痛すぎ!! セーフティで顔面にBB弾直撃!! サバゲー安全管理の話

先日のサバゲーにおいて、セーフティエリア内で隣のプレーヤーに顔を誤射されました。

ゲームが終わり、セーフティへ戻り、椅子に座って一息ついていたところ、左側から「バシッ!!」と言う音と同時に左頬に強烈な痛みを感じました。

思わず反射的に「ヒット!」と叫びそうになりましたが、ここはセーフティエリア。BB弾が飛んでくるはずがありません。
弾が飛んできた方を見ると、隣のプレーヤーが次世代電動ガンを手に持って「す、すいません...」と小さな声で謝っています。その距離たったの2m。

(誤射かぁ...) 絶望感と共に痛みがヒリヒリと増してきます。
周囲も何事かと静まり返ります。

撃たれた頬を触ってみると血が滲んでいました。
ただ、セーフティに戻ってきた直後だったこともあり、私はシューティンググラスにメッシュフェイスマスク、キャップを装着していました。しかしフェイスマスクから少しだけ露出していた顎に近い頬にBB弾が直撃しました。痛すぎます。
そして、これが目や歯に直撃していたらと思うとゾッとします。

相手は「すみません、大丈夫ですか?」と謝っています。
私は「大丈夫です。気を付けてください。」と答えるのが精いっぱい...。

お呼ばれした貸切ゲームだったのですが、主催者が駆け寄り、誤射したプレーヤーに注意を促します。

それで終わったのですが、まずこの状況を改めて振り返ってみます。

そのプレーヤーは、ゲームが終わり、フィールドから出る際にマガジンを装着したまま、さらにセレクターをフルオートモードにした状態で自席に戻り、テーブルの上に銃を置こうとした際に誤ってトリガーを引き数発のBB弾が発射されました。そのうちの一発が私に当たったわけです。

この時点ですでにこのプレーヤーはいくつかの間違いを犯しています。

エアガンの安全管理手順


まず知っておいていただきたいのは、
セーフティエリアではマガジンを常に抜いておかなければなりません。

安全管理手順としては、ゲームが終わり、フィールドからセーフティエリアに戻る際に、
フィールド内でマガジンを外します。


次に電動ガンであれば、
フィールドの出口において空撃ちを2、3発ほどします

これは銃の中に残ったBB弾を撃ち出し、弾が残らないようにするためです。これを「弾抜き」と呼びます。弾抜き用のドラム缶などがフィールドの出口に設置してあれば、その中に撃つようにします。

最後に、
銃の安全装置(セーフティ)を掛けてからフィールドを出ます
上記の手順を経てはじめてセーフティエリアに戻ることができるのです。

もちろんセーフティエリアでは銃の空撃ちも禁止です。
試射は必ずシューティングレンジでしてください。
また、ガンラックがあればそちらに銃を立てかけておくのが良いでしょう。

多くのプレーヤーはこのことを知っていて、当たり前の安全管理手順として実行していますが、ゲーム歴の浅い初心者などはこのことを知らない人もいるようです。

先の誤射プレーヤーも装備や銃は使い込まれたベテラン風でしたが、この安全手順を知らなかったようで、注意を受けた後もしばらくマガジンを装着していました。

ちなみに今回のような出来事は「暴発」とは言いません。暴発とはあくまで銃自体に問題があり、プレーヤーの意図とは別に弾が発射されてしまう状況を暴発と言います。
今回の一件はあくまでプレーヤーに過失がありますので、「誤射」となるわけです。

万が一誤射してしまったときの対応は?


続いて、
あってはならないことですが、万が一誤射してしまった際の対応について考えてみたいと思います。

もしセーフティエリア内で誤射をしてしまったら?
これはもう謝るほかありません。すぐに大きな声で謝りましょう。
蛍光灯や電球などに弾が当たり、破損してしまったらすぐにフィールドスタッフに申し出ましょう。修理費を弁償しなくてはなりません。

そして誤射してしまった弾がもし、他のプレーヤーに当たってしまったら?
これもひたすら謝るほかにありません。とにかくひたすら謝りましょう。
「大丈夫ですよ、気を付けてくださいね」と優しく対応してくれるプレーヤーならばそれで済むかもしれません。しかし、中にはそれだけでは済まないプレーヤーもいるかもしれません。

