東京マルイ 電動コンパクトマシンガン MP7A1
2006年1月末、本屋で雑誌を開いて驚いた。まだ当分先の発売だろうと思っていた東京マルイの期待の新作、H&K
MP7A1の広告が掲載されていたからだ。
さっそくショップに電話して予約。ついに2週間後、現物をゲット。
箱はハンドガンかと思うほどに小さい。
エチゴヤ東京で、\21,168(2006.02.08)
開けてみてもやはりその小ささに驚く。
マニュアルは米軍の教本みたいなデザイン。専用の7.2Vバッテリーと充電器も付属する。
最初に持ってみた感想はズシリと重い、だ。
1.4kg程度だから軽いんだろうと思っていたが、その質感やスリムなボディからくるギャップだろう。
質感だが、ブラストされたような樹脂の仕上げと塗装も渋く、全体的にかなり剛性が高い印象だ。電動ハンドガンのようなチープな感触はなく、むしろ仕上げは最新の長モノ電動ガンの延長線上にある。
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フォアグリップは折りたたみ式。引き出すときはそのまま垂直まで引っ張るとカチリとロックがかかる。たたむときはグリップのロックレバーを下に引っ張る。ガタツキは一切無いが、さすがに可動式の樹脂なので思い切りひねるなんてコトはしたくはない。
細身のバードゲージタイプのフラッシュハイダー。M4のと比べるとかなり繊細な感じがステキ。
付属のマガジンは6mmBB弾が50発入る。材質はスチールプレス製で艶消しのダークパーカー風塗装となっており、質感が良い。
実銃はこのなかに4.6mm×30mm(口径×ケースの長さ)のライフル弾が20発も入る。45口径だったら5~6発くらいしか入らないような小さなマガジンだ。
今回、本体と同時に5本のスペアマガジンを購入したが、付属のマガジン以外、全て出し入れが引っかかる感じで、マガジンキャッチを押しても出てこなかった。グリップ内部か、マガジンに軽くシリコンスプレーを吹きかければある程度はスムーズになる。
マガジンポーチはイーストAのMP5Kスタンダード2本用(商品No.308z \1,620 フロンティア91)がピッタリ。ODとブラックの2種類がある。取り付けはアリスキーパーが2本裏に付いているのでピストルベルトに簡単に装着できる。
下から眺めてみると後部に銀色のシリアルナンバープレートがある。トリガーガードがUSPのような形状でカッコいい。
フレームにパーティングラインはあるものの、強固に接着されており、モナカパーツとして分解するのではなく、実銃同様に筒状の一体フレームパーツとなっている。
パーツリストを見るとフレーム後部からメカボックスを取り出すようだ。
トリガーセフティはもちろんライブ。セレクターのクリック感はちょっと鈍い。とくにセミオートポジションにするのがわかりにくく、フルオートで撃ってしまうことがしばしばあった。
トリガー上のボルトリリースレバーはスプリングテンションが効いていて動く。
20mmマウントレイルは長いので様々な光学サイトを載せることができそう。アイアンサイトは可倒式でストックをのばして狙うときはピープサイトを立てる。
フロントサイト、リアサイト共にプラスネジで取り外せるので、全長の長いスコープなどを装着することも可能だ。
ちなみに、リアサイトの前方に小さい穴がレール中央にあいているが、ここからモーターの噛み合わせ調整を行える。
可倒式フロントサイト。
可倒式リアサイト。サイト、レール共に亜鉛ダイキャスト製で作りはしっかりしている。
矢印のレバーを操作するとスプリングテンションが効いていてストックが1cmほどせり出す。
ストックのふたつの穴はレシーバー後部を分解するときに外した2本のピンを紛失しないように差しておくためのモノ。
シャコッとひっぱるとスライドストックが伸びる。固定位置は一カ所だけで、つまり収納するか最大長に伸ばすかのみとなる。ハーフポジションで固定できると良かったのだが。
ガタツキはほとんどない。
マイクロバッテリーは専用の7.2V、500mAでメーカー公称値でフルオート1700発ほど撃てるようだ。付属の専用充電器で約2時間で充電が完了する。
下の電動ハンドガン用のバッテリーよりわずかに大きい程度。
バッテリーの交換はまず安全装置をかけてから、写真のボタンを押し込むとフロントアッセンブリが外れる。
前方からマイクロバッテリーを差し込むだけ。前後天地の方向性があるので注意。
サクッと押し込むだけ。コネクタやコードがないのはやはり便利だ。
バッテリーを取り出すときは矢印のつまみを引き出すとバッテリーが取り出せる。
希にフロントキャップをはめ込む際に、バッテリーのコネクトが外れることがあり、充電したのに撃てない、といったトラブルが発生した。
