東京マルイ ガスガン M&P 9L PCポーテッド
米国の大手銃器メーカーS&W社の最新ポリマーフレームオートがM&Pだ。その9mm×19口径版がM&P 9と呼ばれる。S&Wのファクトリーカスタムワークスであるパフォーマンスセンター(PC)で仕上げられたものが今回紹介するM&P 9L PCポーテッド。
コンペティション向けにロングスライド+5インチバレル化、バレルとスライド上部に排気用のポートを装備、C.O.R.E.(Competition Optics Ready Equipment)と呼ばれるマイクロドットサイトをスライドに搭載できるプラットフォームが特徴だ。
写真はラスベガスで開催されたSHOT SHOW 2018で撮影した実銃のPERFORMANCE CENTER PORTED M&P 9L RED DOT SIGHT。
スライドを後退させると5インチ長のバレルにもポートがあるのがわかる。これにより射撃時の跳ね上がりを抑制する効果がある。
なお、M&Pは現在ではM2.0と呼ばれる第二世代へと進化しているが、このPC PORTEDは第一世代がベース。S&W一押しのピストルであるM&Pシリーズは毎年数多くのバリエーションが展開される。SHOT SHOWを毎年取材していてもどの派生モデルが今年の新商品かわからなくなるほどだが、2017年秋のホビーショーで東京マルイからこのPC PORTEDが発表されたときには絶妙なチョイスだと感じた。
それでは今回もフライングスクワッドにて市販品を購入したので早速レビューしてみよう。
スペック & 弾速データ | |||||||||||||||||||||||
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パーツリスト |
パッケージはブラックと箔押しされたシルバーを基調とし、縦レイアウトのデザインとなっている。パッケージサイズは横33 x 縦20 x 厚さ6cm。
パッケージ内容は本体、マガジン、予備のマガジンバンパー、フォロアストッパー×2、パームスウェル(S/M/L)※Mは本体装着済み、マウントプレート、取付ネジ×2、保護キャップ、六角レンチ、取説、補足説明書、クリーニングロッド、BB弾(0.2g/100発)。
ロングスライド化されたことでスタイリッシュなシルエットとなった。
二次元コードの入ったシリアルプレート、スライドの刻印、ホワイトプリントまでリアルに再現している。
樹脂製スライドながら実銃の持つフォルムや雰囲気をリアルに再現している。S&W独自のトリガーセフティもライブ。
フロント、リアサイトは亜鉛ダイキャスト製でホワイトドットが入る。マイクロドットサイト搭載に対応して背の高いタイプが採用されている。
左右両側から操作できるアンビタイプのマニュアルセフティレバーはクリック感が強くカチッと動作し、不意に動いてしまうようなこともない。スライド左面にはS&Wパフォーマンスセンターのロゴマーク。波打ったセレーションもカッコいい。フレームの固定に実銃同様ロールピンを使用するなど従来同様の芸の細かさ。
スライドトップには8つのポート、そしてマイクロドットサイトを搭載できるC.O.R.E.のプレートがある。
シルバーのバレルがアクセントになって美しい。
チェンバー上部には9MMの刻印。その後ろのローデッドチェンバーインジケーターとエキストラクターの隙間に金色のダミーカートリッジが見えるのは従来のM&P 9シリーズ同様ニクい演出。
付属の六角レンチで2本のネジを取り外し、樹脂製のC.O.R.E.カバーを外す。そして付属の東京マルイ製マイクロプロサイト用マウントプレートを載せる。
東京マルイのマイクロプロサイトを載せてネジで固定すればダイレクトマウント完了。スライドをバラすこともなく、実に簡単だ。
なお、マイクロプロサイトの固定にはM&P 9L PCポーテッドに付属する専用の短いネジを使用する。
マイクロプロサイトとSUREFIRE X300ウエポンライトを装着!!
ああ、気絶しそうなほどにカッコいい!!!
