱で結構粉っぽい感じの艶消し状態になっていることが多い。ま、気になるならば塗装してしまえばよいのだが。
ゴトリ、とケースの上に置いたたたずまいが、なんとも美しいミニUZI。重量は2kgオーバー。
金属製のフォールディングストックをスイングさせて伸ばす。
スプリングテンションにより、ストック基部である程度のロックがかかりフラつくことはない。ストックを折りたたむときはバット部を持って、そのままグイッと折りたためばよい。フルサイズUZIのストックに比べたらとても伸縮が簡単なので、とっさの射撃にも素早く対応できる。
レシーバー上部のコッキングハンドルをジャキリンッと引くとボルトが後退位置で停止。
ガバリと開いたエジェクションポートからはチャンバーが見えるのも実銃通り。かなりリアル。
マガジンが空だとトリガーを引いてもボルトは写真の位置のハーフポジションで停止する。
つまり、射撃して弾を撃ち尽くすとこの位置でストップがかかり、残弾がないことを射手に知らせてくれる。
WAのミニUZIは可変ホップアップを搭載する。
調整方法はバレルナットを回すことで行う。
非常に操作が簡単でよいアイデアだ。チキチキチキとクリック感のあるバレルナットを左回転させるとホップが強くなり、ホップを弱めるときはバレルナットプランジャーを押しながら右回転させる。
また、このバレルナットを取り外して別売の専用サイレンサーを装着することもできる。
フロントサイトピンは金属製で、付属のアジャストツールで上下に調節が可能。
リアサイトはL型のピープ式。狙う距離によって高さを変えられる。穴の大きさはどちらのポジションでも変わらない。
またリアサイトは左右に位置調整もできる。
グリップ後部には握り込むことで安全を解除するグリップセフティがある。
また、グリップ左側面の下にはマガジンキャッチがある。
トリガー後方にはセレクターがあり、Sがセーフポジション、Rがセミオート、Aがフルオートポジションとなる。
グリップは前面が角張っており、お世辞にも握りやすいとはいえないが、これはUZIシリーズ全般にいえることなので致し方ないか。
矢印のレシーバーカバーキャッチを押しながらレシーバーカバーをリアサイト側から上方へ持ち上げるとカバーを取り外すことができる。
実銃の箱型プレスレシーバーの雰囲気たっぷり。ボルトは金属製で158g。直径18mm大口径シリンダーを内蔵し、迫力のブローバックリコイルが味わえる。
マガジンは6mmBB弾を38発装填可能。
ダブルフィード式のダブルカラムマガジンなのでBB弾を込めやすいが、その分リップから弾をこぼしやすい。
放熱効果が高い亜鉛ダイキャスト製で、重量は478g。
このマガジンは空撃ち機能がついている。
マガジンフォロアーを押し下げてフォロアーレバーを押し上げることで、一定以上フォロアーが上がらなくなり、BB弾を装填しなくても空撃ちを楽しむことができる。
実測重量は2,040g。
この重量感と激しいリコイルがたまらない。
さて実射性能だが、まずはセミオートから。
ボルトをオープンさせた状態からトリガーを絞るとズッと大きな慣性とともにボルトが前進、と同時にダンッと重く鋭いリコイルを感じる。そしてセレクターをフルオートポジションに切り替え射撃。ドララララッと高い回転数でBB弾が弾き出される。
初速も80m/sは出ている。
イイっ!! これはいいね。
同じウエスタンアームズ社のM4カービンと比べるとボルトストロークも短いのでリコイルは比べるまでもないが、それにしてもWAのハンドガンよりはずいぶんリコイルが大きい。KSCのMP9やMP7よりも重いリコイルだ。
また、BB弾のフィードトラブルは一切なく、作動の信頼性は抜群。上の動画は4月上旬の20度以下の低気温下であるが、指切りでバースト射撃しながら全弾撃ち尽くすことができた。さすがにこの気温で38発をフルオートで撃つとなると、後半やや回転の息切れ感はある。しかし最後の1発を撃ち終わってガツっとボルトがホールドされる確実さは安心感がある。
弾道性能は可変ホップだけあって、多様なBB弾に対応可能ではあるが、ホップアップ性能はやや不安定。20m位はまっすぐ飛び、その後は上下左右に満遍なく散る感じ。今回は0.2gのエクセルバイオ弾を使用したが、ホップをやや弱めにセッティングした方が20m以上の遠距離で弾道が暴れにくい。
それでもインドアゲームにおいては20m以下の近距離戦闘が多く、作動の安定性から心強い相棒となる。
スタイルでいえばレシーバー上面にコッキングハンドルがあるので、ドットサイトなどの光学照準器を搭載することができないが、ミニUZIはそのちょっとレトロな雰囲気を味わいつつ、ブァラララーッと弾をまき散らすくらいの撃ち方が似合っていると思う。
この撃ち味を堪能したい方に是非オススメしたい。
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