スナイパーサバゲー 2023 レポート
2023年3月25日、千葉県のサバゲフィールド、SEALsにて、ボルトアクションライフルだけのワンメイクサバゲー「スナイパーサバゲー」を行ったのでレポート。
10年越しの開催
このボルトアクションだけのスナイパーサバゲーは2013年に「スナイパーチャレンジ」として企画したゲームだったが、台風襲来によってやむなく中止。どうしてもこのゲームがしたくて、実に10年ぶりに開催に踏み切ったのだ。
にもかかわらず、またもや予報は雨!!
すでに参加予定者からは「やっさん、明日雨ですよ? 本当にやるんですかwww」とか「さすがに、この雨じゃあ行けませんよ」といった主催者冥利に尽きる連絡がビシバシと入ってくるのだ。
「それでもサバゲーマーですか、軟弱者!」
そんな名言を胸に秘めながら、「逃げちゃだめだ! 」という強い意志を持ってSEALsへとウキウキしながらワイパー全開で車を走らせる。全面貸切しておいて、ここでバックレたらシールズのユウマさんから追い込みかけられるのは間違いない。
いや、実際、シールズでは雨の日にプレーしたり、取材したこともある。森林フィールド特有の防雨効果ってのがあり、多少の雨でもできるのだ。
ましてやボルトアクションオンリーのワンメイクゲーム。
「電動とは違うのだよ。電動とは。」雨に濡れたって平気なのである。
だいたい、俺らが学生の時は雨の日は「ランボー2」観て…(以下略)
ボルトアクションだけの!
さ、やりますよ~!
SEALSの屋根付き大型セーフティに荷物を広げる。
この土砂降りの中、続々と奇特な...、いや、意志の強い同志達が集まってくる。あたりまえだが、周りを見てもボルトアクションだらけだ。
ひとりで何丁ものボルトアクションを持ってくる方や、
銃にも偽装を施したボルトアクションなどなど。
木製ストック、樹脂ストック、オールドスタイルから最新式のボルトアクションまで様々だ。
ゲーム進行はモロさん。さすがにフィールドマスター経験も豊富なだけに、ルール解説、ゲーム進行はプロ。事前に打ち合わせたゲームメニューを、参加者の要望も交えつつ、フレキシブルに進めてゆく。
究極のゲーム展開
正直、ボルトアクションだけでゲームするとどんな展開になるのか、多分に実験的なゲームでもあった。
この日の参加者。ボルトアクションサバゲーはギリースナイパーだけではなく、古今東西のユニフォームで参加可能。
さて、この写真、ガッツリ偽装したプレイヤーが中央部に潜んでいる。1mまで近づいても気づけないだろう。この日はマーカーは付けないレギュレーションで行った。
ブッシュに潜むギリー、バリケから動けなくなる西部劇ごっこ主宰のカッタケさん。
木の根元に隠れるギリープレイヤー。見つけるのは不可能な気がする...。
迷彩服だけだとこのくらいに見える。いつもの森サバゲーの索敵感覚。
ギリーフードと上半身の偽装でこれだけ見えにくくなる。
小道沿いに視界を取るプレイヤー。ライフルのシルバーのボルトが目立ってしまっている。
手や顔など、肌が露出しているとブッシュの中で目立つことが分かる。また真っ黒な銃や帽子も目立つ要素だ。
同じようなアングルでギリーを着込んだプレイヤー。フィールドの植生に合わせた笹のギリー。完全に溶け込んでいる。
バリケ脇の開けた場所に移動しても、これだけ偽装していると人とは気づきにくい。
ゲーム開始前の作戦もボルトアクションライフル戦ではより大きな要素となる。
しかもマーカーを付けていないので、どの服装をしたメンバーが味方なのかを把握しておく必要がある。
私YASのギリーは市販のものをそのまま使用したため、カラーや形状などシールズの植生に合っていなかった。銃にも偽装していないので、かなり目立ってしまった。今後の課題だ。
アメリカン・スナイパー!
参加者の中にはクリス・カイルのシールズコスで参加した方も。これはこれでカッコいいなぁ!!
参加者の皆さんのスタイル。参考になるなぁ。
偽装している笹はフェイクグリーンを使用している。
ゲームメニューはフィールドの感覚をつかむためのカウンター復活戦から始まり、フラッグ攻防戦、フォックスハント戦、VIP護送戦、三つ巴戦、バディバトルロワイヤル戦を行った。
倒した敵からドッグタグを奪取するバディバトルロワイヤル戦での同数勝者によるCQB対決。
スナイパーサバで感じたこと
敵の発射音が全く聞こえない。
敵がどこにいるか全然見えない。
とんでもなくスリリングなゲーム展開、それがスナイパーサバゲーだ。
スナイパーサバはサバゲーの4つの基本要素、「動く」「探す」「隠れる」「撃つ」を最大限増幅したゲームだと感じた。普段のサバゲーより敵の発見は難しい。そして1発必中を余儀なくされる。外せばコッキング動作という隙ができる。そしてまた自分も敵から発見されにくくするための偽装を極限まで突き詰める。そして偽装して隠れている敵に自ら動いて近づかなければ勝てないマップ把握能力、ルート取り、距離感。
イージーさのみじんもないシビアなゲーム展開に、もはや笑いすらこみあげてくる。
なかなかヒットが取れず歯がゆい思いをするが、なぜか、それが楽しいのだ。
そしてついにスコープ越しに敵を捕らえた時の緊張感。静かにトリガーを引き、レティクルに吸い込まれたBB弾が敵にパシィンとヒット! この快感は究極である。この日、取れたヒットは3つ、うーん痺れる!!
私が使用したマルイのVSR-ONEは軽くて取り回しが良く、とても使いやすかったが、大型ボルトハンドルやL型ストックがギリーに引っかかって気になったので、もう少し使いやすそうなカスタムパーツに交換したいなと思った。あと銃も偽装したいので塗装したり、バーラップロールでも巻いてみたり、もう少しフィールド植生に見合ったギリーを作ってみようかなど、さまざまな課題も見えた。
セカンダリの重要さも痛感した。ブッシュの中で取り回しが良く連射できるハンドガンは近距離で接敵した際の火力として必需品だ。サプレッサーを付けてるプレイヤーも沢山いた。
あとは雨サバゲーでも対応できる防水ブーツやウェアを持っておくと良いかなと思った。耐久サバゲーやる人はこのあたりはしっかりしているんだろうな。
あと、マーカーレスのレギュレーション、自分がより見えなくなるのは良いのだが、当たり前だが敵か味方か判別しづらくなるのが面白かった。味方撃ちも発生したが、撃たれた方のみヒットのルール。
0.98Jの一律パワー制限下、連射できないボルトアクションライフルは電動ガンに比べて不利な点も多い。なので普段の定例会でもボルトアクションユーザーのマーカー着用は自由というルールがあったら、もっとギリースナイパーの活躍の場が増えるんじゃないかな。
後日、参加者から「ヤスさんがとても楽しそうにサバゲしているのが印象的でした。」とのリップサービス。そう、主催者自ら楽しく遊べたので、結果オーライなのである。
今回参加してくれた人の中には「10年前のスナイパーチャレンジに申し込んでいました」という方が数名いた。嬉しい限り。
最後に、フィールド貸し出ししてくれたシールズさん、雨にもかかわらず参加してくれたみなさん、ゲーム進行してくれたモロさん、スタッフの皆さんに感謝!! またボルトアクションで遊ぼう!!
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