ICS 電動ガン CES-P MS1 S3 SFSストック
レポート:戸井 源太郎
台湾のICS AIR SOFTからMP5スタイルの『CES-P MS1』が登場しました。RAS、フォールディングストックを装備したサバゲー重視のICSオリジナルデザインモデルです。さらにSSS V2電子トリガー搭載とハイエンド電動ガンとなっています。
早速、実射を含めてレビューしていきましょう。
皆さんもよく知るH&K MP5はローラーロッキングのクローズドボルトで命中精度もよく、世界各国の軍、法執行機関の特殊部隊などで使用され、サバイバルゲームでも人気のサブマシンガンです。開発は1960年代半ばと半世紀以上経っていますが、現代戦にも対応した様々なパーツや改良が施され、日本の警察でも使用されるなど、まだまだ現役です。
今回紹介するCES-P MS1はMP5のスタイルを崩さずICSがアレンジした架空モデルではありますが実銃が存在してても違和感がないくらい見事に纏まっています。
MP5のスタイルを残しつつ、サバゲー用にICSの独自のアレンジを施したモデルです。アッパーレシーバーはスチールプレスで剛性が高く、かつリアルな質感を再現しています。内部メカにはICS独自のSSS V2電子トリガーユニットを採用しています。
独自のモールドが入った樹脂製グリップフレームです。独自デザインのセレクターはアンビ仕様で、3バーストモードもあります。トリガーはストロークは短く、トリガープルも約225gと非常に軽くなっています。SSS V2電子トリガーユニットとの組み合わせで、鋭いトリガーレスポンスを実現しています。
エジェクションポート内に可変ホップアップ調整レバーがあります。レバーの前後で調整します。
マガジンハウジング右面にはSSS V2電子トリガー搭載を示す刻印があります。
サバゲーに特化したオリジナルモデルならレシーバートップにマウントレールを標準装備していたら嬉しいですね。
グリップにはラバーバンドが装着されていますが、力を込めるとクルクルと簡単に動くので、しっかり固定して欲しいところです。
樹脂製のレールハンドガードが標準装備です。バードケージタイプのフラッシュハイダー、フロントサイトベースはスチール製です。
ハンドルを起こしてコッキングレバーを引くとエジェクションポートが開きます。ロックが可能なので、ホップアップ調整時には重宝します。
フロント、リアサイトはMP5の形状を踏襲しています。フロントサイトはベースの中にスチール製のプレートが挿入されている凝った作りです。
リアサイトのドラムは回転し、ピープを選択できますが、ここは単なるネジ式で段々浮いてきます。またリアサイトはベースごと多少の左右の調整も可能となっています。
CES-P MS1 S3の一番の特徴は、このSFSストックでしょう。ストック長は4段階、チークパッドは3段階で可動します。
ストック基部のボタンを押すと折りたたむこともできます。もちろん折り畳んだ状態でも射撃可能です。
ハンドガードのピンを抜けば、ヒンジのようにハンドガードが開きます。ここにバッテリーを収納します。 セパレートタイプなどの薄いタイプか、細めのスティックタイプが収納できます。ちょっとバッテリーセットはしにくいですね。
スチールシェルの230連多弾倉マガジンが標準装備です。東京マルイ他MP5用マガジンと互換性があります。
実射テスト
実射テストはいつもと同様、30mではA3サイズ(29.7cmx42cm)のスチールプレート、40mは人物大のターゲットを、BB弾は東京マルイのベアリングバイオBB0.2g弾と0.25g弾を使用しました。
30、40mともどちらのBB弾でもほぼヒットできる精度があり、十分、サバゲーで戦えるレベルにあります。0.25gBB弾なら30mでヘッドショットできるポテンシャルがありました。
ただ、ホップ調節がレバー式なのでベストポジションを出すのにやや繊細な調整を要求されます。問題はその程度でサバゲー用電動ガンとしては十分合格レベルでしょう。
このCES-P MS1はSSS V2電子トリガー搭載し、トリガーも軽く、ショートストローク、さらにピストンを後退位置で保持するプリコック機能もあり、とにかくキレがよいのが特徴です。
またM4系のCXPシリーズと違い、セレクターをセフティに入れてもプリコックの解除されません。プリコックの解除はレシーバーの隙間から細いマイナスドライバーなどを差し込んで解除する仕様になっています。
総評
CES-P MS1はSSS V2電子トリガー搭載、プリコック式、セレクターで3バーストが撃て、電動ガンの最先端をいっているといえましょう。実射性能もゲームで十分活躍できます。
スチールプレスのアッパーに各種オリジナルパーツし、MP5のスタイルを残しつつ、うまくアレンジしていると思います。
ただ個人的には、このMP5のアイアンサイトは狙いにくく感じるので、オリジナルのサバゲー特化モデルなら光学機器搭載を前提として、レシーバートップは全てピカティニーレールにして欲しかったところです。
しかし性能、信頼性、価格など総合的に評価すると、サバゲー用電動ガンとして優良レベルにあると思います。
またICSでは、オーソドックスなMP5A5スタイルの、CES-P A5 S3もラインナップしています。仕様や性能はCES-P MS1と同じですので、リアル派の方には、こちらもオススメです。
スペック & 初速
全長 | 490mm (ストック折り畳み時) / 730〜760mm (ストック伸長時) |
重量 | 2,800g (空マガジン含む、バッテリー除く) |
銃身長 | -mm(インナーバレル長) |
装弾数 | 230発 |
価格 | 58,700円(税別) |
発売日 | 2020年2月末 |
動力源 | リポバッテリー |
初速 | 最高:87.10m/s 平均:86.45m/s 最低:85.83m/s ジュール:0.747J |
回転数 | 853rpm(14.22発/秒) 7.4Vリポ使用 |
※東京マルイベアリングバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、屋外10発での測定、気温20.5度、湿度43%、XCORTECH X3200 Mk3にて測定。パーツリスト
協力:ICS AIRSOFT、ビレッジ2
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