KJWORKS ガスガン ホークアイ 【エアガン レビュー】
台湾のKJWORKSが製造し、セキトーが輸入代理して発売されたKJWORKSのガスブローバックカービン、ホークアイ。KJWORKSのモデルナンバーはKC-02、ジャパンバージョンのペットネームが「ホークアイ」となる。
そもそもこのホークアイの機関部はタニオ・コバが1999年に発売した10/22シリーズそのものといってよい。小林社長に伺ったら、「ああ、あれね。台湾で作って売ろうと思ったんだよね~」なんておっしゃっていた。
当時の10/22はいくつかバリエーションがあったが、138,000円~と非常に高価なものだった。欲しいなぁとは思いつつ、買えなかった思い出がよみがえる。
さらに遡るとこの10/22、小林氏が副社長を勤めたMGCが1988年に発売したルガー10/22 ブラックパンサー(15,000円)に行き着く。ブローバック機能はないガスセミオートで、木製ストックのスポーターバージョン(22,000円)もあった。
当時、名古屋のトップサバゲーチーム「ニンジャ」の司令塔、現キャロムショット社長のブラックウィドーこと川本氏の使用銃だったこともあり、当時のサバゲーで強く渋い印象がある。
とまあ、由緒ある血統のホークアイ、これが実売26,000円で発売されたのだから、買わない手はない。
KJWORKS ガスガン ホークアイ(KC-02) スペック & 初速データ |
全長 |
780/860mm(ストック伸長時) |
重量 |
2,760g |
装弾数 |
6mmBB弾 22発 |
定価 |
- |
発売日 |
2011年1月 |
|
最高 |
94.25m/s |
平均 |
89.13m/s |
最低 |
84.46m/s |
ジュール |
0.794J |
※東京マルイ ベアリングバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、気温22.7度、湿度37.0%、XCORTECH X3200にて10発で測定。
取扱説明書/パーツリスト |
パッケージは黒に銃のワイヤーフレームをデザイン。KJWORKSとKC-02のモデルナンバーが表記。右下にはジャパンバージョンを示すシールが張られている。箱のサイズは87.5cm(横)×26.0cm(縦)×10cm(深さ)。
パッケージ内容は本体、マガジン、BBローダー、フロントサイトアジャストツール、取扱説明書とBB弾少々。
箱出しではトップレールに取り外し可能なフロント/リアサイトが搭載される。※写真クリックで拡大
ホークアイのレシーバー右側面。.22LR弾用の小さなエジェクションポートがある。
レシーバートップには樹脂製のマウントレールが取り付けられている。
また現代風のタクティカルなイメージの樹脂製のストックは剛性が高く、全体的に引き締まった印象。
グリップはM4カービンの実銃互換。したがって、バリエーションが楽しめるかと思ったが、MAGPULのMOEグリップはグリップアーチの形状(親指の付け根の部分)が合わず取り付けできなかった。
レシーバー左側面。こちらにはKJWORKSのロゴとシリアルナンバーがレーザー刻印されている。
トリガーはストロークは短く良いのだが、やや重めでキレが悪い。なんかこう、シアが落ちるまでがゴリゴリッとした感触があるのがちょいと気になるが、まあ慣れれば問題ないレベルか。
セフティはトリガーガード前のボタンで操作する。右に飛び出ていればセフティオン。
押し込むと左側面に赤いラインの入った部分が飛び出るので、この状態で射撃が可能になる。
マガジンキャッチはマガジンの後方、親指で前へ押し込むとマガジンのロックが外れる。
アウターバレルはアルミ製。ザラっとした梨地加工が施されており耐久性が高そう。
マズル部分を取り外すとM14逆ネジ仕様になっており、各種対応サイレンサーを簡単に装着できる。
レールカバーを取り外すと両サイドとアンダーに樹脂製のマウントレールが現れる。幅21.1mm、深さ2.8mm、レールピッチ10mmと、ほほどピカティニー規格に準拠。ストック前面にスリングスイベルがある。
