台湾軍の軍用無人機(ドローン)が公開
レポート:王清正
台湾の台湾国防省は中山科学研究院にて2022年11月、国産の軍用無人機(UAV)、ドローンを公開した。
台湾海峡両岸の軍事費差は20倍以上
中華民國台湾は、中国人民解放軍の脅威に対応して「非対称戦闘力」を急速に高めている。 台湾国防省は台湾中部にある中山科学研究院航空研究所にて、台湾国産の軍用無人機、「騰雲 Ten Gyun」、「銳鳶 Rai Yuan」、「劍翔 Jian Xiang」、「紅雀 Hon Chei」および、回転翼UAV「魔羯 Mou Jei」5種類の無人機を展示、低速風洞と台湾で唯一の戦闘機構造試験エリアも公開した。
「騰雲 Teng Yun」。偵察、爆撃任務を行うUCAV(Unmanned Combat Air Vehicle)。
米軍のMQ-9 リーパーに位置する無人機で、誘導制御半径1100km、中高度における滞空時間20時間以上の能力を有する。
低速風洞試験エリアに設置された騰雲の模型。騰雲は研究開発は終了しており、2023年の運用評価後より量産が開始される予定だ。
「銳鳶 I型 Rai Yuan」。主に養生監視任務をおこなう。誘導制御半径は150km、滞空時間は12時間。
EO/IR複合型電子光学機器を搭載し、昼夜問わず監視任務を遂行できる。2011年に陸軍、2016年に海軍に配備されている。
「紅雀 II Hon Chei」。小型偵察用無人機。
隊員が直接投擲して飛ばすことができる。
また、運搬が容易な小型カタパルトを使用することもできる。
「劍翔 Jian Xiang」。自爆型ドローン。小型かつ高い機動性、長時間滞空能力を持つ。専用のトレーラーキャリアから展開、発射、撤退を短時間で行うことができる。
航続距離は1,000km以上、飛行時間は5時間以上。レーダー放射信号を検出し攻撃する。
劍翔 Jianxiangの発射器。トレーラーに12基のキャニスターが積まれている。
回転翼型無人機「魔羯 Moujei」。誘導制御半径30Km、滞空時間1時間。
すでに台湾陸軍と海巡(コーストガード)で採用されている。
高い積載量、長いホバリング時間により長時間監視が可能。
高等訓練機「勇鷹」の試験場。
台湾の無人機展望はAI導入
台湾軍の今後の無人機展開として、偵察と攻撃能力の統合化、AI導入による学習、検出、識別、追跡能力の向上を図っていくとのことだ。その一例として自立型ドローンスウォームの展望も示された。
■関連リンク
台湾 内政部警政署 保安警察第一總隊 維安特勤隊 救出演練
陸上自衛隊 10式戦車の開発と試作車
9mm機関拳銃