Operation SEALsで遊んできた!!

Operation SEALsで遊んできた!!

電子フラッグ・システム(IFS)を使用した全く新しいサバイバルゲーム、オペレーションSEALs。2017年4月に本格運用開始となったOperation SEALsで遊んできたのでレビュー。


本システムは電子フラッグ・システム(IFS)と呼ばれ、千葉県にあるサバイバルゲームフィールドのSEALsと、PARADOXが共同開発したもの。

DELTA Game
このIFSを使用したゲームをSEALsで『Operation SEALs』、PARADOXでは『DELTA Game』と呼んでいる。すでに両フィールドに導入され4月より本格稼働しているので、実際にどのようなものなのかSEALsにて体験してきた。


システム概念図。これだけ見てもなかなか把握しにくいと思うので、プレイヤー目線で具体的に紹介していこう。


朝のブリーフィングではゲームシステムについての説明がある。
テーブルの上には電子機器が内蔵された黒いハードケースが並ぶ。またその横には本システムで使用するフラッグも置かれてゲームルールの解説が行われた。


参加者全員にICタグが内蔵されたIDバンドが支給される。

手首に装着
このようにIDバンドを手首に装着する。このIDバンドは個人識別用に使用され、フラッグの占領・延長時、復活時にセンサーにタッチして使用する。

自分のニックネームを登録
ブリーフィングの後、セフティにてIDに自分のニックネームを登録する。

クロノグラフマッチ
IFSを使用したゲームはいくつかあるが、もっとも一般的なクロノグラフマッチ、いわゆる占領戦を行う。

合計21か所のIFS用フラッグ
フィールド内には合計21か所のIFS用フラッグが設置されている。これらのフラッグは無線通信により本部端末と繋がっている。

IFS用フラッグ
これがIFS用フラッグ。SEALsの場合、番号の付いたフラッグが1~18、それと、CATHERINE、HIDEOUT、CENTER CONTAINERの3つで合計21か所のフラッグがある。そのうち、ベースフラッグとなる2か所のフラッグを除いた19か所のフラッグをいかに多く、長時間占領し続けるかという、いわゆるドミネーション戦(占領戦)の基本ルールとなっている。

フィールドマップ
フィールドマップ。フラッグの配置はこのようになっている。これは9番フラッグを自軍ベースとした場合の各フラッグ占領ポイントが記載されている。敵ベースに近いフラッグほど高得点。クロノグラフマッチでは1対9、あるいは15対7番の対角で戦う布陣となっている。


フラッグには1mほどの高さに黒いボックスがあり、天面にタッチセンサーと、緑/赤のボタンがある。

ICタグをセンサーに読み込ませる
中立状態や敵に占領されているフラッグを占領するにはまず自分のIDをセンサーに読み込ませる。


そして両手で2つのボタンを5秒間ほど押し続けることでフラッグが占領される。この際、両手を使わないと占領できないので、必然的に銃は使えない。もちろん占領中に被弾すればヒットとなる。被弾しないようにしゃがんで占領してもOKだ。

フラッグ上部のLEDが自軍カラー
占領が終わるとフラッグ上部のLEDランプが自軍カラーに変わる。これは黄色チームが占領している状態。
この占領期間中、1秒ごとにそのフラッグに設定された得点がチームに加算されるという仕組み。

占領ポイント
占領ポイントは1点、2点、3点、5点があり、敵陣に近いフラッグほど高得点となっている。

一定時間で中立に戻ってしまう
一度占領したフラッグは放置していると一定時間で中立に戻ってしまう。
中立に戻る前にIDを読ませることで占領時間の延長を行うことができる。ただし、同一プレーヤーが同じフラッグに連続して延長を行うことはできない。1度占領あるいは延長をすると、そのフラッグに15分の延長ロックが掛かるので、仲間が交代でそのフラッグを占領し続ける必要がある。
また、中立に戻る時間は敵陣に近いフラッグほど短くなるが(5分、3分、2分がある)、最も敵陣に近い5ptフラッグのみボーナスとして5分の占領時間が与えられている。