トップレールのチャンバー上部あたりに可変ホップアップの調節ダイアルがある。
カチカチとクリック感があり、わかりやすく調節しやすいが、ゲーム中に不意に動いたりしないかがちょっと心配。
ボルトハンドルはこの位置でホールドする。
ボルトは金属製でジャカコキンッと良い金属音がする。
ストックは5ポジション。M4系のストックなので市販される様々なストックが取り付け可能。
ストックチューブはコマーシャルタイプに近い形状なので、マルイのM4ストックはややタイトだが使えないことはない。
マガジンは亜鉛ダイキャスト製で6mmBB弾を22発装填可能だ。実銃のルガー10/22の.22口径マガジンを模しているので小さい。
そのため、やや冷えには弱いが、セミオートなのでパパパンと速射も可能。
左の写真は実銃の.22口径ライフルのマガジン。
マガジンを装着した本体重量は2,765g。
ガスブロライフルにしては比較的軽い部類に入る。
マガジン1本は300g。標準で付属の亜鉛ダイキャスト製フロントサイトとリアサイトは293g。
付属のサイトを取り外せば300g近く軽くなるので、ドットサイトやスコープなどを載せても全体重量を3kg以下に抑えることができる。
ちなみに付属のサイトとレールカバーを取り外すと2,390gとなる。この軽さが良い。
軽いといっても安っぽい感じはなく、硬質感のある樹脂製のレシーバーストックにより剛性も高い。
レシーバー後部上面と、ストックマガジンハウジング前のネジ2本を抜けばレシーバーをストックから取り外すことができる。さらに、レシーバーの二本のピンを抜けばユニット化されたトリガーアセンブリを分解できる。
4月の雨がパラつく肌寒い日だったが、野外でも結構快調に作動した。マガジンが小さいのでやや冷えに弱いが、それでも1マガジン22発を楽々撃ちきれ、ガツンとボルトがホールドする。夏場ならばショートストロークながらビシッとしたリコイルが味わえるはず。
MAGPULのMOEストックに交換し、アドバンスドフォアグリップ(AFG)を装着、光学照準機器はACOGの4倍スコープ、マイクロドットサイト付きを搭載したタクティカルスナイパーカービン。
うーん、.22口径でもカッコいい!!
全長も短く本体2.7kgと軽量で取り回しがしやすい。
命中精度もガスブロにしてはかなり高い。
東京マルイの0.2gベアリングバイオで室内無風9mからレストしてスコープで軽く狙っても5cmには収まる命中精度。
電動ガンレベルの精度だ。
またフィールドでの弾道チェックもホップが軽めに掛かりやや放物線を描いて左右にブレることなく飛んでいく。スコープ内にBB弾を最後まで捉えることができるほどの素性のよさ。
これはイイ!!
ガスブロの長物というとどうしてもM4A1カービンなどが注目されがちだが、こういったコンセプトの銃もしっかりパッケージングすればかなり人気が出ると思う。とくにショートストロークのサブマシンガンや.22口径のライフルはガスブローバック向きの商品だといえる。重いボルトを無理やり動かしてリコイルが強い、というのも悪くはないが、個人的にはこういった軽快にキビキビと作動するガスブロの長物のほうが好みだ。
この夏にガスブロオンリーのサバゲーをやろうと企画している。
そのときに持っていくメインアームはこのKJWORKSのホークアイになりそうだ。
ただし、スペアマガジンが5~6本入手できていればの話だが...。輸入商品と言うことで本体もマガジンも流通量があまり多くないので入手しにくいのが難点。ネットで見かけたら即買いしても良いかと思う。
また、SIISからM1カービン風にコンバージョンできる木製ストックも発売されているのでアンティークガン好きにもたまらない一品。もっと多くのカスタムパーツが揃えばかなり遊べるアイテムになるに違いない。
2011/04/18
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