東京マルイ ガスガン コルト パイソン 4インチ スペック & 初速データ | |||||||||||||||||||||
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パーツリスト |
実銃のコルトパイソンは、米コルト社が1955年に発表した.357マグナム弾を使用するダブルアクション・リボルバーだ。1955年は米国銃器メーカーのもう一方の雄であるスミス&ウェッソン社から同じ.357マグナム弾を使用するM19コンバットマグナムが発売された直後。ライバルに対抗すべく、滑らかなトリガーとハンマーの作動、そしてその仕上げはコルトロイヤルブルーフィニッシュと呼ばれ非常に丹念なもので価格も高価だったそうだ。
コルトパイソンのバレル上部には放熱効果を目的とした独特のベンチレーテッドリブが備わり、銃口まで伸びたエジェクターロッド・シュラウドとともに迫力のスタイルを築いている。そのバレル長バリエーションは6インチ、4インチ、2.5インチ、8インチ、3インチとある。
.357マグナム弾は.38スペシャル弾のカートリッジ長を2mmほど長くし、火薬量、質ともに強力にしたいわゆる強装弾で、弾頭重量125グレインのジャケッテッドホローポイント弾で583ft.lbfと、.38スペシャル弾に比べ約2.5倍の銃口エネルギーを叩き出す。
左から.38スペシャルのフルメタルジャケット弾、.357マグナムのジャケッテッドホローポイント弾、および同ジャケッテッドソフトポイント弾。
東京マルイのコルトパイソンは1996年4月に4インチモデルが発売され、2003年5月にNEWパイソンとしてフルモデルチェンジした。発射システムの一新、給弾メカニズムの信頼性向上、ホップアップの高性能化などが改善されたポイントだ。バレル長のバリエーションは今回レビューした4インチ以外に6インチと2.5インチモデルがある。
全体の質感は反光沢のメタリック塗装で、実銃のコルトロイヤルブルーフィニッシュを髣髴とさせる、わずかに青みがかった色。今となってはパイソンは4インチバレルが最もバランスよく感じるが、実は最初に買ったパイソンはクラウンの組み立て式、8インチだった。その後マルイの作るモデルガンで6インチになり、MGCの発火モデルガンで4インチを買った。じゃあそのうち2.5インチ趣向になるのでは? いや、ここ20年以上は4インチのままだ。
グリップはマルイお得意のラバーコーティングされたプラ製。握った感触はいかにもラバー然としており、やや大柄ながら、フィンガーチャンネルもあり、握り心地はとてもしっくりくる。
グリップは取り外すことができる。グリップ底部からガスをチャージする方式なので、グリップ内には上の写真のようにガスタンクが内蔵される。
パーツリストにはウッドタイプグリップがあるので交換することも可能だが私はこのラバータイプグリップが気に入った。
バレル上部に設けられた冷却用のベンチレーテッドリブとバレル下部のエジェクターロッド・シュラウドがパイソンの力強さを演出する。
フロントサイトはバレルに一体のプラ製。パーティングラインが残っているのが残念。
リアサイトは金属製でフルアジャスタブル。マイナスドライバーで上下左右に調節可能だ。
フロントサイトはバレル一体式のプラ製だが、2.5インチモデルのみ別パーツとなっている。
※パーツリスト参照
トリガーガードの両面はパーティングラインが消されている丁寧な仕上げ。
トイガンオリジナルのマニュアルセフティはハンマーの後、矢印の位置にある。
このセフティレバーを前方にスライドさせるとセフティがかかり、ハンマーがロックされる。
左側面の金属製のラッチを手前に引くとシリンダーをスイングアウトできる。リボルバーの醍醐味だ。
シリンダーには6発の.357マグカートリッジを模した金色のリム部分が再現される。カートリッジ式ではないのでコレはダミーで、取り出すことはできない。
ハンマーを起こすとノズルが先進し、このリム部分を押し込む。それに連動し、シリンダーホールに込められた最前列のBB弾を1発チャンバーに送り出し、それ以外のBB弾はシリンダー内にロックする仕組み。
BB弾はシリンダー前面より、各ホールに4発づつ装填する。6つのシリンダーホールがあるので、合計24発のBB弾をロードできる。
シリンダーもプラ製なのでペガサスシステムのタナカ製リボルバーと比べるとやはり回転に重量感が乏しく感じるのは残念。
チャンバーには固定ホップラバーが組み込まれており、Vパッキンとなっている。
写真のようにホップアップパッキンの中央部が逆V時に切れ込んでおり、BB弾を安定して保持できる。その結果、弾道が非常に安定する。
実測重量は565g。
箱から取り出して持った印象は実に軽い。
つい先日グアムで実銃を撃ってきたばかりなので、予想外の軽さに拍子抜けした。
グリップの内側に錘となるものを入れるなどしてある程度重量を増加させることはできるだろう。
ガスをグリップ底部よりチャージし実際に射撃してみる。BB弾のローディングは付属のBBチャージャーを使用しても良いし、別売のBBローダーがあればベスト。射撃音はパスッ、パスッとガスブローバックガンに比べると非常に小さい。これはサバイバルゲームにおいては隠密行動時に有利に働くだろう。シングルアクションでもダブルアクションでもハンマーやトリガーのフィーリングは思ったよりも重くなく、滑らかで撃ちやすい。
このパイソンの真骨頂はその弾道性能にある。Vパッキンによる安定したホップ回転でリボルバーとは思えないような弾道を描いてBB弾が直進する。また作動も確実にBB弾が1発づつ発射されトラブルは皆無だった。
総評として重量感やディティールにオモチャっぽさがあるものの、作動の信頼性と弾道性能は特筆に価する。24連発のハイキャパシティとあいまってゲームでもガンガン使用できる安心感があるリボルバーだ。価格が安いのも魅力といえる。