口が開いてしまう
占領時にあえて音が出ることなく、無音で敵フラッグを落としていける仕組みになっている。占領ステータスはLEDで点灯するのでどうしても上を向いて口が開いてしまうw。

センターコンテナ上のフラッグ
なお、SEALsのセンターコンテナ上のフラッグのみ、一定時間ごとに占領可能となるフラッグとなっていて、占領完了時のみポイントが入り、リセットされる仕組みになっている。

ベースフラッグ
こちらがベースフラッグ。クロノグラフマッチは1ゲームが30分か1時間で、かつ復活無制限なのでヒットされたらこのベースフラッグに戻り復活することができる。

復活BOXにICタグを読ませて復活
ベースフラッグに設置される復活BOXにIDを読ませて復活するが、この際に何人待ちか、あるいは何分待ちかという、復活制限があり、その条件を満たすまではベースフラッグで待機となる。

復活制限
この復活制限は戦況によってIFSが判断して変化する。主に得点の高いチームや占領フラッグの多いチーム側に多くの復活制限が掛かるようになっている。またラスト3分になると即時復活となり、制限は解除される。

ベースBOX
ベースBOXにはフィールドマップと現在の占領ステータス、チームの獲得ポイントや、ゲーム時間、プレイヤー稼働率が表示されている。

占領状況を確認
この占領状況を確認しながら、「ここのフラッグを取ろう!」とか、「もうここまで敵が来ている!!」なんていう作戦を練りながらのコミュニケーションが生まれる。

リスキルコール
『リスキルコール』という面白いルールがある。ベースBOXの赤いボタンを押すと、チームリーダーがベースフラッグへ呼ばれる。リーダーが戦況を確認し、リスポーンキルが発生しそうなほどに敵が近くまで占領している、つまり押し込まれている状況だと判断したら、BOXを操作してリスキルコールを発動することができる。

発動されると敵は全員ベースフラッグに戻り、2分間待機しなくてはならない。つまり敵を一度全滅させることができる強力なルール。リスキルコールを発動すると大量のポイントが敵にが入ってしまうが、チームで連携をして全フラッグを制圧することにより、一発逆転のチャンスが生まれる。
このリスキルコールは1ゲーム中、1度だけ発動できる。

ドリンクや予備の弾を持ち込んでもOK
クロノグラフマッチは長時間のゲームなので、ベースフラッグにドリンクや予備の弾を持ち込んでもOK。

月に1回の公式ゲーム会
IFSを使用したクロノグラフマッチは現在、月に1回の公式ゲーム会があり、1日の参加費用は昼食のカレー込みで6000円。午前中に30分ゲームを2回、午後に1時間ゲームを2回行い、1日で獲得した総合得点によってどちらのチームが勝利したか決定する。
ゲームの最後には成績を記したレポートカードが参加者全員に配布される。

成績表
この日は取材スタッフ2名で交互にゲームを行ってみた。それでもゲーム中はかなり走り回るので体力的にキツく感じた。この日は人数も27人と少な目だったのでなおさら。
成績表には各ゲームでのフラッグに絡んだポイントが記載され、さらにシークレットポイントが加算されている。シークレットポイントは例えば一定時間内で連続でフラッグを占領するなど、その詳細は明かされていないが、ある特別な行動をとったプレーヤーに与えられるポイント。
右上のアタッカーの称号は1点フラッグ以外のフラッグ制圧ポイントチームトップの称号。

トップの成績
個人成績トップだった赤チームのNAGAYAMAさんのレポートカード。赤チームは今回総合ポイントでは負けてしまったが、プレーヤーの総合順位で1位を取ることも可能だ。

MVPはMIYAさん
この日のMVPはMIYAさん。上記2名を見ているとフラッグ延長回数と、シークレットポイントが多い。
また獲得ポイントによる総合順位とは別に、AAAからDまでの14段階の個人ランクが表示される。この個人ランクはポイントではなく、独自に計算されたクロノグラフマッチでの熟練度を示す指標であるという。

称号
また、MVPの称号以外にもアイアンマン、アタッカー、ディフェンダー、サポーターなど、復活回数やフラッグの占領・延長に伴う7つの称号がある。

勝つためのコツは?

