中国軍が台湾南部にヘリボーン侵攻 想定訓練を台湾陸軍が実施
2023年1月11日、台湾で実施された台湾陸軍の訓練レポート。
中国人民解放軍がヘリボーンにより都市部に侵攻した場合を想定した対処訓練を実施。
台灣陸軍 機甲部隊 天山部隊 機甲第564旅 聯兵第3營戰備部隊による想定訓練。
歩兵の使用するアサルトライフルは91式戰鬥歩槍。5.56mm弾を使用する。訓練空砲用のマズルブランクアダプターとカートキャッチャーを装着している。
ギリースーツを着込んだスナイパーとスポッター。
スナイパーが使用するのはボルトアクションライフルのT93K1狙撃歩槍。口径7.62mmx51、装弾数10発、有効射程800m。國防部軍備局205兵工廠が米国のM24 SWSを参考に開発した。レシーバートップからバレル上部にかけてピカティニー対応の長いマウントレイルが装備されている。この写真ではマガジンを取り外しているが、トリガーガード前にマグキャッチレバーがあり、10発装弾のボックスマガジン仕様となっている。
75式班用機槍。ベルギーのFN M249ミニミ分隊支援機関銃を参考に台湾で開発したもの。口径は5.56mm x 45弾。ベルト給弾とT91のマガジンを使用できる2WAY方式。
訓練の模様を動画でどうぞ。
この機甲第564旅が着けていた記念パッチが、小林源文先生の漫画「Cat Shit One」の登場キャラ「ボタスキー」ワッペンの鏡映しデザインだったため騒ぎになったワッペン。台湾でもニュースになっていたほどだ。兎年っていうのもあるけど、さすがにこれには源文先生もTwitterで言及し、最終的には源文先生がデザインした修正版を贈ったようだ。
CM11戦車。
CM11戦車はM60A3の車体にM48A5の砲塔と105mm砲を搭載した戦車。
砲塔上部には.50口径のM2機関銃と、7.62mmx51の74式排用機槍を車載している。
CM34 雲豹 30mm機関砲搭載型。
>以前のCM34レポートはこちら
砲塔には主武装として30mm機関砲を搭載している。
今回初めてバックハッチをオープンして公開。歩兵6人が座れる。
M1045 HMMWV。対戦車ミサイルTOW搭載型で、装甲も強化されている。
TOWの射程距離は約4000m。敵MBTをアウトレンジから狙っていける。
M48A2チャパラル!! 米軍では1969年から運用が開始された低空域防衛用の対空ミサイル。台湾陸軍防空部隊は1987~1996年にかけて全53両を米国から購入しており、M730発射車両に4発のMIM-72Hミサイルを搭載している。
MIM-72Hの有効射程は0.5~9km、射程高度は3000m。ミサイルの速度はマッハ1.7~2.5。
また写真左の防空レーダー(LAADS)(Low Altitude Aircraft Detection System)による索敵も行われている。
CM22。120mm迫撃砲を搭載し、支援攻撃を行う。
近距離型の無人偵察ヘリも配備されている。最近は長距離から近距離までドローンも含めて様々なものが導入されている。
>以前の台湾軍ドローンの記事
この無人機は回転翼型の「魔羯 Moujei」で、機体重量は25kg、翼幅231cm、飛行高度1500m、最大速度64km/h、誘導制御半径30Km、滞空時間1時間。10mm程度までなら雨天でも飛行可能だ。
AH-1W スーパーコブラ 攻撃ヘリコプターも訓練に参加した。
陸軍装甲第564旅の看板。どこぞの映画のタイトルに似てる...。
撮影協力 王清正
■関連リンク
台湾 内政部警政署 保安警察第一總隊 維安特勤隊 救出演練
陸上自衛隊 10式戦車の開発と試作車
9mm機関拳銃