弾速は平均77.27m/sと、やはり予想通り、電動ガンと電動ハンドガンの中間程度のパワーだ。
中間と言ってもMP5PDWと同等の初速なのでフィールドでのプライマリウエポンとしても十分かと思われる。
撃った印象だが、バッテリーが7.2Vの小容量バッテリーのためか、セミオートの切れがあまり良くない。
ギアノイズも若干甲高く、電動ハンドガンを初めて撃ったときの感触に似ている。
ただし、軽い印象はなく、むしろ重い感じがする。
プロライトのコネクタも予定されているようだが、むしろコンパクトが売りの銃なのだから、内蔵タイプの1100mAクラスのニッケル水素バッテリーを是非とも発売して欲しい。もちろんサードパーティ製でも構わない。
屋外での弾道はマルイのお家芸とも言える素直さで、もはやメカボックスを開いてカスタムしようという意欲が湧かない。
ショートスコープを装着し、室内9mでのグルーピングは3cm程度。メーカー宣伝文句の20mで10cmというのも現実的に感じる。
グルーピング調査のため、リアサイトを取り外し、ショートスコープを載せた例。まあ、これはこれで悪くはないが、トップヘビーでバランスがあまり良くない。
オープンタイプのドットサイトを装着。
これくらいのほうが軽さを生かせて良い。
サイドマウントレールは2本の6角ネジで簡単に外すことができ、さらにスリムな印象になる。
サイドマウントレール2本の重量は88g。
レールを取り外すと、 バッテリー含む本体の総重量は1,400g程度となる。
チャージングハンドルを引くと、エジェクションポートが開き、ホップアップの調節ダイヤルが現れる。最大でも写真の位置までしか開かない。
また、セフティをかけているとポートに被るので調整しづらい。
逆にフルオートポジションは月刊Gun誌の実銃写真に比べ、グリップ側にあまりはみ出ないので、人差し指に当たりにくくなっている。
チャージングハンドルを引きながらホップアップを調整するのが面倒な場合は、写真のように50円硬貨を挟んで固定すれば簡単に調節できる。
スリングフックの穴が小さく、市販のナスカンスリングが使用できない。パラコードを通してリング代わりにするのが良いだろう。
マズルキャップとサイレンサーアダプターが付属する。フラッシュハイダーを取り外し、サイレンサーアダプターを取り付ける。アダプターはM14逆ネジ仕様になっているので市販のサイレンサーが取り付け可能だ。
ショートタイプのプロサイレンサーを装備。全長も短く押さえることができ、ゲームウェポンとしても秀逸。
保護キャップはとても窮屈なので、縦に一本切れ込みを入れて使用しないと抜けなくなる。
サイレンサーとドットサイトの組み合わせ。
Aimpoint COMP ML2をアルミローマウントで搭載してみる。
バッテリーを装着しての重量は1475g。どの長モノ電動ガンより軽い。
MP5PDWと比べてみる。
全長はほぼ同じだが、MP7のT字型ボディとデザインでコンパクトに感じる。
M4カービンと比較。
もう全然大きさが違う。M4のレールアンダーマウントができそうな勢い。
グロック18Cと比べてみる。
ストック側の出っ張りがなければ、ちょっと大きめのハンドガン、といった感じ。
マガジンの大きさ比較。
M16系マガジンと比べるとその小ささが解る。
実物M9用のマガジンポーチにピッタリと収まった。
■190連ロングマガジン
東京マルイからMP7A1用の多弾数マガジンが発売された。装着した写真が上だが、このスタイルは好みが分かれるところだろう。個人的にはあまり好きではなく、伏射時に射撃しにくい。MP7A1はノーマルマガジンを沢山持ってマガジンチェンジの緊迫感を味わうのがイイかも。
ノーマルマガジンより倍ほども長い。装弾数は190発。
底部のネジでゼンマイを巻き上げて給弾するのは他の多段数マガジンと同様。
マガジン前方向に給弾蓋が付いている。
スペック
全長 | 380mm / 590mm(ストック伸長時) |
重量 | 1,480g(バッテリー含む) |
銃身長 | 182mm(インナーバレル長) |
装弾数 | 6mmBB弾 50発 / オプション多弾数 190発 |
定価 | 28,800円(税別/フルセット) |
発売日 | 2006年2月8日 |
初速 | 最高:76.02m/s 平均:75.50m/s 最低:74.92m/s ジュール:0.57J 回転数:700.7rpm (11.68発/秒) ※東京マルイ ベアリングバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、5発、気温27.2、湿度52%、XCORTECH X3200 MK3にて計測。 |
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