セーフティエリア内で、しかも至近でBB弾を当てられて気を悪くしない人のほうが稀です。
安全管理を怠って、BB弾を当ててしまってはもはや言い逃れはできません。ひたすら謝るしかないでしょう。しかしそれでも収まらない場合は基本的に自分から退場するしかありません。

もはやその状況下で楽しく一日を過ごそうなどと思わないほうが無難です。当ててしまったプレーヤー、主催者、フィールドスタッフに重ねて詫びを入れて帰るのが潔いのではないかと思います。必要によっては誤射してしまったプレーヤーのプレーフィー支払いを申し出るのもありでしょう。

ちなみに、私に誤射したプレーヤーは、その気まずい雰囲気を払しょくするためか、落ち込んだ自分のテンションを上げるためか、その後とても楽しそうにゲームをプレーしていました。これは撃たれた側の立場からして全く逆効果です。

さらに、誤射してしまったプレーヤーが何らかの怪我をしてしまった場合、とくに目、歯などの顔周辺や露出した皮膚などに当ててしまった場合は、怪我の治療・保証をしなくてはなりません。

交通事故と同じ手順で、まずは相手の怪我の状況を確認し、出血があれば応急処置(有料フィールドには救急箱が備えてあります)、さらに必要であれば治療のため病院へ搬送します。保険の確認や治療費の支払いもすべて当事者が行わなくてはなりません。
失明、視力低下、歯が折れたりした場合は、多額の保証とともに相手の一生を償う責任が、あなたに課せられることになります。

では逆に誤射されてしまった側の対応はどうするべきなのでしょうか?
今回実際に誤射されて、その対応に悩みました。
まず、自分にあたったかどうか、関係なく、誤射の事実をフィールドスタッフや主催者にすぐに伝えて、安全管理について再アナウンスしてもらうのが良いでしょう。

さらに誤射によって怪我をしてしまった場合は、相手の名前や連絡先を聞いておくべきかと思います。
その時は大丈夫だと感じても、顔周辺への着弾の場合、視力低下や内出血による痕が残ったりと後遺症が残る場合もありえます。安易に「大丈夫です」で終わるよりも、一旦落ち着いて相手の連絡先を聞いておくのが良いかなと思いました。

また、今回もそうでしたが、当事者同士は慌ててしまってそういった対応を忘れてしまうこともあります。周囲のプレーヤーが積極的にフォローしてあげるのも良いかと思います。

銃口の配慮と、安易にトリガーに指を掛けないこと


トリガーに指を掛けない
本件に限らず、銃を持つとセーフティエリアだろうが、ゲーム開始前だろうが、すかさずトリガーに指を掛けていたり、フラッグ近辺でチームメイトに銃口を向けてしまっていたり、といったプレーヤーを見ることが多々あります。

銃の安全装置 銃の安全装置(セーフティ)は基本的に撃つとき以外は掛けておくのが鉄則。ゲーム中でもローレディの状態であればセーフティを掛けるクセを付けておくくらいの安全管理を求めても良いでしょう。

スタートポジションスタートポジションでは銃口は真下か真上を向けておきます。よく肩に銃を担いだり、水平に抱きかかえているプレーヤーを見かけますが、これも安全管理上よろしくありません。
真下に銃口を向ける所作は「ストレートダウン」と呼ばれ、密集陣形をとる際の安全管理方法として教えられています。
また、これら銃口の向きや引き金に注意を払うことを、マズルコンシャス、トリガーコンシャスなどと呼びます。
事故は無意識に起こりやすいものです。大事なのは意識することなのです。

いくらカッコいい高価なカスタムガンを持っていても、カッコいいサバゲーファッションに身を包んでいても、カッコよく敵を何人も倒したとしても、安全管理ができていないプレーヤーはカッコ悪いのです。そして周囲からは初心者扱いされます。

もちろん私も含めて、すべてのサバゲーを愛するプレーヤーに「明日は我が身」。
怪我をさせて、してしまってからでは遅いのです。
これからも末永くサバイバルゲームを楽しむために、ぜひ皆さんエアソフトガンの取り扱い、安全管理には細心の注意を払っていただきたく、本記事を掲載させていただきました。

銃の安全管理について一人でも多くのサバゲーマーにこのことを知って頂きたく思います。

2015/04/05


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サバイバルゲームでのトラブルを考える。