ドットサイトを取り付けてもアイアンサイトも使用できる。フロントサイトの少し上にドットが光る。
もはや現代ピストルの必須装備となったアンダーマウントレール。またトリガー後ろには今回のPCポーテッドで新設されたトリガーストップの突起があり、トリガートラベルがわずかだが短くなっているためブレが少なく連射もしやすい。なお実銃はアジャスタブルだが、マルイのは固定されている。
SUREFIREのX300ウエポンライトがピッタリと取り付けできる。スライドが長くなったことでノーマルM&Pよりも装着時のスタイルも良い。またライトを取り付けることで前後の重量バランスも良くなる。
アウターバレルはシルバーメッキ仕上げの樹脂製。左右2つのポートも切削加工で再現。ハンマーが落ちている状態で、サムセフティをオンにするとスライドが固定されて引けなくなる機構も従来通り。またインナーバレルは目立たないように黒い処理が施されている。
マズル。リコイルスプリングホールもリアルに再現している。ただ細かい部分だが、ガスガンはインナーバレルの関係だろう、バレルの肉厚が薄い。実銃は切り落としたようなフラットなクラウン形状となっている。
グリップは丸みを帯びていてとても握りやすい。グリップ側面にはS&W MILITARY POLICEのロゴマーク。パームスウェルは新デザインとなっているのも新鮮。ちなみに実銃は17発のダブルカラムマガジンでハイキャパシティと握りやすさを両立している。
マガジンを抜き、フレームパーツと呼ばれるグリップ底部のつまみを90度回して引き抜く。するとパームスウェルを取り外すことができる。
パームスウェルグリップはS/M/Lの3種類が付属する。自分の好みに合わせてグリップサイズを調整できるのは嬉しい。
マガジンを抜いてスライドを写真の位置まで後退させ、テイクダウンレバーを90度回転させればスライドを前方へ引き抜くことができる。
通常分解。リコイルスプリングはガイドと一体となっている。
可変ホップアップ調整ダイヤルはチャンバーの横にある。スライドをホールドオープンして指を突っ込んで調整もできるが、奥まっていて操作しにくい場合は分解して調整も可能。パーツの識別用か、チャンバー横にCOREの刻印がある。
マガジンは亜鉛ダイキャスト製で重量は243g。装弾数は25発。もちろん従来のM&Pシリーズと互換性がある。空撃ち用のフォロアストッパー2個と、予備のマガジンバンパー黒も付属する。
マガジンバンパー底部のデザインは従来のものと異なりパフォーマンスセンタータイプとなっている。
実測重量は633g。ガスガンとしては軽い部類。サイドアームとして携帯するのに負担が小さいのが良い。ちなみに実銃はPORTEDでも800gほどとやはり軽量だ。
東京マルイのM&Pシリーズ。こうやって比べてみるとコンパクトな無印も良いが、PCポーテッドのスタイリッシュさも堪らない。
気温23度の室内で射撃したところ、ビシバシとリコイルが強く、切れも鋭い。しかもマイクロプロサイトを搭載して射撃してもリコイルが衰えることなくガンガン作動する。C.O.R.E.搭載のドットサイトは後付け感がなく、デザイン的にも美しい。
室内9mでマイクロプロサイトを装着してレストで10発撃ったところ、1発のフライヤーを除いて、なんと幅3cm、縦4cmに集弾した。アイアンサイトよりもはるかに狙いやすい。
107mmのインナーバレルの効果もあってか、初速は平均75.4m/sと他のマルイガスブロに比べて少し高めなのも嬉しい。※HFC134a使用。
実射テスト
屋外にて20m、30mの実射テストを行った。
気温は約27度、湿度39%、弾は東京マルイのベアリングバイオ0.2g。
20mではA3サイズのプレートに全弾命中できる。また30mではマンターゲット上半身に概ねヒットできるすばらしい集弾性能。
この気温ならば、さすがに着弾までに時間がかかるが、40m付近の人物大を狙うこともできる。
5インチのロングスライドはウエポンライトとの相性も抜群。さらにゴツさを増してCQBやインドアサバゲー、そしてシューティングにも最適。
S&W社のファクトリーカスタムという設定もシビれるものがある。
バリエーションモデルだからと侮ることなかれ、M&Pを持っていない人にも、すでにM&Pを持っている人も自身を持ってお勧めできる一丁だ!!
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