実際に1日体験した感想
IFSを利用したサバイバルゲーム、実際に1日体験した感想を述べて行こう。
まず、従来のゲームと違い、いくら敵を多く倒しても、フラッグに絡んでいかないと一切評価されない。このシステムを頭に叩き込んでおくことが大事。もちろん仲間のために前線で敵を撃退するというのもチームを勝利に導く一つの手段ではあるが、そうなると個人評価は下がってしまう。

ヒットされても復活ができるので、常にフラッグの状況をベースフラッグで確認し、前線に戻る際にも通り道のフラッグを延長していく。また復活の際には左右のルートを変更して15分の延長ロックに引っかからないようにしよう。

とにかく1秒でも多くのフラッグを占領していればチームにポイントが入る。自ら占領したフラッグは自分にもポイントが入る。また延長したフラッグも自分にポイントが1秒ごとに加算される。

例えば敵のベースフラッグ付近に潜んで、敵のいないタイミングを見計らって、フラッグを占領するといった隠密行動をとるプレーヤーもいた。
前線ばかりを意識していると、灯台下暗しとなってしまうこともあるのだ。

チームで連携
チームで連携を取って、どのような場合にどのような対応を取るかというのを、練っておくのが勝利への近道と言える。そういう意味でもチームメイトとのコミュニケーションが重要になってくる。

とはいえ、難しいことは全くない。実際にプレーしてみればそのシンプルなルールは誰にでも理解できるものだと感じるはずだ。要はIDバンドをかざしてフラッグを占領するだけなのだから。

プレー時間が長いのはオッサンにとってはかなりしんどかった。30分はまだしも1時間は体力的にかなり辛い。その場合、チームミーティングでエリア分担するとよいかも。ベースフラッグ付近の占領&延長をメインに担当すれば走り回らなくてもチームに貢献できる。

総評

総評
IFSは従来のサバゲーを一新する画期的なシステムだと思えた。特にシステムの柔軟性が高く、バランス調整も細かく対応できるほか、今回プレーしたクロノグラフマッチ以外にも、点灯したフラッグを占領し合うランダムフラッグ戦や、通常フラッグ戦、センターフラッグ戦(カチカチ戦)などいくつかのゲームバリエーションがプレー可能だ。

個人ごとにIDで識別しているので、例えば将来、導入フィールドと連動した年間での通算成績や、顧客管理と連動したシステムへ発展することもできる。
IFSはこれまで曖昧だった、サバゲー歴、サバゲーの上手さといった指標となるかもしれない。もちろんIFSでは測れない要素もあるがその一端は担えると思う。

こういったサバゲーのデジタル化は今後も進んでいくだろう。ビーコンを使用した個々のプレーヤーの位置情報管理、映像解析技術と融合したり、以前に紹介したデジタルマップ「SVG MAP」などとの連動もあり得る。

まずはSEALsかPARADOXでクロノグラフマッチを体験してみてほしい。PARADOXでは3チームによる三つ巴戦が行われている。
どちらのフィールドでもその先進性や今までになかったサバゲーの面白さを体感できるはずだ。

SEALs サバイバルゲームフィールド
〒264-0007 千葉県千葉市若葉区小倉町1336番地
公式サイト: https://seals.jp/
TEL 043-233-3328 受付時間:8時〜18時

PARADOX
〒299-1101 千葉県君津市大鷲新田3
公式サイト:https://paradoxjp.com/
TEL 0439-29-6433 受付時間:9時~17時

2017/04/28

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