台湾空軍のミラージュ 2000-5 戦闘機
レポート:王清正
2023年1月23-24日、台湾の新竹空軍基地にて、台湾空軍のミラージュ 2000-5戦闘機の飛行訓練が公開された。
ミラージュ2000はフランスのダッソー社が開発した無尾翼デルタ翼の第4世代戦闘機。
台湾空軍は1997年よりフランスからミラージュ2000-5戦闘機を60機購入、防空任務用に配備している。フランス政府は台湾への輸出にあたり対地攻撃機能は持たせていないので対空任務専用機となっている。
訓練中の事故で何機かが失われたようだが、現在も新竹空軍基地に拠点を置く第2戦術戦闘機聯隊(航空団)隷下の第41、42戦闘機作戦隊と第48戦闘機転換訓練隊にて使用されている。
尾翼の20周年記念塗装。
単座型のミラージュ2000-5Ei。台湾空軍は48機を購入。
複座型のミラージュ2000-5Di。台湾空軍は12機を購入。
複座のキャノピーオープン。
エンジンはスネクマ(現SAE)製M53の単発。単座機のスペックは全長:14.4m、翼幅:9.1m、最高速度マッハ2.2、上昇限度:16,750m。
ミラージュ2000は本国フランス空軍のほか、台湾空軍、インド空軍、ペルー空軍、ギリシャ空軍、カタール空軍、ブラジル空軍、アラブ首長国連邦空軍の8か国で運用されている。
ミラージュ2000のタキシング。
複座型の機体下部に取り付けられた2連装のDAFA554 30mm機関砲。空対空仕様で毎分1500発、有効射程約1000m。
単座型は機体下部内に2門のDAFA554 30mm機関砲を装備する。フランス国有企業、GIATインダストリーズ(現ネクスター社)製で、3連装のリボルバーカノン式。
30mm機関砲弾。各門に125発が搭載されている。
MICA空対空ミサイル。イギリス、MBDA社製。最大速度マッハ4、最大射程80km。
R550
マジックⅡ 単距離空対空ミサイル。フランス、マトラ社製。最大速度マッハ2.7、有効射程5km、最大射程15km。
機体底面に施されたROCAF(Republic of China Air Force) 第499聯隊の記念塗装。現在は再編されて第499聯隊はなくなっている。
パイロットの定番と言えばティアドロップのサングラス。
パイロットのヘルメットはフランス製のGUENEAU458。
女性パイロットもいる。
各部隊マーク。
記念ワッペン。
新竹空軍基地は台湾北部の防空を担う重要な戦略的位置にある。中華民國台灣國防部の発表によると昨年12月25‐26日には24時間で71機の中国人民解放軍空軍の航空機が飛来し、うち47機が台湾海峡中間線を越えて侵入し1日の最多を記録したという。
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