このサイトのPVから想定される影響力の大きさを考えると、恥ずかしいし、気が引けると言う面もあるのですが、サバイバルゲームにおいて経験したトラブルを、全国のサバゲプレーヤーの後学のために書いておきたいと思います。なお相手方へのプライバシーを考慮し、人物についてはできる限り特定せずに記載していきます。
ちょっと生々しい表現もあるので気分を害してしまう恐れがありますのでご注意ください。
■千葉ユニオンアウトドアフィールドで発生したトラブル
そのトラブルはユニオンのアウトドア自由参加デーにおいて、午前のフラグ奪取ゲームで発生しました。20年以上サバゲをしていて初めての経験です。
まず前提としてユニオンアウトドアではフリーズコールやナイフアタックは禁止されています。
このルールは朝、ゲーム開始前にスタッフから説明があります。
ゲームフィールドのほぼ中央付近で敵チームと膠着。私はライン中央で丸太の障害物に隠れ、敵側と対峙している状況でした。前方約8m先の下の写真の障害物に敵が1名、走ってきて隠れたとの報告を、無線機を通じて私の後方にある二階建ての「やぐら」で監視していた味方から聞きました。
この障害物は隙間があるので、その裏に潜んでいる敵のシルエットが動いているのが良くわかりました。敵はたまにバリケードの上から銃だけ掲げて適当に撃ってきます。私は身を低くしながらバリケードの隙間を狙ってセミオートで撃っていました。板に当たってカツンと音を立ててはじかれる弾もあれば、うまく隙間を抜けている弾もありました。その弾が相手に当たっているかまでは確認できませんが、ヒットコールしてくれればラッキーと思いながら半マガジン分、40~50発程度でしょうかバーストとセミで狙い続けましたが、いっこうにヒットできる雰囲気がなく、埒があかないので、そのバリケード周囲に敵の気配がないことからアタックをかけようと判断しました。
まず味方に無線でアタックすることを告げ援護を要請、敵の頭を押さえてもらいます。メインアームのマガジンを交換、敵の潜んでいるバリケードまでややカーブを描くように素早く走り、くの字型をしたバリケードの開いたほう、つまり右側でしたが、回り込んで敵を確認しました。1~2mほどの至近距離です。
敵は背中をこちらに向けてしゃがんでいました。MOLLE系のタクティカルベストを着ていることもわかりましたので、背中に指きりバーストで3発撃ちました。ところが彼はそのまま手を上げることもなく、声を発するでもなく、反応ありません。私はできればそのまま別の障害物まで駆け抜けたかったのですが、プレートキャリア着用の可能性を考え、念のため2発ほど彼の右足に撃ってみました。この間約1~2秒程度です。
それでも彼は無反応でしたので、私は無視して次の障害物へ移動しようと背を向けたとき、後方で彼が立ち上がり「コラ、てめぇーっ!!」と叫び始めました。私が振り返ると彼は私の胸元につかみかかり、「フリーズコールするんじゃねぇのか、コラーっ!!」と私の襟元をぶんぶん振り回しながら怒鳴りました。すぐさま私は「審判!!」と大声でスタッフを呼び、スタッフと味方チームが駆け寄ってきました。私は周囲が仲裁に入る中、「近くてすみません」と謝ったのですが、彼の怒りは収まらず「てめぇ、一発殴らせろ」などと暴言を吐く始末。味方チームとスタッフが羽交い絞めにして彼の手を外させました。私とチームメートはすぐにセフティゾーンに戻りましたが、その背後で彼は「てめぇ、もう一度やったらぶっ殺すぞ!」などの発言。
そのゲームは中断になりました。やぐら二階から見ていたチームメートがセフティゾーンに戻るなりスタッフに「あのプレーヤーの態度はひどい」とクレーム。しばらくセフティゾーンは何があったのかと、騒然となっていました。
その間に暴れていたプレーヤーにスタッフが状況を確認したのか、ルールを説明したのか、しばらくしてそのプレーヤーがセフティゾーンに戻ってきて「さっき、僕に怒鳴られたひといますかーっ」と私を探しているようでしたので、私が名乗り出ると、うちのメンバーも一瞬殺気立ちました。
そのプレーヤーは「自分はフリーズコール禁止というルールを知らなかった、それは自分のミスだ、だから謝罪したい」と申し出ました。私はそれ以上彼をどうこうしたいという気もなかったので、手を差し出して握手し、彼の肩をポンポンとたたき、その場を終わらせました。彼は周囲の他のプレーヤーにも謝罪をし、オーナーも「彼も謝っているから許してあげて」と仲裁。彼はその日の帰り際にも、うちのメンバーに謝罪をしていたようです。(私はその場にいなかった)
と、ここまでが一連のトラブルの内容です。ちょっと長くなりましたが、かなり正確に書いたつもりです。
このトラブルから、私だけでなく、すべてのプレーヤーに何か教訓が得られればと思いました。
まず、ルールは必ず把握しておく。これは必須です。知らなかったでは済まないのです。
そしてフィールド内では怒鳴らない、罵倒しない、「当たってんだろ!」といった疑った発言を浴びせない、相手に触れない、と言うことです。何かあれば後からスタッフに言って抗議すればよいのです。
また、ヒットコールはすぐさま大きな声で、手をあげるなどのジェスチャーをしないと、相手から撃ち続けられてしまっても仕方がないのです。
逆に撃ち手としては必要以上に撃ち込まない、ということも大事です。興奮しているのはわかりますが、相手が戦意を喪失しているところにフルオートで撃ち続ければ気分を害するのは当たり前です。
そもそもナイフアタックが禁止になった背景として、相手プレーヤーに触れることでのトラブルを避ける、という理由があります。
さらにフリーズコールはルール化していても、基本的に任意、ということです。フリーズコールの距離感は人それぞれで、言った言わない、聞いてないなど、やはりトラブルの元になるからです。ですのでフリーズコールルール下で至近で撃たれたとしてもそれはルール違反ではない、と捉えるべきでしょう。あくまで善意なのです。
フリーズコール禁止としている場合は痛くないところに極力少なめに撃つ、という善意の了解があります。至近で撃たれて痛くないところはあまりないですが、下半身や、背中、装備類といったところでしょうか。
そして撃ったあとには、これも任意ですが「近くてゴメン」とか、手をあげるなりしてコミュニケーションが取れればベスト。
今回私が後悔したのはサイドアームとして持っていた電動ハンドガンに切り替えればよかった、ということです。超CQBでのハンドリングはM4よりは良いだろうし、少しでも威力の弱い銃で撃てばよかったと。
バリケードアタックはサバゲの醍醐味のひとつです。ですので、決してルールに外れたものではありません。インドアでも至近戦闘は発生しやすいのですが、今回はアウトドアでの出来事でした。
こういったトラブルは当事者同士だけでなく、その場を共有する他のプレーヤーの気分も害します。こういう噂は早いですし、こういったトラブルがあると、そのフィールドでゲームをする人も減りかねませんし、スタッフにも迷惑です。自分たちで自分たちの遊び場をなくさないためにも、楽しくやりたいものですね。